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博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『怪侠一枝梅』その8(完)

2012年12月25日 | 武侠ドラマ
『怪侠一枝梅』第24~最終30話まで見ました。最終シリーズのお題は「陰謀陽策」。

嘉靖帝が自らの信奉する天母娘娘の祭祀を終えた後、何者かに攫われて行方不明になるという大事件が発生し、大騒ぎとなりますが、実はこれ、厳崇の良からぬ企みに騙されて嘉靖帝が自ら行方をくらますことにした狂言なのでありました。嘉靖帝がいぬ間に、厳崇は天母娘娘の託宣を利用して朝廷内の邪魔者を次々と排除していきます。一方、海瑞は離歌笑に嘉靖帝の捜索を依頼。離歌笑は事件の背後で厳崇の息子の「独眼竜」厳世蕃が暗躍していることを察知し……

ということで、最終シリーズにしてようやく厳崇の息子の厳世蕃が登場。『大明王朝1566』などこれまでの明朝物では、父親や皇帝の威を借りるアホぼんという描かれ方が一般的でしたが、本作では離歌笑に匹敵する才智の持ち主という設定になっております。「こんなんが出て来たら応無求さんが霞んでまうやん!何かキャラもかぶってるし……」と言いたいところですが、応無求は応無求でこれまで以上のクズっぷりを披露してくれます。そして最後には彼が実は単なるブラック上司の手先の社畜さんではなかったという衝撃の事実が明らかに!

これまでのシリーズの登場人物も再登場しますし、最終シリーズにふさわしい話に仕上がってます。

【総括】
全30話で短編連作という形なのでボリューム的には物足らないかなと思ってましたが、毎回テンポよく話が進み、大満足でしたね。しかしまさか「一枝梅」の4人組ではなく応無求さんの方に感情移入することになろうとは(^^;)