博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

最近見た古装篇

2009年07月15日 | 中国歴史ドラマ
というわけで恒例の古装篇紹介です。今回は帰国する直前まで見ていたドラマを紹介。

『関中槍声』
辛亥革命前夜の西安を舞台にした歴史軍事ドラマですが、僕らの李亜鵬が主演。髭を生やして貫禄ある将校を演じてます。『笑傲江湖』『射英雄伝』の頃とは全然違った役柄ですが、きっちりハマッてるのが恐ろしい……

『布衣大侠』
温瑞安原作のTVB武侠ドラマ。元のタイトルは『布衣神相』。正派と邪派による「金印戦争」を描いた作品ということですが、残念ながら黄易原作ドラマみたいな引き込まれるぐらいの面白さは感じません。

『牛郎織女』
七夕に合わせて放映されたドラマ。日本でも彦星と織姫の話としてお馴染みのストーリーをムダに壮大なスケールの神話劇として仕上げています。主役は元アテネ五輪高飛び込み金メダリストの田亮と、武侠ドラマでお馴染みの安以軒。CGは『宝蓮灯前伝』より遥かに素晴らしいが、ストーリーは『宝蓮灯前伝』より見所無し。

『少林寺伝奇2』
前作は南北朝期が舞台になっていたが、今回は隋末を舞台とし、映画版で有名な13人の少林僧が李世民を助けて王世充を討つ話を描く模様。パッと見の印象ですが、ストーリー的にもアクション的にも前作よりは見応えのあるものに仕上がっている感じです。
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『中国古代史論叢』第六集ほか

2009年07月14日 | 中国学書籍
今回の帰国でもやっぱりお土産渡しの行脚をしています。今週いっぱいはこの調子で終わってしまいそうです……

で、帰国してようやく『中国古代史論叢』第六集(立命館東洋史学会叢書八)を手に取りました。今回は「西周貴族と裘」という論文を寄稿しております。その他の掲載論文は以下の通り。

吉本道雅「中国先秦時代の羌」
鄭宰相「『荀子』大一考」
落合淳思「甲骨文師組の分群と全甲骨文の区分」
山田崇仁「書契考」

※ ただし落合氏のタイトルに含まれている「師」字は、本当は「師」の左側の部分のみです。

『中国書籍見せチャイナ』によると、本書は東方書店で1部1500円にて販売されるということなので、興味がおありの方は是非手に取ってやって下さいませ。

ついでに母校の図書館で『史学雑誌』の「回顧と展望」をチェック。ここ数年来2ちゃんねるにお誂え向きのネタを提供してきた「中国 殷・周・春秋」の部ですが、今年は何か正常化してる?
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『武林外伝』その7

2009年07月11日 | 武侠ドラマ
このドラマに出て来る「六扇門」について、そういう門派があるのだろうと何となく思っていたら、実は「六部」、すなわち官憲を指す言葉だったというワナ…… やっぱり何でも辞書を引いてみなくちゃ分からんもんですなあ(泣) そしてこんな誰も調べないような言葉まで収録してくれた『中日大辞典』に感謝。しかしこのドラマでは役人一般というより特に捕快・捕頭を指す言葉として使っているようですが……

で、『武林外伝』第45~52話まで見ました。

第45回 指名手配犯が瞬く間に病人となり、囚人が心を入れ替えて真人間となる
母親から「免罪金牌」が届き、これで官憲を恐れて逃げ回ることもなくなったと舞い上がる白展堂。「免罪金牌」の効力を確認しようと調子に乗って燕小六に噛みついたところ、うっかり店に金牌を置き忘れており、狂犬病患者ということでしょっ引かれたうえに、あえなく棒叩きの刑に処されて投獄されてしまうことに……

この回では第19回に出て来た偽洪七公が再登場。しかしいちいち裏面に「脱獄は無効」とか、細かい注意書きがある「免罪金牌」って一体(^^;)

