Mrs.Uponwaterのブログ

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「ふしぎなキリスト教」 橋爪大三郎×大澤真幸共著(講談社現代新書)

2012-06-24 09:08:33 | 日記

キリスト教を知りたくて昨年はイスラエルへ行って来た。原点はユダヤ教でキリスト教とイスラム教が枝分かれし、それぞれの教義が発展し、ある程度の史実に物語りが加わり摩訶不思議なキリスト教…と理解して帰って来ました。この本がある書店のベストセラーになった事は著者が現代の事物に置き換えて説明している解り易さがあるのだと思う。偶像崇拝がいけない論理はマルクス主義にもあるとか、イエス・キリストはマトリョーシカのようなもので私たちが知っているイエスは外側の完成された形で最後の小粒が歴史的実在としてのイエスと考える…など。福音書の不可解なたとえ話、ブドウ園の労働者、放蕩息子、九十九匹と一匹の羊の話など理不尽な事だけれど、道義的に考えると私は大いに納得がいくしその精神は尊いと思う。余談ですがエルミタージュ美術館のレンブラントの「放蕩息子の帰還」は人物の精神性の高さが溢れていて静謐な雰囲気の画面は忘れられない。