浅田哲也「麻雀放浪記」読了
本書は昭和54年に角川文庫より発刊されたものです。
先日、「ブックオフ」をのぞいてみたら、本書が見つかり、早速108円で購入したものです。以前、同作家の「新麻雀放浪記」を読み、これは「新」の前のも買わねばと思っていたところだったのでこれはラッキーでした。
がしかし、一読、どうなんですかねぇ、これは。もちろん面白いは面白いんですが、「坊や哲」の博打に生きるその姿がそれほど深く掘り下げられているわけでもなく、その場その場の麻雀の手牌を図にしてそれを解説してみたり、元禄積みとかバクダンとか、いわゆる「いかさま」の手口を事細かに説明してみたりと、ややもすると麻雀の解説本のような体裁になってしまっているところがちょっと不満でしたね。
やはり、自分には色川武大の小説のほうがずっとしっくりきます。 残念でした。