博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『怪侠一枝梅』その6 一枝梅ですか?いいえ八つ墓村です

2012年12月14日 | 武侠ドラマ
『怪侠一枝梅』第17~20話まで見ました。今回のお題は「空山霊呪」。「一枝梅」のメンバー4人の中でこれまで唯一語られてこなかった賀小梅の過去というか出生がテーマとなっています。

賀小梅こと賀雲虎(小梅は京劇役者としての芸名だったらしい)は、突然母方の祖父と従姉妹と称する賀東と蘇桜に、賀家村の次期頭領として迎えられることになりますが、賀東は小梅と会ったと思ったら目の前で血を吐いて突然死。仕方ないので蘇桜とともに村に到着すると、現頭領である小梅の異母兄賀雲龍も同じように死んでしまいます。

賀家村の初代賀長勝は百年前にお尋ね者となっていた白蓮教教主張太保を匿いますが、報奨の黄金に目が眩んで張太保を官憲に引き渡し、巨万の富を得るも、突然発狂して村人7人を殺傷し、自身も張太保の墓前で自ら首を切り落として死んでしまいます。村ではこの一件を張太保の祟りであるとし、以来彼を神として祀ることに。しかし賀長勝の子孫である賀家の頭領は張太保の霊に呪われているかのように、代々病弱に生まれついて病に苦しめられるか不審死を遂げ、小梅の父の賀山も祖先と同様に突如発狂して村人28人を殺傷して自害してしまい、恐れをなした小梅の母親が乳飲み子の小梅を連れて村を離れたという次第。

で、小梅が村にやって来てから賀雲龍をはじめとして村長や賀家の長老の大姑婆(小梅の大伯母にあたるらしい)らが次々と不審死を遂げ、小梅は村人から村に禍を持ち込んだ疫病神と見られていくようになります。小梅自身も父や祖父と同様に頭痛や幻覚に悩まされるようになりますが、そこへ小梅の窮状を知った離歌笑らが村に駆けつけ、事件の背後に隠された陰謀を暴くことに……

小梅の祖先が白蓮教主を匿ったことがすべての始まりとなっているわけですが、これは日本だと差し詰め落武者が関わるところですよねとWikipedia先生の「八つ墓村」の項目を見てみたら……どう見ても基本設定やプロットが『八つ墓村』です。本当にありがとうございました\(^o^)/ 「たーたーりじゃー!」的なことを叫ぶキャラも出て来ますし…… ここまであからさまなパクリを久し振りに見たような気がします。

中国ドラマでこの手のパクリ事件と言うと、『少年包青天』が『金田一少年の事件簿』や『名探偵コナン』のトリックなどを剽窃したことがよく知られており、この手の剽窃事件が起こると現地の新聞でこれまでの代表的な事例として取り上げられたりするんですが、この作品もそういった事例のひとつとして扱われることになるんでしょうか。
コメント
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