四代目市川猿之助、加えて中車、団子襲名披露で6月、7月の歌舞伎が華やいでいます。6月は私の出足が遅れてチケット購入が出来なかったが、7月興行は娘の裏技で良い席を取る事が出来た。かつて「ニナガワ十二夜」のロンドン凱旋公演を観て尾上菊五郎の美しさに心酔したが、それ以上に市川亀次郎の麻阿(マライア)が痛快な役柄をテンポよく演じ、際立っていた事が深く印象に残っている。今やその亀次郎が時代の寵児となりました。スーパー歌舞伎は"ヤマトタケル”から始まり先代市川猿之助が試行錯誤の末「ヤマトタケルは歌舞伎の古典となった」と言わしめるまでに昇華した。この”ものづくりノート”では「近代戯曲を古典歌舞伎の要素を使って演出する事は歌舞伎俳優でなければ出来ないし、歌舞伎の発想や美意識を応用してみた結果、あらためて歌舞伎的演出の素晴らしさを確認した」と彼は書いている、大変な勉強家です。余談ですが”ヤマトタケル”の原作者梅原猛は御近所の友達Uさんの御主人とは御従兄弟。