博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

四面楚歌だよ大漢風(第43話)

2007年07月29日 | ドラマ『大漢風』
このほどチャンネルNECOで放映が開始された『大旗英雄伝』ですが、10月にマクザムからDVDがリリースされるんですね。また、NHK-BS2で放映中の『北京バイオリン』も9月にマクザムからDVDが出るとのこと。

で、今週の『大漢風』であります。

劣勢に立たされた楚軍を更に追い詰めるべく、張良は四面楚歌の計略を提案。そんな中、月姫は韓信との再会をあきらめ、主人である隊長のもとへと戻ります。しかし隊長は「斉王の思い人であるあんたを抱くことはできん!」と、韓信のもとに月姫が見つかったと注進に行ってしまいます。この隊長って、前に月姫を手籠めにした人だと思うんですが、こんな気のいい親切なおじさんキャラでしたっけ(^^;)

そして楚陣に出征する直前に韓信と月姫は再会を果たします。楚軍を倒したら月姫を正夫人として迎え入れると約束し、その場に居合わせた君姫も月姫を「義姉様」と呼び、彼女を受け入れる素振りを見せます。

張良の四面楚歌の計略はズバリ的中し、楚軍から投降者が続出しますが、怒り狂った項羽が陣中で太鼓を叩き出すや、投降しようとした兵士の一部が項羽への忠義を思い出し、楚の陣へと戻っていきます。その様子を見た韓信が格好つけて「項羽よ、貴様はやはり英雄だった」とか何とかつぶやくのですが、思わず「こいつ、偉そうに項羽のライバルを気取りやがって!」とツッコミたくなりました……

一方、韓信が出征している間に君姫は月姫を湯浴みをさせたり、着替えさせたりとかいがいしく世話をするのですが、君姫の物わかりがあまりに良すぎるので怪しいと思っていたら案の定、月姫の髪を梳きながら「あなたはもう舞姫ではないのですから、斉王の正妻としてふさわしい服装をなさらないと」とか、「もうあんな芸人みたいな派手な髪型をなさる必要はないのですよ」とか、発する言葉にいちいちトゲがあり、まるで月姫が韓信の正妻としてふさわしくない売女であると言わんばかりであります(^^;) 

おまけに侍女に命じて今まで身に付けていた服やら飾りやらをゴミのように燃やさせる始末。まあ、私も内心こういう展開を期待していたんですけどね……

で、今回は項伯が漢に降ったところでお開きです。君姫の陰湿なイビリにさらされつつある月姫の運命やいかに!?

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4 コメント

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『四面楚歌』 (ゆもも)
2007-07-29 21:21:59
こんばんは。今日の『大漢風』、なかなか見ごたえがありましたね。
君姫は心が広いなぁと思っていたら・・・やっぱりそうではないみたいで。月姫がこのまま韓信の元を去ってしまうのではないかと心配です。韓信と月姫は、やはり悲恋で終わってしまうのでしょうか。
四面楚歌、張良の計略だったとは知りませんでした。張良は常に冷静で賢くて大好きですが、項羽と虞姫にすっかり入れ込んでいる私としては、今回はちょっと憎たらしかったです。
来週は『覇王別姫』・・・ティッシュを用意して見なければ!
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Unknown (さとうしん)
2007-07-29 23:33:06
>ゆももさま
>四面楚歌、張良の計略だったとは知りませんでした。

『史記』『漢書』をザッと検索してみたところ、張良が四面楚歌を提案したというような記述は見当たらなかったので、たぶんドラマの創作なんでしょうね。

月姫関係のエピソードは……項羽と虞姫に焦点を絞るだけでそれなりに話が盛り上がるはずなのに、今更こういう愛憎劇を加えるあたり、いかにもこのドラマらしいと思います(^^;)
返信する
張良簫を吹いて楚の兵を散ず (綏子yasuko)
2007-07-30 21:39:09
横からすみません~。
「漢楚軍談」好きの私は、
四面楚歌が張良の策、と、
すっかりインプリンティングされていたので、
今まで疑問に思ったこともありませんでした~~。

「漢楚軍談」の大本になったのは、
中国本家の「西漢演義伝」なので、
同じように伝わっているのでは?
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ありがとうございます (さとうしん)
2007-07-30 23:41:48
>綏子yasukoさま
フォローありがとうございます。
歴史小説なんかだと張良や韓信の献策とするものが多いようなのですが、『漢楚軍談』が元ネタになっていたんですね。
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