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韓国政府による自民党視察団入国拒否にどう反撃するか

2011年08月02日 06時22分28秒 | 韓国

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110802/plc11080200580005-n1.htm
 上の記事によると、鬱陵島を訪問しようとしていた自民党の議員が、韓国政府に入国拒否されて戻ってきたようだ。「公共の安全などを害する恐れがある者の入国を禁止できるとした出入国管理法に基づいて」の措置らしいが、「公共の安全を害する」のは議員ではなくて、その議員らを攻撃しようとする連中ではないか。こんなことが入国拒否の理由になるはずもない。政府でさえこの程度の認識では、やはりまだ韓国は「発展途上国」と呼ぶべきなのかもしれない。
 この件について、元外交官の佐藤優氏が非常に秀逸な記事を書いていた。かなり長いが、以下に引用する。

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http://news.livedoor.com/article/detail/5752589/
 一国の国家元首が、他国の国会議員が入国すると「身の安全が憂慮される」などというのは尋常な事態ではない。しかし、このように異常な興奮をしている国家は、恐れるに値しない。国際常識を欠いた感情的行動は、国際社会の共感を得ない。韓国の圧力に屈せず、淡々と金浦空港に降りた新藤義孝衆議院議員、稲田朋美衆議院議員、佐藤正久参議院議員の勇気を讃えようではないか。
 韓国政府に知恵者がいたならば、今回の事態を反省し、より狡猾な手段を考える。それは日本の国会議員や市民を積極的に竹島に招くことだ。「是非、独島(竹島の韓国名)を訪れてください。ただし、独島は韓国の領土なので、日本のパスポートを持参し、韓国の出入国手続きに従って入国していただきます」と言う。そして、竹島に上陸したときに、「大韓民国・独島入国管理事務所」というスタンプを押す。こうなると韓国の竹島に対する支配を合法であることを日本政府が認めたという主張を韓国政府が行うことができるようになる
 北方領土に関しては、日本国民がロシアの法的手続に従って北方領土を訪問することの自粛を訴えた閣議了解(平成元年9月19日、同3年10月29日、同10年4月17日、同11年9月10日)がある。しかし、竹島に関してはこのような閣議了解はない。可及的速やかに韓国の法的管轄に従う形での日本国民の竹島への渡航を自粛させる閣議了解を行うことが国益に適うと筆者は考える。もっとも、現下日本政府の混乱を考慮すると、このような政治決断を必要とする閣議了解を菅直人総理が直ちに行うことができるとは思えない。そこで提案がある。竹島問題を憂うる国会議員が「島根県の竹島は、わが国固有の領土であるにもかかわらず、大韓民国によって不法占拠された状態にある。日本国民が、韓国の法的手続きに従って竹島を訪問することは、日本政府の立場と相容れず、かかる訪問は自粛すべきと認識するが、この認識で間違いないか政府の立場の確認を求める」という質問主意書を提出するのだ。この質問主意書の答弁を作成するのは、外務省アジア大洋州局になる。杉山晋輔アジア大洋州局長が、腰抜け対応をしない限り、この質問主意書に対する内閣の答弁書は、肯定的なものになる。質問主意書に対する内閣の答弁書は閣議了解を必要とする。これで実質的な閣議了解を担保することができる。
 韓国が興奮して支離滅裂な対応をしているのに対し、日本は、冷静かつ狡猾に、竹島問題について、日本の立場を一歩前に進める仕込みをすべきだ。もちろんこのような内閣の答弁書が出れば、韓国政府は猛烈に抗議してくるであろう。大いに結構なことだ。日本政府としては、「それでは韓国の抗議に外交交渉を行いましょう」と答えればよい。韓国はこれまで竹島の領有権をめぐる問題は存在しないという立場から、外交交渉を拒否してきた。これに風穴を開けるよい機会になる。外務官僚に知恵があれば、この機会を日本に有利な方向に転換することができる。(2011年8月1日脱稿)
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 私もまったくそのとおりだと思う。佐藤優氏は本当に頭が良い。つい最近は佐藤氏による「交渉術」という本を読んだが、すごく面白かった。実際の外交の現場にいた人は、やはり言うことが違う。本来なら彼のような人が日本外交の中心にいなければならない、と強く感じた。彼が外交の世界から離れざるをえなかったのは日本にとって実に惜しく、愚かしいことだった。