ソフトバンクの孫正義社長が、東北大震災の被災者のために100億円の寄付をしたそうだ。個人からの寄付としては、途方もない金額である。今まではユニクロの社長の10億円が最高額だったが、100億円とはまさに桁外れだ。驚くとともに、感心するよりほかない。
ちなみに、4月3日までの時点で日赤や共同募金に集まった義援金の総額は、約1154億円に上ったのだそうだ。震災が発生してから1ヶ月も経たないのに、これほどの金額が集まるとは驚異的である。しかし、それ以上に被災者の数は膨大であり、死者・行方不明者を除いた避難者の数だけでも、14万人を超える。おおざっぱな計算をしてみて、この14万人に義援金1154億円を等しく分けたとしても、一人あたり82万円程度である。避難者の今後の生活を考えれば、せいぜい当座の資金程度にしかならない。被災者の支援には、まだまだ不十分である。
ところで、孫正義氏の個人資産は6000億円を超えるそうだ。想像を絶する資産家である。今回は100億円の寄付をしたわけだが、これを資産額が600万円の人に置き換えて考えると、10万円相当の寄付をしたことになるのか・・・。私でさえ6万円以上の義援金を出したわけなので、そうやって考えると、孫氏がそれほど「すごい太っ腹」ではないような気もする。いや、しかし絶対額がすごいからいいのか。
それにしても、6000億円も資産があったところで、一体何に使うのだろうか。人間が普通に生きていく上では、せいぜい数億円程度あれば十分じゃないかと思うのだが。それ以上の金があっても、管理するための気苦労の方が大きくなりそうである。もし私が6000億円も持っていれば、ほとんどを寄付に回してしまうのではないかと思うのだが。しかしそもそも、そうやって「人生は数億円あれば十分」とか考える奴に、6000億円を稼ぐこと自体がまず無理なんだろうな。(^^;)