博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『武林外伝』その4

2009年06月27日 | 武侠ドラマ
『武林外伝』第23~30話まで見ました。

第23回 私塩を買って厨子 捜索に遭い、身分を入れ替えて賊頭 捕快となる
近頃私塩の取り引きが横行している七侠鎮。燕小六は同福客桟で跑堂人に扮して張り込みし、(替わりになぜか白展堂が捕快となって外回りをすることに。)私塩売りの元締めを捕らえようとするが、その元締めが伝説の侠客として恐れられる平谷一点紅であることが判明し、一同は戦々兢々。そしてその一点紅が店に現れ……

【今回の名言】「覚えておきなさい。女性にとって手の美しさは顔なんかよりもずっと大切なんだ。わかったかい?」
郭芙蓉に対する一点紅の台詞。この一点紅、恐ろしく強いくせになぜか潔癖性で、佟湘玉に特製のリンスインシャンプーや洗顔ソープを売りつけようとします(^^;) また、この回では芙蓉が自分に対する秀才の気持ちに気付くのも見所のひとつ。

第24回 算命人 祈祷をしてインチキを見破られ、郭芙蓉 洗顔して容貌を損なう
何だかんだで仲良くなった呂秀才と郭芙蓉。前半では秀才が芙蓉を好きになるきっかけとなった3ヶ月前の事件が語られます。インチキ算命先生が同福客桟にやって来て一同をカモにしようとするが、逆に散々な目に遭い…… 後半では芙蓉を怒らせてしまった秀才が、彼女と別れるべきではないかと真剣に悩み始め……

白展堂に口説き文句を教えてもらってもまともに反復できない秀才の不器用さに泣けた(;´д⊂)  この回では佟湘玉の洗顔クリームが小道具として出て来ますが、これは前回一点紅から押収した秘伝書によってこしらえたものでしょうか。

第25回 佟老爹 怒りて不孝の娘を嫁がせんとし、白展堂 誤りて別人を娶らんとす
店に佟湘玉の父親が訪ねて来て、寡婦となった娘を故郷の漢中に連れ帰ろうとします。一同は佟湘玉を店に留めるため、一芝居打って白展堂と彼女が結婚することにして漢中に帰らせようとしますが、肝心の湘玉は憎からず思っている展堂と偽の結婚式を挙げることに気が進まず……

佟湘玉の父親は龍門鏢局の元締めで、第17回に登場した衡山派の3人組も現在はそこで働いているとのこと。この回のラストでやはり偽の結婚式に耐えられずに湘玉は花嫁役を郭芙蓉と入れ替わり、一度は本当に湘玉と結婚しようかと思った白展堂もそれに気付いて激怒。そして次回へと続きます。

第26回 三行半を求めて小郭 断腸の思いをし、佳人を思いて秀才 酷く傷心す
前回の件ですっかりひねくれてしまった白展堂は、郭芙蓉を自分の嫁のように扱って佟湘玉を牽制。一方、その様子を見た呂秀才がやはり気分を害し、白展堂に離縁状を書いてもらうよう芙蓉に要求。実は展堂がこのように振る舞うのは2人に敢えて試練を与え、仲を取り持とうすするためでありましたが、意に反して2人は本当に別れようとします。始末に困った展堂は再度芝居を打つことにし……

芙蓉と秀才の仲が戻りそうになるたびに誰かが余計な一言を口にして元の木阿弥に……という負のスパイラルが続きます(^^;) ちなみに佟湘玉の父親は前回の終了後に里に帰った模様。

第27回 丐幇に入りて老邢 公職を失い、捕頭に昇りて小六 偉そばる
長らく都に出張していた邢捕頭ですが、道中トラブル続きで乞食となって七侠鎮に帰還。その姿を乞食の小米に見られたうえ、丐幇の先輩ということでいいように扱われるハメに…… 後半は丐幇に加入したことが上にバレて邢捕頭が免職となり、代わって燕小六が捕頭に昇格。鉄腕アトムのテーマを口ずさんで舞い上がる小六ですが、郭芙蓉と呂秀才の喧嘩に巻き込まれ……

邢捕頭が乞食になったということで自動的に丐幇に加入していることになったうえ、袋の数が上の乞食から身ぐるみまで剥がされるとは、げに恐ろしきは丐幇(^^;) 身ぐるみ剥いだ乞食たちはなぜか『滄海一声笑』(映画『スウォーズマン』のテーマ曲)を歌いながら意気揚々と帰って行きます。

第28回 銭夫人 財を貪らんとしてて毒計を生じ、莫小貝 恥を雪がんとして怒りて官に報ず
相変わらず夫人に虐待されている銭掌柜。同福客桟に泣きついて来た所を夫人が迎えに来て、2人して店で注文したキノコ料理を食べることになりますが、それが毒キノコであることに気付いた銭夫人は料理を食べて死んだふりをし、佟湘玉から土地財産を強請り取ろうと悪だくみ。ところが邢育孫と燕小六(邢育孫は前回の一件から平の捕快として職場復帰したらしい)が捜査に乗り出してきたことから事態は複雑化。おまけにうっかり毒キノコを取って来た当の莫小貝は行方をくらまし……

第29回 呂聖人 智もて姫無命と闘い、佟掌柜 展紅綾と張り合う
第8回で捕まったはずの「盗神」姫無命が脱獄し、再び同福客桟に出現。戦々兢々の一同だが、彼はまだ記憶を取り戻せないでいた…… 前半部は姫無命に殺されようとする呂秀才が「私は一体誰に殺されるのだ?」と叫び、姫無命が「私だ!」と答えると、すかさず「その『私』というのは誰だ?人間と宇宙の関係から話を始めようではないか」「人はどこから生まれてきてどこへと死んでいくのか」「世界が私を選んだのか、それとも私が世界を選んだのか?」「だから『私』というのは誰だ?誰が私を殺すのだ、私が誰を殺すのかーーーっ!」と、西洋哲学の知識を用いて姫無命を畳みかけ、自決に追い込むさまが圧巻(^^;)

後半は姫無命を死に追いやった功で秀才に「関中大侠」の称号が授けられることになりますが、その使者として都にやって来たのは過去に白展堂と因縁があり、(第5回を参照)現在は「天下第一女捕頭」と称されるまでになった展紅綾だった。しかし彼女は「女の直感」でムリヤリ事件を解決したことにするとんでもない人物で…… ということで最初から最後まで見所たっぶりの回です。

第30回 佟石頭 故郷を離れて江湖を闖がさんとし、郭芙蓉 家に帰りて父母を訪ねんとす
もうすぐ郭芙蓉の誕生日。彼女を散々いじめてから最後に誕生日プレゼントを渡し、彼女を驚かせようとエゲつない計画を立てる一同。そこへ突然佟湘玉の弟佟石頭が店へと到来。彼は父の命で白展堂・佟湘玉夫妻を漢中へと連れ戻しに来た(佟家では2人の結婚が芝居ということはまだバレてない模様。)ということで、戸惑う一同。おまけに事情を知らない佟石頭がいじめられている郭芙蓉を助けようとしてややこしい事態に…… この回のラストで佟湘玉の粋な計らいにより、郭芙蓉は一旦実家に戻ることに。

【今回の名言】「江湖は涙を信じない」「これこそが江湖の本来の面目なんだぜ」
いじめられて泣く郭芙蓉に対する白展堂らの言葉。「六扇門」と聞いてビビるようなヤツのどの口からこんな言葉が(^^;)

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