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ハーグの仲裁裁判所、中国を全否定

2016年07月14日 05時33分10秒 | 中国
 
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2819102.html
 中国による南シナ海の海洋進出をめぐり、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は中国の主権を否定する判断を示しました。

 南シナ海で九段線と呼ばれる独自の境界線を掲げほぼ全域の主権を主張する中国に対し、フィリピンは3年前、国際法に違反しているとして仲裁裁判所に提訴していました。判決で裁判所は九段線について、中国が歴史的権利を主張する法的根拠がないと中国の主張を退けました。

 また、中国が実効支配をしているのは自然の島ではないとしてこれを根拠にEEZ=排他的経済水域を設定することはできないと結論付けました。そのうえで、フィリピンのEEZで中国はフィリピンの漁業や石油資源開発の権限を邪魔していると、ことごとく中国側の主張を否定しました。南シナ海で主権を主張してきた中国は、国際法上その根拠を失ったことになります。

 今回の仲裁裁判所の判断について、中国共産党の機関紙「人民日報」は習近平国家主席が「南シナ海諸島は古来から中国の領土で、南シナ海における領土主権と海洋権益はいかなる状況の下でも仲裁裁判所の裁決の影響を受けない」と強調したと報じました。また、「この仲裁裁決に基づくいかなる主張や行動も受け入れない」と述べたとしています。(12日20:49)
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 期待した以上に明確な判決が出た。当たり前のことだが、中国が主張していた「南シナ海は中国のもの」という馬鹿げた主張は、法的根拠が一切ないことが示された上、「九段線」も全否定されたのである。ここまではっきりした裁定が下るとは思わなかった、もしかしてアメリカ辺りが裏で動いていたのかもしれない。
 今回の裁定によって中国が侵略行為を改めるようなことは無いだろうが、それでも効果は大きい。中国は国際法を無視する無法国家、ということが明確にされたからだ。既に分かっていたことなのだが、裁判所による決定があった後と前とでは、説得力が大きく異なる。
 さっそく日本政府やアメリカ政府は声明を出し、この裁定を中国が尊重するよう求めた。直接の効果はなくとも、国際社会が一体になってじわじわと中国へ圧力をかけていくべきである。日米だけでなく、EU主要国などもハーグの裁定を支持する表明を出してもらいたい。
 今回のことで思ったのだが、日本もこの仲裁裁判所をもっと活用すべきではないか。すなわち、竹島問題だ。韓国が李承晩ラインを勝手に設けて、事実上武力によって竹島を占拠したのは国際法違反である、として訴えるのである。これなら、韓国が応じなくても裁定は下されるし、日本が勝訴する見込みは十分にある。

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