第46回 神秘の客 夜半七侠鎮を訪ね、莫掌門 灯市街に血戦す
華山派の岳掌門が五岳盟主を選出するため、華山論剣の開催を宣言。衡山派掌門の莫小貝は参加する気満々だが、佟湘玉は不安を隠せない。そうこうしているうちに当の岳掌門が同福客桟に到来し、盟主の地位を賭けて小貝に暗器勝負を挑むことに……

いつか出て来るだろうと思ってたら本当に出て来た華山派ネタ(^^;) 元ネタの岳不群と同様、一筋縄ではいかない人物です。

第47回 幼馴染み再会するや見栄を張り合い、夫婦艱難を経て本心を見せる
佟湘玉の幼馴染み韓娟が夫とともに同福客桟に訪ねて来るが、その時から仁義なき女の見栄っ張り合戦が始まった!韓娟は風采の上がらない夫を老僕ということにし、佟湘玉は佟湘玉で白展堂を夫に仕立て上げるが……

【今回の名言】「小韓同学、来年の今日がお前の命日だ」
韓娟をギャフンと言わせる名案を思いついた佟湘玉のセリフ。このドラマでもこのセリフにお目にかかれるとは(^^;) しかし五岳盟主となっても盟主の地位を小遣いを値上げさせる口実ぐらいにしかしか考えていない莫小貝に泣けます……

第48回 金食い女 気ままに結婚の条件を口にし、文無し男 二人して武館を開く
郭芙蓉の結婚生活の理想があまりに高いことに肝を潰した呂秀才。結婚資金を稼ぐため、白展堂と組んで武術道場を開くことにしますが……

取り敢えず金を持ってそうな人ということで、銭掌柜に点穴を指南することになりますが、何かちょっと修行しただけで30秒ほど人の動きを止められるようになってるんですけど…… 点穴って、そんなに簡単にマスターできるものなのかよ(^^;)

第49回 慕容嫣 莫掌門を専訪し、呂秀才 真の侠士を定義す 
『江湖月報』の記者慕容子が五岳盟主となった莫小貝を取材にやって来る。 しかし彼女は何でもないことを大げさにしか書けないという特殊能力の持ち主だった!困った店の面々は小貝の替わりに「関中大侠」呂秀才を取材させようとしますが……

はっきり言って慕容子の文章表現の妙に惚れた(^^;)

第50回 邢捕頭 雑用係に変身し、燕小六 別れに臨んで真情を顕わす
隣町の捕頭が欠員となり、昇格を狙う邢育森。昇格の条件は円満な人格とあって、人格修養のためになぜか同福客桟の雑用係として働くことに。しかしそんな彼の希望を嘲笑うかのように、燕小六が彼の昇格を妨害しようとしていたことが判明。小六は師の邢育森が一緒にいないと仕事が出来るかどうか不安だと言うのですが、ブチ切れた邢育森は小六が唯一頭が上がらない人物七舅姥爺(母方の祖母の七番目の兄弟)を連れて店に現れ、事態は一層ややこしいことに……

燕小六は逆上すると「幇我照顧好我七舅姥爺~~~ッ!!」の名を叫んで刀を振り回すのが常なのですが、(どんなキャラだよ……)満を持してその「七舅姥爺」が登場。いろんな意味で小六との血のつながりを感じさせるキャラです(^^;) ちなみに邢捕頭とはこの回でお別れとなります。

第51回 採花盗 意外な正体を顕し、ドラ猫 二人を結びつけて恩に報ゆ
最近近辺の街で採花賊(色魔)が横行しているということで、戦々兢々の佟湘玉。そこへ突然佟湘玉の弟石頭がやって来るが、彼の身なりが噂の採花賊にそっくりで…… 一方、同じ時期に祝無双が同福客桟に帰って来るが、彼女は誰かを捜している様子で……

