ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

できたぁぁぁ!食育子どもミュージカル第6弾『アーダコーダと魔女ナンダ』

2012-02-13 20:19:46 | 演劇
 ようやく完成!おめでとう!ぱちぱちぱち!
 
いやぁぁぁ苦労したな。書き上げてみたら、なんと26,000文字になってしまった。これをそのまま上演すると1時間半は軽く越す長さなんだ。詰め込み過ぎなんだよな。それは最初からわかっていた。森と海とがつながっているって話しや、土壌微生物の話し、今度は体の中に入って白血球とばい菌との闘い、さらには腸に進んで善玉菌と悪玉菌の対決まで盛り込んでしまったからね。おっと、最後は心の病もだ。こりゃ、説明するだけだって、かなりの文字数が必要だもの。

 出演者が19人と多いことも文字数増加に拍車をかけた。ともかく全員出す!これが子どもミュージカルの基本姿勢だから。とは言うもののその大部分は1年生。しっかりとした役で舞台に出ていられるのは数えるほど、そこで、ちょい役+α的な役をちょこちょこ作る。で、そういった連中にも短いながらも見せ場は作ってやんなね、ってことで長くなる。

 あと、ギャグをとことん仕込んだことも長くなった原因だ。ストーリー追うだけじゃ面白くないからどうしても蛇足的なギャグに走る、と当然セリフもシーンも多くなる。と、まあ、こういった調子で26,000文字!これをせめて前作『どんでん森は、どっきどき』なみの22,500文字まで詰めようって今日半日かかった。

 ギャグは惜しげもなく削り、無駄なセリフを極力カットした。それでも1,000文字オーバー!となれば、歌か?今回11曲もあるから、1~2曲はボツにするか、じゃあどれ諦める?となると、踏ん切りつかないんだよ。で、多くの曲で2番をカットということにした。作曲者からは大目玉を食いそうだ。曲数は11曲のままだものね。

 こけからもう一度、見直しをかけるつもりだ。まだまだ無駄なセリフ、笑いのとれないギャグが潜んでいるに違いないから。本当は、今日が締め切りだった。1日超過した。でも、まずは、この忙しさの中でよまぞ仕上げられたもんだと、自己満足させてくださいよ。

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裏方で覚える仕事と振る舞い『東北学生音楽祭』

2012-02-11 18:55:40 | 教育
 今年も『東北学生音楽祭』のスタッフだ。スリム化を図った音楽祭、アテンドの仕事が無くなったかわりに、舞台転換はほとんど置農任せとなった。

 ちょっと、心配したんだよねぇ。圧倒的に1年生だから。昨年を知る2年生はわずかに4人、しかも当日一人は病欠ときた。1年間だいぶ鍛えられたとは言ってもまだまだわけのわからない1年生だ。忍耐力も集中力もまるで不足。そんなメンバーで舞台転換すべてを仕切るなんてできるだろうか?

 しかし、案ずるより産むが易しだね、少ない2年生だからこそ、精一杯の張り切りを見せてくれた。舞台上を走り回り、リハでは客席から何度も何度も椅子と譜面台の配置を確認し、しつこいほどに打ち合わせを繰り返して、取り組んだ。1年生もまだまだ頼り切りの部分はあったものの、中程からは仕事も覚えてきぱきと動けるようになっていた。

 この仕事では毎年、昼食時以外一切休憩もとらず、座ることもせずに勤めることに決めている。朝の8時から夕方5時まで9時間の立ちっぱなしは結構つらい。ついつい辛さに我慢できず座り込んだりして僕に大いにごしゃかれる奴もいる。出演者に凛としたスタッフの姿勢を示して応援したいとの思いからだ。仕事ってものは、人から見えないところでも、きちっとやり通す、それが仕事の基本ってもんだと思う。そんな姿勢を身につけて欲しいと思っている。

 もちろん体力も身に付くしし、機転を利かす動き方なんかも、こういうスタッフだからこそ学べことができる。役者として芝居を作るのと同等以上にスタッフ仕事が役に立つ。たった1日の裏方仕事、無事にやり遂げた部員たち、2年生には満足と自信が、1年生には一歩大人になった落ち着きが感じられた。

 打ち合わせ中の生徒たち

Uciawase

 舞台の転換の様子。リハーサルながら真剣そのもの。


Tenkan




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生徒任せがなにより!校内公演

2012-02-09 23:52:35 | 教育
 校内公演、無事終了!無事ではないか?いろいろあったから。途中重要な役任されていた1年生が突如退部!?公演日の4日前に演出が急遽出演することになったり、豪雪のため前日は途中休校、当日は午後の米坂線の運転が危ういと、部活動禁止!土日を挟んで三日延期した挙げ句の公演だった。

 でも、この順延がかえった良かったみたい。ともかく稽古不足だったからね。本番予定日と日曜日一回ずつゲネをすることができた。土曜もやるか、かなり悩んだのだが、部員たちも一ヶ月休みなしの稽古を続けてきたし、僕の方も家の除雪が限界に達していたので、休みを取ることにした。

