Willow's Island

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この腹立たしい孔健

2011年08月30日 22時40分55秒 | 

 辛坊治郎氏と孔健氏の共著「中国 この腹立たしい隣人」という本を読んだ。辛坊治郎氏は「たかじんのそこまで言って委員会」でおなじみの読売テレビアナウンサーであり、孔健氏はあの「孔子」の第75代子孫で、日本で「チャイニーズドラゴン」という新聞を発行している作家なのだそうだ。この本は、辛坊氏が中国に対する疑問や不満を述べ、孔健氏がそれに答える、という方式で成り立っている。かなり読みやすく、土曜日に1日で読み終えることができた。
 それはいいのだが、この孔健というヲッサンが実にあやしいのだ。「沖縄は中国の領土であり、今すぐ中国に返せ!」だとか「尖閣での漁船衝突事件はアメリカの策略」だとか「中国の漁船がぶつかってきたのは、香港・台湾あたりの人間が船長を焚きつけたから」だとか「昨年の尖閣事件で日本側は数多くのダメージを受けたが、中国側のデメリットは日本との関係悪化しかない」だとか「日本がさらなる尖閣の実効支配に乗り出せば、絶対に戦争になる!」といったようなDQN発言が満載なのである。正直言っていかにも信頼性の欠ける人物であり、本当に孔子の子孫であるかどうかも疑わしい。
 日本に帰化した元・中国人の評論家である石平氏のメルマガで読んだことがあるが、石平氏は孔健によって「中国政府のスパイ」という噂を立てられたことがあるのだそうだ。石平氏は噂の元が孔健であることが分かって、苦笑し「ほっとした」とのことである。石平氏はあえて何も言わなかったが、意味するところは明白だ。すなわち、もし中共のスパイがいるとすれば、孔健の方だということである。そう考えれば、上のDQN発言はすべて中国政府を利することばかりだ、ということが分かる。しかしまあ、本当のスパイなら、こんな簡単にばれる嘘をつくほど間抜けではないだろうから、違うんだろうけど。(笑)