博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『那年花開月正圓』その7

2017年11月06日 | 中国近現代ドラマ
『那年花開月正圓』第37~42話まで見ました。

図爾丹は偽薬の一件は呉遇一味の仕業であったと納得。周瑩と意気投合して土布をすべて買い取り、今後も呉家と取り引きを続けることを約束します。


ミッションを果たし、図爾丹との再会を約しつつ迪化から涇陽に帰還した周瑩。前髪が取れて貴婦人っぽい雰囲気になりましたが、言動は相変わらずです……

さて、周瑩は来年には迪化にも洋布が入ってくるだろうということで土布に見切りを付け、いっそのこと織布機を西洋から輸入して洋布を自家生産できないかと検討しはじめます。折りよく三寿幇討伐の功績で西安布政使に出世した趙白石も、上海での事例に倣って陝西でも機器織布局すなわち官立の西洋式織布工場を立ち上げ、地元の商人から出資者を募って地域で洋布の生産を推進していこうと計画。これまで上海から洋布を買い入れていた胡詠梅と、同じく土布販売に見切りを付けていた沈星移が出資者に名乗りを挙げます。

しかし好事魔が多し。杜明礼の主人の「貝勒爺」こと載漪が自分の権益を侵されることを案じて趙白石の計画を潰すよう指令。杜明礼の指示で沈家は出資の取りやめに同意しましたが、胡詠梅はなかなか同意しません。それどころか、逆に杜明礼に載漪の配下なんかやめてしまって自分の共同経営者になって欲しいと提案します。気持ちが揺れる杜明礼ですが、査坤が彼に「ひょっとして自分の身分というものを忘れちゃいませんよね、杜公公?」とささやきかけ、一気に現実に引き戻させます。この二人、もとは載漪に仕える宦官だったようです…… それでも逡巡する杜明礼を見て、査坤がいつぞやの呉家に三寿幇を襲撃させた件に彼女が関与していたことを官憲にバラすと脅しをかけ、ようやく出資の取りやめに同意させますが、怒った彼女は杜明礼に絶交を突きつけます。

それまで彼女の古月洋布店から配当金が入るたびに、「お金が貯まったら西湖に屋敷を構えて過ごしたい」「オレは人間の生活というのを取り戻したい」などと夢や希望を語り、権利意識に目覚めつつあった二人ですが、これで奴隷の身に逆戻りかと思えば、そういうわけでもないようで……?

事態を知った周瑩は今こそ涇陽での洋布商売を独占するチャンスと、二叔・四叔を説得して出資金総額二十万両を調達しようとしますが、さすがに無茶な計画だと反発され、呉家の大当家の地位を取り上げられてしまいます。

そこへ図爾丹が約束通り涇陽へと来訪し、唐突に周瑩にプロポーズを敢行。困惑あるいは怒りを隠せない二叔と四叔。肝心の周瑩は戸惑う様子を見せますが、図爾丹に心が揺れたというわけではなく、彼の持参金に心が揺れたようです (^_^;) 彼の財力があれば陝西機器織布局の出資金総額を一括払いできる、結婚を承諾したふりをして二十万両をかすめ取ろうと皮算用に励んでいたようですが、最後に彼を騙すようなことはできないと翻意し、「恋愛感情は亡夫の遺体とともに黄土に葬り去った」と求婚を拒絶。

それでもビジネスパートナーとしての付き合いはできるはずと食い下がる周瑩ですが、「申し訳ないがそういう割り切りはできない」ということで図爾丹は呉家との取り引きを停止すると宣言。このところの呉家の商売は図爾丹との取り引きに頼り切りだったということで状況は一気に苦しくなるわけですが、二叔は「これでふんぎりがついた」と、呉家の財産を傾けてでも陝西機器織布局の出資金二十万両の支出に同意します。

一方、図爾丹のプロポーズ宣言に焦った星移は、渋る家族を説得して周瑩への婚約を申し入れようとしますが……
コメント
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