マル鉄・鉄道写真館

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国鉄(JR東日本)直流型電気機関車:EF6019

2019-12-11 00:35:00 | 国鉄・JR電気機関車(直流)
国鉄(JR東日本)直流型電気機関車:EF6019


国鉄時代末期に運用から撤退して以来、永きにわたって高崎で動態保存されてきたEF6019でしたが、令和元年7月3日付をもって除籍されてしまいました。

EF6019は、昭和37年東洋電機・汽車製造製で、同年8月3日付で新鶴見機関区に配置となり、主に東海道本線の貨物列車牽引に活躍しました。
後に浜松機関区に配置換えされ、国鉄末期の昭和56年7月に高崎第二機関区に転属、首都圏の貨物列車牽引に当たっていました。



昭和57年5月頃 蕨~西川口間にて 上り貨物列車

高崎にやってきて間もない頃のEF6019。原形で手付かずのオリジナルな姿。
川口←→田端間の貨物列車は、蕨駅にてカマを入れ換えます。”テール消し忘れてますぜ!”と言いたくなってしまうシーン。



昭和60年11月4日 岡部~深谷間にて 上り貨物列車

国鉄末期、高崎線を行く上り貨物列車を牽引するEF6019。
わずかな期間に前照灯がシールドビーム2灯に改造されてしまいました。



平成6年5月31日 上牧~水上間にて EF6019牽引 「くつろぎ

車籍を失わないままJR東日本に継承され、主に高崎線~上越線などの臨時列車を中心に牽引に当たるようになりました。
昭和61年に改造により誕生したお座敷客車「やすらぎ」の指定機となり、大胆にも「やすらぎ」色となったEF6019。ここで写欲を削がれたと言っても過言ではありませんでした。



平成14年8月17日 EF6019牽引 快速「EL&SL奥利根」

平成13年に本家お座敷列車「やすらぎ」が廃車になった後も、しばらくの間は「やすらぎ」塗装が維持されていました。



平成19年10月7日 EF6019牽引 快速「EL&SL奥利根」

この写真を撮影した平成19年、間を挟んで約20年続いた「やすらぎ」色から原色の国鉄貨物色に復元され、また地味に活躍を続けることになります。



平成23年9月11日 EF6019牽引 快速「EL&SLみなかみ」

永らくシールドビーム2灯となっていたヘッドライトは、平成22年1月から翌年に掛け、片エンドずつ原形1灯に戻され、外観上は黒Hゴム以外、オリジナルに近い姿となりました。
快速「EL&SL奥利根」時代はヘッドマークが取り付けられることもなく地味でしたが、快速「EL&SLみなかみ」になってからはヘッドマークが付くようになり、少し格好がつくようになりました。


何故このような地味な貨物機が動態保存され続けてきたのか、疑問に思わざる得ないところです。
しかし、昭和37年の誕生から50年以上という期間は、かつての戦前型電気機関車を「スゴイ!」と思っていた期間をさらに超えるものであり、当該車両を支えてきた現場の方の想いと努力以外には考えられません。

秋田車両センターに送られてからの状況は分かりませんが、解体にしても静態保存にしても、これまでの活躍を労いたいと思います。


国鉄 直流型電気機関車:EF60 0番代
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