今回のポイントはズバリ「猫」。この猫は店を出て行く前に祝無双がかわいがっていた野良猫なのですが……

第52回 佟石頭 初めて愛の滋味を嘗め、祝無双 身を六扇門に投ず
祝無双が気になっている佟石頭。彼女に何とかいい所を見せようとしますが…… 後半は人手不足の燕小六が番犬を店に連れて来ますが、この犬が何とも凶悪で…… この回のラストで祝無双は成り行きで捕快に就任することに。

【今回の名言】「あらあら、伝説のスーパーサイヤ人の使い手のつもりかしらね。」
弟が祝無双にいい所を見せようとトレーニングしているのを目撃した佟湘玉のセリフ。スーパーサイヤ人って、あんた…… しかし佟石頭と祝無双のカップリングは何とも残念な結果に。前回の猫に誤れと言いたい(^^;) 
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帰りました

2009年07月10日 | 雑記
取り敢えず長春から無事戻りました。

朝5時に予約していたタクシーが来なかったり、空港のチェックインカウンターで迷ったり、雨に降られたり、帰ったら帰ったでいきなり本棚の整理をするハメになったりで色々と疲れた……

取り敢えず今月31日まで日本にいるです。
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旧満州国建築 その3

2009年07月08日 | 留学
今回は人民広場・人民大街周辺を回ってみました。



まずは旧満州国中央銀行跡。現在は中国人民銀行となってます。



そして関東軍司令部跡。こ、これはどう見ても天守閣っ…… 中国に日本式の城がっ……!!今まで車窓から眺めるたびに思ってましたが、はっきり言ってカッコいいです(^^;) 



ついでに遠景も載っけておきます。ちなみに現在は中国共産党吉林省委員会の建物となっています。旧関東軍からすると一番入ってもらいたくない連中に母屋を取られたということになるんでしょうが、あるいはこれは壮大な歴史の罰ゲームなのかもしれません(^^;)



こちらは吉林大学前衛校区(吉大北校)。かつては吉林大学の本部が置かれていましたが、現在は本部機能は南校区(吉大南校)に移され、学部の多くもそちらに移転しています。



そしてその前衛校区内に位置する牡丹園の中にあるのが、神武殿跡。現在は吉林大学の礼堂として使用されているとのことですが、何かよく見ると屋根に草が生えてるんですけど…… あと、ここで結婚式も出来るみたいで、ウェディングドレスを着た花嫁さんが新郎と歩いてました(^^;)
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『華夏辺縁』

2009年07月07日 | 中国学書籍
王明珂『華夏辺縁 歴史記憶与族群認同』(社会科学文献出版社、2006年4月)

本書は1997年に台湾で出版され、今回私が読んだのはその簡体字版となります。内容は羌など「中国」辺境の族群に焦点を当てたもので、『左伝』などに見える王朝や諸侯の祖先神話を史実、もしくは何らかの史実を反映したものではなく、あくまでも「歴史記憶」「社会記憶」として見ていくというのが特色となります。

「歴史記憶」「社会記憶」というのは、当事者が諸々の都合によりそういうことにしておきたかった歴史、あるいは当事者にとってそうだったら良かった歴史です。この考え方によれば、周代の呉が太伯・仲雍の子孫と称したのも、殷王室と周王室がともに帝嚳の子孫とされたのも、匈奴が夏后氏の苗裔と称したのも、朝鮮があるいは箕子の子孫と称し、あるいは檀君の子孫と称したのも、すべてある時点で当事者が選択・創作した「記憶」というわけです。

この考え方は戦国武将が源氏や平氏の子孫と称した背景とか、日本史でも応用が利きそうです。

その他のポイントとしては、土器の形態を中心とした考古学文化を民族性と結びつけ、一考古学文化が一民族に対応するとするような考え方をすっぱり否定したり、羌は民族名ではなく、華夏が西方の異族に対して抱いていた概念であり、殷代以後、華夏が西方に進出するにつれて羌の生息範囲も河南西部・山西南部・陝西東部から甘粛南部・四川北部へと言った具合に西方へと移動していったというあたりの分析が面白いです。

