博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『武林外伝』その6

2009年07月05日 | 武侠ドラマ
『武林外伝』第38~44話まで見ました。

第38回 挑戦を受けて小貝 掌柜的となり、手段を選ばず湘玉 賭けに勝たんとす
勉強せずにこっそり遊びに行こうとし、佟湘玉と喧嘩になった莫小貝。3日間店の掌柜的となり、その間に3両稼げなければ佟湘玉の言うことを何でも聞くという賭けに応じます。一気に売り上げを稼ぐために白展堂に講談をさせたり、店の一同に演芸をさせたりと、あの手この手で客から茶銭を巻き上げようとしますが…… 一方、前回のラストで祝無双から呂秀才への贈り物として預かった手作りの服を、郭芙蓉は自分が作ったものと偽って秀才に渡してしまい……

この回では白展堂が『三侠五義』の講談をしようとする場面がありますが、明代にはまだ『三侠五義』は成立していないだろうとか、そもそもお前は白玉堂のパロディキャラだろうとか、色々とツッコまざるを得ない(^^;)

第39回 呂秀才 道理に拠りて人を許さず 郭芙蓉 自らまずい月餅を食す
前回の祝無双の服の件で郭芙蓉を許す気になれない呂秀才。芙蓉は何とか彼の気を引こうとしますが…… 一方、李大嘴はもうすぐ中秋節ということで、銭掌柜から天下に2つと無い月餅を作るよう依頼されますが……

年越しの餃子とか中秋節の月餅みたいな季節物って、他の武侠ドラマではあんまり出て来ないような。で、下の写真が李大嘴が作った天下無二の月餅「必勝客」……って、最早月餅でも何でもねえ(^^;) ちなみに「必勝客」はピザハットの中国での商標名。



第40回 中秋を祝いて一日夢を楽しまんとし、苦難を経て客桟に再び首を揃える
中秋節の晩に酒盛りする一同。しかし故郷や家族のことを思うと一様に暗い顔。「もしも子供の頃に学んでいたのが武術ではなく医術だったら今頃は……」、「もし早いうちに科挙に見切りをつけて商売に専念していれば」、「料理人にならずに捕頭を続けておれば」、「夫が生きておれば」と悔やむ同福客桟の面々。そこで各自の「もしも」が実現したとしたらどうなっていたかという空想話が展開されることに……

医者になっても『三侠五義』なんて読んでる白展堂。だから『三侠五義』は明代に成立していないと何度言ったら(以下ry) この回のラストで流れる歌はテレサ・テンの「但願人長久」。蘇東坡が故郷の家族と離れて中秋節を過ごすさまを詠んだ詞「水調歌頭」に曲を付けたものです。

第41回 一途な大嘴 再び意中の人と出会い、愚かな蘭 初めて菜刀門幇主を知る
第6回で出て来た楊蘭がどういう訳か悪質な訪問販売員として再登場。李大嘴の彼女に対する好意を利用して法外な金額で包丁を売りつけようとします。大嘴は佟湘玉に身売り状まで差し出して購入費用を借り出そうとしますが……

楊蘭から包丁を買うと漏れなく「菜刀門」に加入でき、更には買った本数によって会員ランクが上がり、有名酒店のレシピが毎月送られてきたり、更には有名店で料理人として修行させてもらえるなどの特典があるそうです(^^;) 後半でこの「菜刀門」が朝廷から指名手配されている詐欺グループであることが明らかとなりますが、「菜刀門」の幇主というのが他でもなく……

第42回 燕小六 大いに迷魂陣を仕掛け、千面相 土壇場で正体を現す
近辺の街で盗聖の名を騙った盗賊が捕頭の官印が盗まれる事件が相次ぎ、警戒を強める燕小六だが、同福客桟で一同の目の前で官印を盗まれてしまい…… 本物の盗聖より凄腕の偽盗聖の正体とは?

【今回のポイント】燕小六の提案で盗聖の悪口を叫んで挑発することになり、本物の盗聖白展堂を目の前にしてここぞとばかりに罵りまくる店の一同(^^;) こいつら、本当にこういう悪乗りが大好きだよなあ。

第43回 鬼姑 一同を率いて新婚の閨を騒がさんとし、従順な花嫁 一身虐待を受く
白展堂の母・白三娘は息子を連れて店を出ようとするが、佟湘玉は彼と既に結婚していると偽って彼を引き留めようとする。2人の結婚を認めた白三娘だが、その日から常軌を逸した嫁いびりが始まり……

第44回 呂秀才 誤りて嗜血の徒を弟子に収め、白展堂 死に臨んで本音を漏らす
姫無命の師・公孫烏龍が仇討ちのために店にやって来た……と思いきや、弟子を倒した呂秀才に弟子入りを希望。ならば公孫烏龍を教え諭して前非を悔い改めさせようとうする秀才ですが、公孫烏龍には同じく彼を教化しようとした少林寺の方丈や武当派の掌門を殺害した前科があり……

この回で白展堂の母が実は盗賊から足を洗って捕頭になっていたことが明らかとなりますが、前回の暴れっぷりを見てると「それはない」とツッコまさせるを得ない(^^;) しかしそんな彼女も公孫烏龍の前では常識人に見えてくるのがナンとも……

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