博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『銅雀台』

2012年12月22日 | 映画
『銅雀台』

玉木宏演じる穆順と劉亦菲演じる霊雎は幼い頃に「虎の穴」のような所へと拉致され、周潤発(チョウ・ユンファ)演じる曹操を殺すための暗殺者としての訓練を受けることになります。そしてそれから10年。王朝交替を示す「四星聚合」を翌年に控えた建安24年、穆順は宦官として、霊雎は曹操の愛姫としてそれぞれ宮中に送り込まれ、曹操暗殺の機会を狙うことになりますが……

時系列としては関羽の死から曹操の死の間の話ということになります。穆順役として玉木宏がキャスティングされているのは、日本での公開を見据えての起用なんでしょうけど、その割には扱いが雑な気が…… 何か『天地英雄』(ヘブン・アンド・アース)での中井貴一の扱われ方を思い出させるものがありますね。

作品の主役自体も劉亦菲と玉木宏のカップル2人と見せかけて、実はチョウ・ユンファの曹操だったりします。『関雲長』がドニーさんの「俺様カッコいい」な作品だったのと同じような感じで、本作はチョウ・ユンファの「俺様カッコいい」な映画です。このあたりは『満城尽帯黄金甲』(王妃の紋章)でのチョウ・ユンファの役回りを思い出して頂ければよいかと。

『三国志』映画としてはアンディ・ラウの『三国之見龍御甲』(三国志)や『関雲長』よりはまじめに作ってますが、三国マニアにとっては五十歩百歩かもしれません……
コメント (2)
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