特に考古学文化と民族性については、この方面については素人なもんで、今まで「夏文化」とか「先周文化」に関する研究を読んでそういうもんかと思っていましたが、(あと、今学期受けた考古学の講義も素で考古学文化と民族を結びつけてた。)本書での議論だけではなく、考古学専攻の留学生に聞いてみても、かなり問題のある考え方であるようです……
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『武林外伝』その6

2009年07月05日 | 武侠ドラマ
『武林外伝』第38~44話まで見ました。

第38回 挑戦を受けて小貝 掌柜的となり、手段を選ばず湘玉 賭けに勝たんとす
勉強せずにこっそり遊びに行こうとし、佟湘玉と喧嘩になった莫小貝。3日間店の掌柜的となり、その間に3両稼げなければ佟湘玉の言うことを何でも聞くという賭けに応じます。一気に売り上げを稼ぐために白展堂に講談をさせたり、店の一同に演芸をさせたりと、あの手この手で客から茶銭を巻き上げようとしますが…… 一方、前回のラストで祝無双から呂秀才への贈り物として預かった手作りの服を、郭芙蓉は自分が作ったものと偽って秀才に渡してしまい……

この回では白展堂が『三侠五義』の講談をしようとする場面がありますが、明代にはまだ『三侠五義』は成立していないだろうとか、そもそもお前は白玉堂のパロディキャラだろうとか、色々とツッコまざるを得ない(^^;)

第39回 呂秀才 道理に拠りて人を許さず 郭芙蓉 自らまずい月餅を食す
前回の祝無双の服の件で郭芙蓉を許す気になれない呂秀才。芙蓉は何とか彼の気を引こうとしますが…… 一方、李大嘴はもうすぐ中秋節ということで、銭掌柜から天下に2つと無い月餅を作るよう依頼されますが……

年越しの餃子とか中秋節の月餅みたいな季節物って、他の武侠ドラマではあんまり出て来ないような。で、下の写真が李大嘴が作った天下無二の月餅「必勝客」……って、最早月餅でも何でもねえ(^^;) ちなみに「必勝客」はピザハットの中国での商標名。



第40回 中秋を祝いて一日夢を楽しまんとし、苦難を経て客桟に再び首を揃える
中秋節の晩に酒盛りする一同。しかし故郷や家族のことを思うと一様に暗い顔。「もしも子供の頃に学んでいたのが武術ではなく医術だったら今頃は……」、「もし早いうちに科挙に見切りをつけて商売に専念していれば」、「料理人にならずに捕頭を続けておれば」、「夫が生きておれば」と悔やむ同福客桟の面々。そこで各自の「もしも」が実現したとしたらどうなっていたかという空想話が展開されることに……

医者になっても『三侠五義』なんて読んでる白展堂。だから『三侠五義』は明代に成立していないと何度言ったら(以下ry) この回のラストで流れる歌はテレサ・テンの「但願人長久」。蘇東坡が故郷の家族と離れて中秋節を過ごすさまを詠んだ詞「水調歌頭」に曲を付けたものです。

第41回 一途な大嘴 再び意中の人と出会い、愚かな蘭 初めて菜刀門幇主を知る
第6回で出て来た楊蘭がどういう訳か悪質な訪問販売員として再登場。李大嘴の彼女に対する好意を利用して法外な金額で包丁を売りつけようとします。大嘴は佟湘玉に身売り状まで差し出して購入費用を借り出そうとしますが……

楊蘭から包丁を買うと漏れなく「菜刀門」に加入でき、更には買った本数によって会員ランクが上がり、有名酒店のレシピが毎月送られてきたり、更には有名店で料理人として修行させてもらえるなどの特典があるそうです(^^;) 後半でこの「菜刀門」が朝廷から指名手配されている詐欺グループであることが明らかとなりますが、「菜刀門」の幇主というのが他でもなく……

第42回 燕小六 大いに迷魂陣を仕掛け、千面相 土壇場で正体を現す
近辺の街で盗聖の名を騙った盗賊が捕頭の官印が盗まれる事件が相次ぎ、警戒を強める燕小六だが、同福客桟で一同の目の前で官印を盗まれてしまい…… 本物の盗聖より凄腕の偽盗聖の正体とは?