 その代わり、日曜は朝7時半からの稽古。?????何故って、その日は10時から着付けの先生に来ていただくことになっていたし、午後からは『十一ぴきのネコ』の鑑賞が入っていたから、2本の劇を通すとなると、ね、7時半なわけよ。この2回のゲネが効いたのか、月曜日の本番はまずはそこそこの仕上がりで終えることができた。

 置農演劇部でこの校内公演だけは生徒たちだけで作る舞台だ。極力声を出さず、好き勝手にさせている。部員を2チームに分けて2本の芝居を作る。今回は『超・正義の人』と『ぼくんち』の二本。どちらも彼らの身の丈の作品なので、それなりの舞台に仕上がっていた。どうも僕の影響なのか、笑いに走る傾向があって、笑ってもらってなんぼ?の感覚が無きにしもあらずで、本当に伝えて欲しい部分があっさりし過ぎって感じはあったが、まずは40名ほどの観客にも満足してもらえたようだ。

 何よりだったのは、いろんな苦難を乗り越えてやり遂げたっていう達成感かな。たとえ拙い舞台でも、自分たちだけで仕上げたことの満足はひとしおだったようだ。喜びにあふれかえる部員たちを見ながら、僕が主導の普段の活動にももっと生徒たちの自主性を取り込まなくちゃならんなとも感じた。今更だけど。

 
Photo




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以上は『超・正義の人』
下は『ぼくんち』




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プロならガーンと一発!『十一ぴきのネコ』

2012-02-06 11:06:40 | 劇評
 こまつ座・ホリプロ制作『十一ぴきのネコ』、楽しかった。休憩含め3時間強、あっという間に過ぎた。
 
 じゃあ、大絶賛?そうはいかないんだよな。悪くはないが期待は外れた。

 この作品、置農演劇部で演ったことがある。どうしても自分で作ったことのある作品だと、見方が厳しくなってしまうんだ。もちろん、高校生の舞台とプロを比較しようなんて大それた考えはない。雲泥の差があって当然だ。

 今回のネコだって、急傾斜の八百屋舞台(舞台奧から客席側に傾斜している舞台作り)といい、役者一つ一つの力量といい、照明といい、見るべきものは多々あった。公演後のばらしで、持ち込みの袖の大がかりなこと照明の機材の多さ、吊りものの見事さ、金掛かってるねぇ、さすがプロだね、って感嘆しきり。

 でもね、うぉーっ!すげぇぇ!とか、そんな手があったかぁ!とか、えっ、そんな芝居だったの?みたいなさすがプロ!!まいりました!!!って迫力はなかったんだよな。

 ホリプロだし、こまつ座だし、北村有起哉出てるし、山内圭哉出てるし、何より演出は長塚圭史だもの、こりゃ期待しちゃうじゃないの。おっと、チケット6000円ってこともあるしね。

 大根畑を長い布袋で出したり、小屋を折りたたみできる素材で作ったり、骨だけになった魚の釣りものが見事だったりと、見所はないわけじゃないんだが、筏の帆船もニャン太郎の飛行機もアイディアは置農と同じだったり、大きな魚に飲み込まれたニャン十一のシーンなんか、えっこの程度?、って感じだった。ちなみに、置農版では大きな魚を作った。搬入口から入りきれないくらいの奴を作った。中にニャン十一も入った。今回斜面を転がすなんてことでお茶を濁した速達瓶が飲み込まれるシーンも工夫した。あっ、飛行機は途中でひっかかって墜落したけど。

 開演前からネコたちがロビーや客席を歩き回って客あしらいをするって演出も悪くはないが成功してなかったなぁ。なんか役者たちがどこまでやっていいのか戸惑っているような感じで、客席との一体感は生まれなかった。こういう演出が初めてのお客さんには、役者が近くにいてそれなりにどきどき体験はあったかもしれないが、かつて上杉祥三が『夏の夜の夢』(シェークスピア)でやった途中休憩時の客あしらいの大爆笑や、シルクドソレイユのピエロ?たちの巧みさを経験している身としては、しらける気持ちの方が強かった。やるならもっと思い切ってだよ。

 物足りない!の一番はキャスティングとネコたちの役作りかな?全員中年男性!衣装はあまり代わり映えせず、見終わって誰が何の役だったか、数匹を除いて、記憶に残らなかった。野良ネコだって黒もいれば三毛もトラも白も灰色もいろいろいる訳だし、若いのも年寄りも、雄も雌もいるだろ、もっと一目で一匹一匹が焼き付くような役作りをしてほしかった。

