Willow's Island

since 2005

中国の戦争力 ほか

2015年08月02日 06時07分03秒 | 
 最近読んだ(及び読む予定の)本の中で、特にお薦めのものを紹介する。

中国の戦争力 ~台頭する新たな海洋覇権の実態 (小川和久、西恭之 著)

 日本のみならずアジア全体を取り巻く安全保障環境を脅かしているのが、現在の中国だ。この中国に、日本はどう対処していくべきか。これからの日本にとって致命的に重要な課題であるが、国内で有用な議論が深まっているとは到底思えない。たいていの日本人は「平和が一番」という言葉だけで思考が終わってしまうか、中国憎し、の感情論で終わってしまうか、のどちらかだ。
 しかし、この本は違う。中国、及び日本、アメリカの軍事力について客観的な分析を、非常に冷静な立場から解説し、ではどうすべきなのか、どうあるべきかを論理的に述べている。そのため、実に説得力があるのだ。中国への対処について、地に足の着いた議論を知ることができる、という意味で非常に有意義な一冊である。

今の日本がここから見える! 「米中韓」と日本の歴史(金谷俊一郎 著)

 日本は現在、関わりの深い中国、韓国などの外国と多くの問題を抱えている。領土問題、歴史問題などであるが、近年になって急激に先鋭化してきた感がある。日本外交を左右するほどとなったこれらの問題は、もちろん近代の歴史が影響している。であれば、まずは歴史を知らなければならない。歴史的な経緯を把握していなければ、相手(中国、韓国など)にどう対処するべきか、見えてこないからだ。
 この本は、そうした目的にピッタリだ。歴史観には右寄りなものから左寄りなものまで色々あるが、この本はどちらとも言えない、客観的な事実を分かりやすく解説したものとなっている。変な色眼鏡がかかっているわけではなく、日本の近現代史を重要なポイントだけを押さえ、平易な表現で解説されている。さすが、有名な予備校講師が書いただけのことはある。この本であれば、歴史の大きな流れを客観的に理解することが可能だ。

History Wars Japan-False Indictment of the Century 歴史戦 世紀の冤罪はなぜ起きたか(産経新聞社)

 ついに待っていた本が出た。日本が戦うべき歴史戦は、英語にしなければ意味がないのである。いくら国内で日本語で議論していても、主戦場である外国(特に欧米)では響かないからだ。日本には日本の言い分がいくらでもある、ということを英語で発信していかなければならない。歴史問題において英語で日本の立場を訴える本の登場は、大きな意味がある。
 実はあまりにも売れているせいか在庫不足で、私はまだ入手していないのだが、この本を手に入れてからは、英語部分を当ブログで大いに引用していくことになると思う。英語での発信には最適な書となることを期待している。

最新の画像もっと見る

post a comment