「脳血管障害」によって引き起こした神経遮断の後遺症の最大症状は「麻痺状態(上肢・下肢機能の喪失)」、右脳に損傷を受けると「左半身」、左に受けると「左半身」の文字どり、体全体を真っ二つに、頭頂から股関節まで左右の運動機能にマヒを生じ,日常生活に大きな支障を引き起こします。
体の真っ二つと言う表現は顔面では左右の目、鼻腔の左右、唇の左右、耳の左右で支障を感じ、麻痺側の顔はひきったような状態です。
急性期を脱すると翌日から始まるリハビリテーションの基本は麻痺状態に陥った筋肉の硬直防止が主眼となります。
6年前の入院時は「雑巾掛け」と呼称されていた雑巾・タオルを使用しての肩甲骨筋肉の柔軟性を求めての両手押しは「タオルサンディング」とスマートな呼び名に昇格していた。
「タオルサンディング」はOT(作業療法士)の範疇、PT(理学療法士)の場合は腹筋・背筋を強化する「お尻上げ」と足を押えて起き上がる腹筋体操が主力となり、患者は好まないがこれも定番メニュー。
「タオルサンディング」の方法・・・テーブルにタオルを置き、その上に両手を下にして置く、その状態から前・左右方向に腕を伸ばしていく。
与えられる回数は各方向10回づつ。
注意点は①肘をしっかり伸ばす②片の力を抜いて「ゆっくり」と行う。