マル鉄・鉄道写真館

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身延線:クハ47

2012-06-28 00:30:00 | 旧型国電
身延線:クハ47


クハ47形は、戦前を代表する近郊型電車で、2扉クロスシートを設備した車両です。2扉間に小窓がズラリと並ぶ壮観さが私好みです。

クハ47は大きく分けると3つのグループがあります。
1つは、モハ32系制御車として誕生したタイプ。クハ47自体は20m車両なんですが、相棒となる電動車はモハ32(後のクモハ14)で17mの車両なんですね。このクハ47が20m級電車の始祖となります。この部類が0番代となっています。
同時に製造されたサロ45、サハ48も勿論20m級です。電動車であるモハ32だけが17mであったのは、モーターを積んだ分、車体重量が重く、剛性に影響があったため(つまり、車体が重さでそってしまう)と言われています。
2つ目は、モハ32系サハ48に運転台取付改造を施した50番代。製造の経緯は0番代と同様です。
3つ目は、モハ42系20m車を相方とする貫通型で、誕生当初はクハ58を名乗っていたタイプ。その後100番代となっていました。
※レアなところだと、17m車の事故車両の台枠を20mに延長の上に2扉の新製車体を乗せたクハ47011というのがいました。残念ながら、私は実物を見たことはありません。

今回は私が撮影したクハ47のうち、身延線で撮影したものをご紹介いたします。



昭和56年8月21日 身延線 西富士宮駅構内にて クハ47003

こちらは基本番代の003。小窓がズラリと並ぶ壮観さ、たまらんです。正面の雨どいは改造されてカマボコ型になっていますが、直線のままの原形のものが数両居たようです。残念ながら写真には残っていなかったようです。



昭和56年7月23日 身延線 鰍沢口~落居間にて クハ47(番号不明)

こちらは番号不明ですが、基本番代車です。上の写真は正面窓が全部木製の桟のままですが、こちらの車両は3つともHゴム化されているので、相当印象が変わります。この辺りは好みの問題ですが・・・。それにしてもこのリベットの数はすごいですね。何千個付いているのでしょうか?



昭和56年8月21日 身延線 富士駅にて クハ47051

こちらは中間付随車サハ48を改造した50番代の051。全く同じような運転台を取り付けたので、一見して基本番代との区別は難しいです。正面から見ると、新設運転台にはリベットがありませんので、比較的簡単に識別できます。こんなところにも時代の技術の差が現れているんですね。

身延線にはモハ42系の100番代も居たのですが、どうも写真が見つかりません。個人的は、短足なイメージのある32系より、正面に貫通路の付いた100番代の方が好みです。

身延線のクハ47は、飯田線の同形式よりもバリエーションも車両数自体も多く、旧車研究では恰好な路線だったと思うのですが、私が初めて訪れたときには既に115系のワインレッド車も運用が始まっており、どうも撮りきれなかったようですね。
何といっても圧巻は、2扉間オールロングシートのクハ47ではないでしょうか。私はあまり好きにはなれなかったですけど(笑)。

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