【今回のポイント】燕小六の提案で盗聖の悪口を叫んで挑発することになり、本物の盗聖白展堂を目の前にしてここぞとばかりに罵りまくる店の一同(^^;) こいつら、本当にこういう悪乗りが大好きだよなあ。

第43回 鬼姑 一同を率いて新婚の閨を騒がさんとし、従順な花嫁 一身虐待を受く
白展堂の母・白三娘は息子を連れて店を出ようとするが、佟湘玉は彼と既に結婚していると偽って彼を引き留めようとする。2人の結婚を認めた白三娘だが、その日から常軌を逸した嫁いびりが始まり……

第44回 呂秀才 誤りて嗜血の徒を弟子に収め、白展堂 死に臨んで本音を漏らす
姫無命の師・公孫烏龍が仇討ちのために店にやって来た……と思いきや、弟子を倒した呂秀才に弟子入りを希望。ならば公孫烏龍を教え諭して前非を悔い改めさせようとうする秀才ですが、公孫烏龍には同じく彼を教化しようとした少林寺の方丈や武当派の掌門を殺害した前科があり……

この回で白展堂の母が実は盗賊から足を洗って捕頭になっていたことが明らかとなりますが、前回の暴れっぷりを見てると「それはない」とツッコまさせるを得ない(^^;) しかしそんな彼女も公孫烏龍の前では常識人に見えてくるのがナンとも……
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旧満州国建築その2

2009年07月04日 | 留学
おとといのリベンジということで、自由大路沿いの旧満州国関係の建築を見て来ました。まずは新民広場に接する旧満州国総合法衙跡。現在は人民解放軍の第四六一医院となっています。



で、お次はその隣の旧興農部跡ですが……



何か見るからに新しい(^^;) 解説書によると、元々2階建ての建築だったのが、現在は元の基礎を生かしたうえで5階建て(一部6階建て)の建物として建て直し、東北師範大学附属中学として使用されているとのこと。当時の写真が手元に無いのでアレなんですが、取り敢えず上の写真に写っているあたりは元の面影を留めている模様。

そして更にその隣にある旧文教部跡ですが……



もう面影がどうとかいうレベルじゃねえ!(^^;) 元の建物は完全に撤去されてしまい、現在は東北師範大学附属小学となっているとのこと。

リベンジと言いつつ何とも残念な結果になってしまいましたが、ついでに紅旗街沿いの旧満州国時代に敷設された路面電車の線路の写真もアップしておきます。

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『功夫厨神』

2009年07月03日 | 映画
たまたま近所の量販店でDVDをゲットし、『功夫厨神』を鑑賞。日本では『カンフーシェフ』というタイトルで春頃に公開されたようですが、大陸ではこの夏公開とのこと。

甥の黄継祖(樊少皇)が仕掛けた陰謀によって村長の地位と伝説の包丁「龍頭刀」を奪われ、村を追われることになった黄秉義(サモ・ハン)。取り敢えず沈青(応采児)・沈(加護亜依)姉妹が経営するレストラン「四海一品」に身を寄せたところ、たまたま店にやって来た龍健一(ヴァネス・ウー)に料理人としての素質を見出し、弟子として仕込むことに。しかしレストランの経営が軌道に乗りかけたところで黄継祖が手下を送り込み、営業を妨害。「四海一品」の面々は厨神大会に参加し、店の名を挙げて客足を取り戻そうとしますが……

