今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

都知事選の印象

2016年07月30日 | 時事

東京都知事選は、一騎打ち的な醍醐味を最もエキサイティングに味わえる選挙なので、こうして全国的な関心事にもなるわけで、
年間では東京よりは名古屋に多く住んでいる私が住民票を東京に置いたままにしてあるのも、このエキサイティングなゲームに参加したいためでもある。

さて、今回の都知事選は、マスコミでは3候補に焦点が当てられ、その意味では三つ巴の相をなしている印象を与えられている(それが本当かどうかは蓋を開けてみないと分らない)。

実際のテレビ番組を見ると、取材レベルでは3者に対等な時間を割いているが、スタジオのコメントなどでは”同僚”に対するひいきが見て取れる。
だが、こんなコメンテーターの影響力など、無視できるレベルなので、目くじらをたてる必要もあるまい。

この選挙は、そもそも前任者の法的ではなく”人間的セコさ”が原因になったのだから、はやり候補者自身の人間性が問われる。

実際、主要3候補レベルでは都政に関する政策は大同小異で、それへの実現力が問題になるのだ。

3候補の中の増田氏は、やり方によっては自民から共産までの支持を得ることが可能だった(与野党相乗りは、自治体の首長選では珍しくない)。
つまり、ほとんど無風で知事になれる可能性があった。
もちろん、国会で過半数を取っている自公の支持を得ている現在でも、本来なら最有力になっておかしくない。

ただ、岩手県知事としての実績?がまったく売りになっておらず、『東京消滅』の著者としてのアンチ東京(東京生まれのくせに)スタンスとの矛盾を払拭できない。

小池氏は大臣としての実績と背水の陣で臨んだ覚悟が、そして自民党都議会との対決姿勢を明確にだしたことが、最多層の無党派層にアピールできている。

鳥越氏は、そのロマンスグレーの言論人というスタンスで中高年女性の受けがよかったが、女性が忌避する性的スキャンダルにさらされた(テレビ・新聞では報道が抑えられているが)。

選挙公報以上の情報量がない大手メディアではなく、タブロイド紙、週刊誌やネット情報を加味すると、この選挙戦で評価が変動した候補やその周辺の人たちは以下のよう。

宇都宮氏↑↑:けじめをきちんとした清廉さを堅持するスタンスは尊敬に値する。今さらながら候補を降りたのが残念。

蓮舫氏↑:情勢を観る目、感度の良さは抜群。応援要員ではもったいない。

小池氏↑:個人攻撃を受けてもそれをかわす度量に器の大きさを感じる。日本を背負える女性になりつつある。

石原父子↓:狭量なしめつけ、「厚化粧」攻撃の下品さ。そもそも推す候補者の名前を間違えるなんて(w)。対立側から「敵失」と評価されるだろう。

今回、エキサイティング度からいえば、理想の組合せは、小池氏(自公)⇔蓮舫氏(野党共闘)だった。
どっちが勝っても女性都知事の出現ということは、まさに2016年的だ。

それが現実には、異なる組合せになってしまって、それぞれが弱さを抱えてしまったのが残念だ。

私は明日18きっぷでゆっくり帰京し、締切ギリギリに投票する予定。