昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(248)第26回読書ミーティング(4)

2018-01-31 03:40:03 | 三鷹通信
 Aさん推薦、デービット・アトキンソン「新・観光立国論」
 
 *少子化が足を引っ張る日本。出生率が上がりません。移民政策はなかなか受け入れられません。
 *ならば、外国人客をたくさん呼んでお金を落としてもらえばいいのです!
  日本の進むべき道はここにある!

 *ところが、世界各国の観光産業と比べてみるとかなり遅れている!
  
  例えば、日本一の人気観光都市京都市。
  
  京都市の年間外国人客は320万人。
  イギリスの大英博物館は642万人集めている。
  
  なんと、半分以下ではないか!

 *日本を愛するデービット・アドキンソン氏は鋭く指摘する。
  
  ソロモン・ブラザーズなどに勤務し、1990年にゴールドマン・サックスに移りアナリストとして活動。
  2007年に引退、茶道に打ち込む時間を経て、日本の国宝や重要文化財などを補修している小西美術工藝社に2009年に入社、2011年に社長。
  日本の文化財政策、観光政策に関する提言なども行っている。
  本書で第24回山本七平賞を受賞した。

 *日本には観光立国になるための4要素、<気候><自然><文化><食事>があるのにもかかわらず観光後進国。
  原因は?
  「文化財に振り向けられる予算が少ない」
  「見当違いの<おもてなし>や、画一的で融通のきかないサービス」
  
  「客の要望には、<できない>ではなく、追加料金をとってでも対応する」
  「上客に良質のサービスを提供し、金を落として長く滞在してもらう。日本には1泊400万円出したい富裕層が泊まるホテルがない」
   

  「観光ロジスティクスを改善せよ!」
   鉄道にクレカが使えるように。クレカ、キャッシングできるATMが不足!
   
   日本鉄道全線に使えるパスを発行すべき!
   案内サインがわかりにくい! 
   
   
   東京駅地下街なんて日本人でも迷う。
   
   文化財を伝える努力が不足。改善せよ!
   説明展示が少ない。多言語対応が必要!
   
   観光ガイドは有料にしてでも、優秀な人材を集めよ!
   

   富裕層を引き込め!
   <外国人用観光システム>を国が主導して構築せよ!
   カジノIRも有効!
   
   観光産業はそれだけの価値がある。(自動車産業をも上回る)