ドナルド・キーン『明治天皇』(二)(新潮文庫、2007年3月)
第二巻に入ると明治天皇の個性を窺わせるような記述がちらほら見られるようになります。頼りにしていた西郷隆盛が西南戦争をおこし、学問や熱中していた乗馬にさえ関心をなくしてふさぎ込む明治天皇。そして地方の学校を視察した際に、学生たちが英語や西洋の文学・歴史はよく勉強しているのに対して日本の伝統に無知であるのに激怒する明治天皇(^^;)
とりわけ外国の要人と接する時にその個性が垣間見られるような気がします。英国の王族であるエジンバラ公と会見した時は緊張のあまりガチガチだった天皇も、米国のグラント大統領夫妻が世界周遊旅行中に日本に立ち寄った際にはくつろいだ様子を見せるようになります。
グラントは南北戦争で北軍の総指揮官となった人物で、その名声によって大統領に当選しますが、この周遊旅行中に立ち寄ったドイツでは勝手にビスマルク首相の官邸の庭に入り込んで衛兵に驚かれたり、インドでの晩餐会では酔っぱらってご婦人方の尻を追いかけ回したりと、随分ざっくばらんな人物だったようです。
そして明治天皇はハワイのカラカウア王と会見した際には、自信に満ちた、それでいて丁重な態度で接することが出来るようになっていました。
若年で即位したせいか、この巻と前の第一巻とで岩倉具視・大久保利通・木戸孝允といった維新の元勲が天皇の教育方針に口を出すという記述がやたらと目に付きますね。それだけ天皇を新しい時代にふさわしい理想的な君主に育て上げようという意識が強かったということなんでしょうか。あるいはそれぞれが自分の脳内で理想の天皇像に萌えていただけなのかもしれませんが(^^;)
第二巻に入ると明治天皇の個性を窺わせるような記述がちらほら見られるようになります。頼りにしていた西郷隆盛が西南戦争をおこし、学問や熱中していた乗馬にさえ関心をなくしてふさぎ込む明治天皇。そして地方の学校を視察した際に、学生たちが英語や西洋の文学・歴史はよく勉強しているのに対して日本の伝統に無知であるのに激怒する明治天皇(^^;)
とりわけ外国の要人と接する時にその個性が垣間見られるような気がします。英国の王族であるエジンバラ公と会見した時は緊張のあまりガチガチだった天皇も、米国のグラント大統領夫妻が世界周遊旅行中に日本に立ち寄った際にはくつろいだ様子を見せるようになります。
グラントは南北戦争で北軍の総指揮官となった人物で、その名声によって大統領に当選しますが、この周遊旅行中に立ち寄ったドイツでは勝手にビスマルク首相の官邸の庭に入り込んで衛兵に驚かれたり、インドでの晩餐会では酔っぱらってご婦人方の尻を追いかけ回したりと、随分ざっくばらんな人物だったようです。
そして明治天皇はハワイのカラカウア王と会見した際には、自信に満ちた、それでいて丁重な態度で接することが出来るようになっていました。
若年で即位したせいか、この巻と前の第一巻とで岩倉具視・大久保利通・木戸孝允といった維新の元勲が天皇の教育方針に口を出すという記述がやたらと目に付きますね。それだけ天皇を新しい時代にふさわしい理想的な君主に育て上げようという意識が強かったということなんでしょうか。あるいはそれぞれが自分の脳内で理想の天皇像に萌えていただけなのかもしれませんが(^^;)