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孫崎享というのは何者か?

2013年04月22日 00時46分20秒 | 中国

 元・外交官である孫崎享の書いた「検証 尖閣問題」という本を読んだ。はっきり言って、明確な中国シンパであるこいつの本など読みたくはなかったが、自分とは違う考えを持つ者の意見も聞いてみなければならない、と考えたためだ。もしかして孫崎の言うことにも一理あり、自分の方が間違っていた、ということもありうるのではないか、と思ったのだ。
 しかし読んでみて、それは間違いだと気づいた。孫崎の理論(?)は牽強付会もいいとこで、まったく説得力がない。ひどいものである。こいつは本当に日本の外交官だったのか? 中国政府の所属だったとしか思えない。日中間で紛糾している尖閣問題に対する、孫崎の考え方を要約すれば以下のとおりである。

 まず、1972年に日中国交回復をするにあたって、中国側から尖閣諸島については「棚上げ」しよう、という提案があった。そして日本政府はそれを受け入れた。日本が尖閣を実効支配することを中国が認める代わりに、日本は尖閣に対してこれ以上は支配を強化しないこと、日中両国民が島に近寄らないようにすること、というような双方の合意があった。この「棚上げ」によって数十年は尖閣問題が浮上することはなかった。
 しかし、近年になって急に揉めるようになってしまった。このことの責任は、日本側にある。2010年に中国の漁船が海上保安庁の船に衝突したとき、日本はそれ以前のように中国人を強制送還すればよかったものを、船長を起訴しようとした。これは「棚上げ」するという日中合意を破るものである。
 それに加え、2012年に野田政権は尖閣を国有化してしまった。これによって中国は「日本が一方的に棚上げを放棄した」と判断し、強硬な手段に訴えざるをえなくなってしまった。「棚上げ」状態にしておけば日本に有利だったというのに、日本から日中間の合意を破ってしまったのである。現在の尖閣問題は、日本政府が判断を誤ったことにより発生したのだ。


 「ハァ? 阿呆ですか?」としか言いようがない。英語でいえば、まさにBullshit という表現がぴったりだ。
 そもそも、日本側が「棚上げ」に合意したなどという証拠はまったく無い。仮に一万歩譲って「棚上げ」ということになっていたとしても、その状態を先に破ったのは中国の方だ。1992年に中国は領海法を制定し、その中で尖閣(釣魚島)が自国領であるとした。社会主義国である中国が公式に「領土である」と宣言することは、日本でいえばその土地を国有化したのと同然の措置である。社会主義国においては、すべての土地が国有地だからだ。
 さらに決定的な出来事が、2008年に起きている。中国国家海洋局所属の海洋調査船「海監」2隻が尖閣諸島付近の領海を約9時間半にわたって侵犯したのだ。そして翌年の2月16日には、国家海洋局の孫志輝局長が「実際の行動で中国の立場を示した」と述べ、中国の主権を主張する目的で侵入したことを明らかにしている
http://yuujii-iza.iza.ne.jp/blog/entry/925578/
 日本人は、上の事件を忘れてはならない。一体これのどこが「棚上げ」なのか? 中国は漁船衝突事件が発生する前から、尖閣を「棚上げ」にするつもりなど無かったのだ。これは明らかなことである。そうであれば、尖閣問題にかかる責任は、一方的に中国にある。
 それにしても腹立たしいのは、公共の電波を使って Bullshit を撒き散らしている孫崎だ。なぜこのような中国のスパイ(?)が、頻繁に日本のテレビに登場するのだろうか。特にNHKがひどい。まるで尖閣問題に関する唯一の専門家であるかのように扱っている。絶対に、何かがおかしい。

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3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めまして (大局観)
2013-06-24 00:58:14
同感です!
Unknown (willow)
2013-06-27 05:53:51
ありがとうございます。大局観さんのブログも読ませていただきました。
Unknown (Unknown)
2017-07-13 17:16:25
孫ざきは日本にいらない中国に帰れ

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