「ボトックス注射」リハビリ入院も残り5日、昨夜入院以来お世話になる看護師Fさんに爪を切って貰いながら、入院オリエンテーションを振り返り、「3週間位は早く過ぎるね」と互いに述懐する。
Fさんは9年前の初期急性リハビリ時、社会復帰への第一歩を踏み出す基本指導頂いた「西宮協立リハビリテーション病院」に勤務されていたと伺い、改めて恵まれた「人の縁」に感謝する。
阪急バス「中央環状芝原口」停留所散歩道に降り立ったのは6:30分。中央環状線沿い道路は、早朝ランニングに汗を流すランナー、犬の散歩に歩く人が行きかっている。
突然「ゴーッ」と大きな音に驚くと頭上を「守口東行き」モノレールが通過していく。
リハビリ入院も効果を確認する事後テストが始まり、今回も麻痺上肢・下肢共に劇的な変化は自覚出来ないがそれぞれに微妙な変化は認められる。
「上肢」は仰向き睡眠が可能となり、麻痺手を膝に置くことが常態化しつつある。
「下肢」は、歩行姿勢が右足踏み出しに変わり、「「分銅廻し」が小さくなった。
歩行姿勢の改善は疲労蓄積防止につながることを実感、喜寿から傘寿に向かう後期高齢者には疲れないことは大きな喜び。
医療法では「発症後180日経過、後遺症患者はリハビリ治療の対象にならない」項目がありながら、医師の診断で痙縮筋肉を緩める「ポツリヌス菌」注射リハビリ入院を許可頂いた、「関西リハビリテーション病院」との出会いに感謝する。
本日は入浴日、洗面器に固形石鹸・バスタオル・タオルを準備、シャツ・下着を全て取り替える。
朝食後1階売店へ降りて産経新聞購入、スポーツ欄で日本シリーズ第3戦日本ハム7-巨人3を見て安堵する。
昨夜は就寝時まで、5-2でリードしていたが睡眠ペースを崩さないために床に入った。
10:20分、ナースステーションから入浴案内、左片麻痺専用バスに、本日はスタッフ介助無し、一人伸びのびと長方形バスに両足を伸ばしゆっくりつかる。
左片麻痺専用長方形バスは入院時のみしか利用出来ないので10分余り意識して麻痺左上肢・下肢を丹念にマッサージする。
11:20~12:00 2単位40分のOT(作業療法)、担当のM先生は本日午前のみの勤務、ローテーションの都合上、午前・午後勤務を組み合わせて勤務表が編成されていると伺う。
2階トレーニング室の高いベッドに仰臥・横寝姿勢でタップリ左上肢をマッサージ、特に肩甲骨周りをほぐし、上下・左右に動かす巧みな手技は素晴らしい。
今冬、再発が心配される麻痺肩甲骨痙縮からくる疼痛防止対策運動を復習、両手を広げ肩の位置から肩甲骨を挟むように押し込むこと5秒、前で両手をクロスして肩甲骨を広げる。
M先生からOKを貰うまで10数回繰り返し、「肩甲骨柔軟体操」をマスターする。
14:00~14:40分2単位40分のOT(作業療法)担当は初日事前テスト指導の小柄なU先生、左上肢のリラクゼーションを受診後「オジャミ」・「小ペグ」・「オハジキ」を使っての作業療法。
リラクゼーションという用語はU先生に教えて頂く、「理学療法」を発明したアメリカには体を癒す「按摩アンマ」という手技はなく、外傷・脳卒中で損傷した体幹治療には「ストレッチ」・「リラクゼーション」の考えから骨格・筋肉の修復を図ると聴く。
「小ペグ」の摘みは割合順調に進むが指定されたタオルの上に落とす作業に手こずる。その時にU先生から「離す」のでなく、「力を抜く」と一言アドバイスに、「目からウロコ」・・・イメージが180度転換して、「離す」作業がスムースに捗る。
15:20~16:00 2単位40分 M先生 PT(理学療法)、今回の入院機会に短下肢装具に切り替えたい希望を申し出していたが今日は病院備品でテストを試みる。
借用品は足の大きい自分にはフイット、長さも短く装着も簡潔、トレーニングルームで一周後、平行棒内で姿見を見ながら練習。
心配したグラツキも起こらず、軽い分だけ麻痺足を振りだすには楽で室内では全然問題が感じられない。
先生のホローを貰って外周を一周、登り坂も爪先が引っ掛かることもなく歩行、駐車場の路面状態は最悪でヤヤ爪先がスムースに振り出せないが概ね問題が無い事が判明する。