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博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『怪侠一枝梅』その4

2012年12月06日 | 武侠ドラマ
『怪侠一枝梅』第11~14話まで見ました。今回のサブタイトルは「決戦峨嵋山」。

都の薬局保善堂が新しい滋養強壮薬を売り出したところ、体の痛みを訴えたり失明したりする者が続出。保善堂の主人一家は毒を売りつけたとして錦衣衛に捕らえられますが、実はこの薬、世宗皇帝の奇病を治す薬をつくるために厳崇が保善堂を騙して製薬・販売させたもので、薬を買った人々を治験の材料にして副作用の強さなどを調べようとしていたのでした。(要するに人体実験ですね)

この事実が明るみに出る前に保善堂の関係者を処分して口封じしようとしたところ、保善堂主人の息子(保公子)が厳崇との契約書を持って逃亡。錦衣衛に追われていたところを「一枝梅」の面々に救われます。契約書を海瑞のもとに差し出して冤罪を訴えようとしますが、保公子が逃亡中に契約書を隠した荷袋がはるばる益州は峨嵋山へと運搬されてしまい、離歌笑と燕三娘は保公子をともなって峨嵋山へ。そして事の次第を知った応無求も3人を追って峨嵋山へと向かうのでした。

今まで「一枝梅」の面々の過去を交える形で話が展開していきましたが、今回は燕三娘編となっております。燕三娘がかつて峨嵋派の門徒であったこと、そして燕三娘が掌門の無垢師太が自分の実の母親であったことを知ってしまい、かつ師太が頑としてそのことを認めないのに失望し、峨嵋山を去って女怪盗になるまでのいきさつが明かされます。武侠物には峨嵋派をマイナスイメージで語らなきゃいけないという決まりでもあるんでしょうか……

で、彼らを追ってきた応無求とこの峨嵋山で決戦するのかと思いきや、決戦は別の場所で行われます。サブタイトルに偽りありですな(^^;) 終盤は護送中に「一枝梅」に救出された保善堂主人の身柄をめぐって離歌笑・応無求との間で丁々発止の駆け引きが繰り広げられますが、ラストは明朝物らしく(?)何ともすっきりしない終わり方です。まあ、こういう話の引き方もアリかなと。