植木雅俊『仏教、本当の教え インド、中国、日本の理解と誤解』(中公新書、2011年10月)
インド・中国・日本3カ国での仏教の受容のされ方を比較してみよう!という主旨の本ですが、日本の仏教が仏教本来のあり方とはかなり違ったものというか、最早別物になってしまっている!ということで、日本仏教に対して手厳しい意見が多いです。この本の著者は文化比較を通して日本の伝統文化のダメな面を見過ぎちゃったんだろうなあという気が……
以下、本書で面白かったネタ。
○中国では漢訳仏典が成立すると、それが一人歩きするようになっていき、パーリ語やサンスクリット語の原典が顧みられなくなっていった。
……そういや汲冢竹書も古文字から隷定がなされた後は、元の竹簡は顧みられなくなったんですよね。
○中国でもチベットでもモンゴルでも仏典は自国の言葉に翻訳して読まれてきたのに、日本でだけ自前の翻訳を用意せずに漢訳のままで読まれてきたのって、おかしくね?
……言われてみればそうですね。そういや韓国でも日本と似たり寄ったりの状況なんでしょうか。前近代の朝鮮半島で朝鮮語訳の仏典が広く読まれていたなんて話は聞いたこともないですし。
○欧米の研究者の間では、観音菩薩はジェンダー・フリーを体現する存在として評価されている。
……マジですか(^^;) あと、「比丘」を"comparative hill"と訳した人がいるというネタにも笑ってしまいましたが。
○日本の僧侶の飲酒・妻帯を厳しく批判する東南アジアの僧侶だが、そんな彼らも喫煙はする。その理由は、仏典では喫煙は禁止されていないから。
……しかしお釈迦様の時代にはタバコなんて存在しないのだから、喫煙に関する戒律が無いのも当然だという作者のツッコミにワロタw
インド・中国・日本3カ国での仏教の受容のされ方を比較してみよう!という主旨の本ですが、日本の仏教が仏教本来のあり方とはかなり違ったものというか、最早別物になってしまっている!ということで、日本仏教に対して手厳しい意見が多いです。この本の著者は文化比較を通して日本の伝統文化のダメな面を見過ぎちゃったんだろうなあという気が……
以下、本書で面白かったネタ。
○中国では漢訳仏典が成立すると、それが一人歩きするようになっていき、パーリ語やサンスクリット語の原典が顧みられなくなっていった。
……そういや汲冢竹書も古文字から隷定がなされた後は、元の竹簡は顧みられなくなったんですよね。
○中国でもチベットでもモンゴルでも仏典は自国の言葉に翻訳して読まれてきたのに、日本でだけ自前の翻訳を用意せずに漢訳のままで読まれてきたのって、おかしくね?
……言われてみればそうですね。そういや韓国でも日本と似たり寄ったりの状況なんでしょうか。前近代の朝鮮半島で朝鮮語訳の仏典が広く読まれていたなんて話は聞いたこともないですし。
○欧米の研究者の間では、観音菩薩はジェンダー・フリーを体現する存在として評価されている。
……マジですか(^^;) あと、「比丘」を"comparative hill"と訳した人がいるというネタにも笑ってしまいましたが。
○日本の僧侶の飲酒・妻帯を厳しく批判する東南アジアの僧侶だが、そんな彼らも喫煙はする。その理由は、仏典では喫煙は禁止されていないから。
……しかしお釈迦様の時代にはタバコなんて存在しないのだから、喫煙に関する戒律が無いのも当然だという作者のツッコミにワロタw
なんの教典をどう解釈したのかw
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-19292020110131?rpc=122
たぶん大麻なんかと同じ扱いになってるんじゃないかと(^^;)