 今回の作品は、井上さんが書き直す前の台本を使用していると思うんだけど、どうしてそっちの本を使ったのか、ずーっと考えながら見ていた。置農版は改訂後のものを使用したってこともあってね。劇中歌もにいくつか違っているが、一番の相違は、ラストシーン。今回上演の台本では、大きな魚を食べて元気になったネコたちが、たどり着いた湖畔に一大ユートピアを築くものの、かつての仲間たちはそれぞれに権力の座に着き、ついには理想を追い求めるニャン太郎ほを邪魔者として圧殺してしまう、という人間の権力欲や名誉欲のおぞましさの提示で終わる。殺されたニャン太郎を一人密やかに看取った外れ者のニャン十一が、仲間たちの変節に憤りを込めて「十一ぴきのネコが旅に出た」をはき出すように歌いつつ客席を通ってはけていく。今回の舞台で一番グッとくるシーンだった。

 一方、改訂版は、大きな魚は湖に流れ込んだ様々な毒をため込んでいて、瀕死の状態でとらえられる。そのことを知らないネコたちが魚をむさぼり食い、十一匹全員が野たれ死ぬ。こういうさらに目も当てられぬ悲惨さの中で幕を閉じる。どちらも救いがない幕切れだが、改訂版では自然を食いつぶす人間の度し難さへの井上さんの絶望を読み取ることができる。ネコたちの苦しくはあってもどこか楽しい旅の果てに、こんな終末を準備せざるを得なかった井上さんの闇を見つめるまなざし。

 3/11を今も生きる時代って、まさに改訂版で井上さんが見据えた近未来だったんじゃないか。原発は今なお、大きな魚を追い詰める。人間の豊かさを求める強欲の果てに今がある。どうだろう?こっちの本の方が、時代にふさわしい気がしてならないんだけど。多分、演出家には彼なりの見つめるものがあったんだろう。

 一度演ったことがある芝居にはどうしても辛口になる。なんたって、お初の新鮮さがまったくないから仕方がない。自分たちが手かげたものへの愛着の現れかも知れない。過ぎてしまえば、大きな失敗でも無い限り、良い思い出として残るのがアマチュアの公演だ。苦心して演出すれば、イメージもしっかり固まっている。そんな尊大?野郎を、ばしっ!と叩きのめすような舞台を、プロなら創ってくれよなってこれもまたそんぴん(この地で傲慢、生意気、へそ曲がりの意)のたわ言だ。

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気まぐれ寒気団に振り回されて、気ままな米坂線に泣く!

2012-02-03 22:19:41 | 教育
 日本列島をすっぽり覆った超一級寒気団!ってことだったけど、こと置賜に関しては気まぐれ寒気団だった。昨日は、列車が止まるてんで、午前で授業打ち切り、生徒たちの帰宅方法をああでもないこうでもないと議論してどうにかこうにか9割がの生徒を帰したら、なんと見る見るうちに広がる青空!青空だよ、青空!!大雪とか雷って予報はどこに行っちまったんだ!!結局演劇部としても稽古はお流れ、校内公演前日の貴重な稽古日がぶっとんだ。

 そして、今日も!終日雪降りって予報と、米坂線午後から運休!動くのは16時台の1本のみ、って情報受けて、生徒は極力その列車で帰宅するっことになった。で、当然、演劇部校内公演は延期!仕方ない!観客いなくちゃ公演にならないもの。公演は来週の月曜日ということにして、今日は2回目のゲネプロを行った。演劇部員は遅くなる予定だったので、保護者の迎えの準備をしていたんでね。

 ところが、今日も昼過ぎからは雪降りのゆの字もない穏やかな天候。どうなってんだよ!寒気団!!いい加減にさらせ天気予報!!!さらに、動かないって言っていた米坂線が次々に運転を再開。結局、運転の間引きは18時台の1本だけ、ってどうよ、これ!!!!まったく、気まぐれ寒気団と気ままな米坂線にもてあそばれた二日間だった。

 でも、演劇部としては良かった。なんせ、稽古不足だったから。今日ゲネプロできて、さらに日曜日にも最後の仕上げができることになった。この2回の稽古は大きいよ。

 それに、今日のゲネには卒業生2人が見に来てくれた。やっぱり見てくれる人がいると違うよ。部員たちも気を張って演じていた。終わった後、優しく後輩を称えてくれたことも、とってもよかった。こういう良い先輩を見ながら、部員たちは自分の将来に目が見開かれて行くってことだ。2年前に卒業した2人は、就職が決まったことの報告もしてくれた。1人は東京で保育士、もう1人は仙台で事務職。地元で働くってことにしか目が行っていない1年生などにはびっくりするような刺激だったことろだろう。

 明日土曜日は休み。生徒も顧問もちょっと疲れたしね。僕の場合、疲れたなんて言ってられない。除雪しなくちゃ家が埋まり、鶏小屋がつぶれちまうんでね。その代わり、日曜は朝7時半から稽古することになった。2時間は校内公演のゲネ、それから着付けの講習があって、午後は『11ぴきのネコ』の観劇、そしてばらしの手伝い。いやぁぁぁ!まったくよくやるよな。

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