龍健一が卒業した学校というのは武術学校じゃなくて料理学校だったのかよ!とか、「龍頭刀」がまるで『中華一番』の伝説の厨具みたいだとか(下の画像参照)、途中で一瞬だけ出て来た村人たちは一体何だったのかとか、身を切られても気付かずに水槽で泳ぐ魚って、『包丁人味平』かよ!とか、とにかくサモ・ハンの動きが良すぎるだろうとか、様々なツッコミが「細けえことはいいんだよ!」とばかりに驀進する展開に紛れていつの間にか気にならなくなってくる痛快作(^^;)



しかし前回の厨神大会のチャンピオンがこの人↓というのは、ミスキャストのような気が……

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歯医者続報&旧満州国建築

2009年07月02日 | 留学
歯医者の治療代払い戻しの件ですが、今日事務室に問い合わせに行ったら、「結局ダメだった。そもそも歯科・眼科・産婦人科での治療費は保険の対象にならないみたい」とのこと。ああ……(;´д⊂)  

で、今学期の講義も既に終了し、ビザの延長も無事完了したということでだいぶヒマになったので、旧満州国関係の建築を見に行ってみることにしました。本当は去年の夏ぐらいに見に行こうかと思っていたんですが、こちらに着いて早々に風邪で寝込んだり、そうこうしているうちに授業が始まったり、寒くなって遠出をする気がなくなったりで、延び延びになっていたんですよね(^^;)

今回は新民大街から文化広場までを散策してみました。



まずは旧満州国交通部跡。現在は吉林大学公共衛生学院となっています。(「学院」は日本でいう「学部」のこと。)



同じく司法部跡。現在は吉林大学白求恩(ベチューン)医学院。



経済部跡。現在は吉林大学第三医院(通称吉大三院)となっています。



軍事部跡。現在は吉林大学第一医院(通称吉大一院)。実は去年の夏に風邪をひいた時に連れて行ってもらった病院です。



国務院跡。日本の国会議事堂をベースに設計されたとのこと。ちなみに建物の前には下の写真のごとくベチューンの像が安置されています。



ノーマン・ベチューンはカナダ人の医師ですが、東洋医学を学ぶべく中国に到来。長白山に隠棲する名医のもとで修行に励みつつ、朝鮮人参などの薬材を収拾。彼と東北地方との縁はこれより始まります。「白求恩」という中国名もこの名医より授かったものです。で、満洲事変勃発後は東北を脱出して中国共産党に身を投じ、毛沢東の長征にも同行して多くの人命を救います。これにより彼は「神医」と呼ばれることに。しかし延安を目前にして毛沢東が国民党側に雇われた四川唐門の使い手の暗器によって重態となります。ベチューンは何とか毛沢東の体から毒を取り除いたものの、彼自身が毒に冒されて帰らぬ人に。毛沢東は感謝の意を込めて終生「神医白求恩」を顕彰することとなったのでありました。

彼は死後、延安周辺及び東北地方において神として祀られることになりましたが、不治の病に冒された者が一心に祈り続けたところ、一夜にして病が癒えたといった霊験が見られ、そのため解放後に東北地方の病院ではロビーにベチューン像が置かれたり、ベチューン廟が併設されるのが常となりました。現在では扁鵲・華陀とともに中国三大医神の1人とされています……

すんません、上の記述は真っ赤なウソです(^^;) ベチューンの本当の略歴はWikipediaの記述でも参照してください。ベチューンが長春とどういう縁があるのかもよく分かりません……



新民大街の北端文化広場にあるのが地質宮。溥儀の宮殿として建築が開始されたものの、太平洋戦争の勃発により建設が中断されてしまったとのこと。で、溥儀は結局街外れの不便な所にある偽皇宮に終戦まで住まわされることになったわけですね(^^;)



その地質宮の前にある変なモニュメント。観光地に行くたびに思うのですが、こういうモニュメントを作らないという選択は無いのでしょうか……

帰宅後に地図を見てみたら、新民広場に接する自由広場にも3つほど旧満州国関係の建築があることが判明(-_-;) こちらの方はまた今度ということにしますか。
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