マル鉄・鉄道写真館

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建築限界測定車:オヤ31

2012-06-08 00:30:00 | 試験・事業車、配給、列車車両等
建築限界測定車:オヤ31


建築限界測定車(通称:オイラン車)は、車体の外周に取り付けられた矢羽を立てて本線を走行させ、列車に接触する危険のあるものが無いかをチェックするための試験車です。
昔は同形式の車両が全国に居たわけですが、その種車が戦前型ばかりである関係もあり、JR化を前後として、殆どの車両が姿を消しています。
※画像は大きくなるようにしてあります。



昭和55年頃 品川駅にて 建築限界測定車 オヤ3111

品川駅に撮影に行った際、偶然にも車両展示会が開かれており、その際に撮影したものです。この頃くらいから基地を開放したりといったイベントがチラホラと見られるようになった気がします。

このオヤ3111は、元スヤ34 21からの改造車で、品川客車区の所属です。イベントに引っ張り出されてきたわけですね。せっかくの貴重な機会だった訳ですが、自分で現像したネガフィルムが焼き付き過ぎて、非常に粗い画像になってしまったのが残念です。
同車は、分割民営化直前の昭和62年2月10日付で廃車となり、JRには引き継がれることはありませんでした。



平成21年8月22日 佐久間レールパークにて オヤ3112

元スハ32 426の改造車で、民営化の際にJR東海に継承されました。
平成7年12月25日付けで廃車になるものの、佐久間レースパークに長らく保存され、同パーク閉園に際してもリニア・鉄道館で保存されることになりました。



昭和62年12月13日 函館駅にて オヤ3132

青函連絡船や道南の写真を撮りに行った際に、函館駅で偶然に出くわしたものです。
オヤ3132は、連合軍簡易食堂車(部隊料理車)のスシ33 105から改造された車両で、なんと未だに現役で札幌に残っています。物持ちの良さに感服いたしました。

これらオイラン車は種車の違いで個体がバラバラであり、研究すると非常に興味深い車両なのですが、複雑な経歴から謎の多い車両でもあります。

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