ステージおきたま

無農薬百姓33年
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がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

くさぁぁぁい臭いは撒き散らせ!

2018-02-28 08:50:56 | 暮らし

 神さんが、トイレが臭いと言う。うん、そう言われれば、臭いけど、まっ、汲み取り便所だもの、こんなもんじゃないのと、常駐者としちゃ慣れもあってか、反応は鈍い。数年前みたいに換気の塩ビダクト壊れてんじゃないの、この雪に押しつぶされて。そう、あの時は配管が横に走る50センチほどが圧雪の重みで粉々になってたっけ。当然臭いは抜けずトイレ内に充満し、臭気ガスは扉の隙をすり抜けてアラジンの煙ように流れ出し、居間と言わず台所までも馥郁たる香りで満たしたのだった。

 いや、それはない。絶対ない。あの一冬の拷問は身に染みている。だから、冬前にダクト周囲をブロックで固定し、いかな豪雪であろうとも、排気のトンネルだけは確保するように万全の準備をしてある。ダクトはすべて完璧の貫通状態にあるはずだ。なのに、臭い!たしかに、臭い!

 ここで、汲み取り便所の仕組みをおさらいしておこう。大便室と小便室があるのは水洗トイレと同じだが、大便器の下は大きな便壺!おっと、いかにも不潔な言葉だ、便槽、あるいは糞尿タンク、うーん、どれも代り映えせんが、要するにひり出した大便、絞り出した小便はすべて足下、いや尻下のタンクに貯蔵される。冬場ならば、雪の消える春までじっくりと熟成?する。タンクに溜まった糞尿は当然香る、いや臭う。常に強烈な臭気を生産、発散し続ける。この充満し続けるくさぁぁぁぁい臭いはタンクの上部から突き出た排気ダクトを通って外に出され、窓の高さを超えた立ち上がり配管から放出される。しかし、自然の放散に任せていては効率は甚だよろしくない。ガスだからってすべてが揮発度が高く空気比重が軽いわけじゃあないからね。で、この排気口に換気扇をつけることになる。ドローンの羽を内蔵したような垂直型の換気扇だ。

 ダクトが大丈夫なら、臭う原因はこの換気扇にしかない。外に回っり積もった雪を幸いによじ登り換気扇を点検してみた。と、こりゃダメだ。ズタズタのボロボロ。周囲のプラスチックは劣化して剥がれ落ち、肝心のモーターもファンも壊れてあっちゃこっちゃ向いている。当然、回っちゃいない。これ、意味ないじゃないの。これじゃ臭うわけだよ。

 早速取り外し、ほとんど原型を止めぬ残骸を携えて、はて、どこ行ったらこんなもん置いてあるんだ?汲み取り便所なんてほとんどないぞ町内にゃ。その部品だもの換気扇。となりゃ行く先は、決まってる、糠野目の荒井金物屋だ。ここは、ムサシなんかできる前のプロ、アマ同時ご用達のなんでもあり、修理もありのお役立ち店だ。狭い店内だが、ここはもう魔法の砦、どんなものでもどこかしらに転がっている。ここならあるさ。仮になくてもすぐに取り寄せてくれるだろうさ。

 で、こんなのあります?って聞いたら、第一声は、なにそれ?そうだよなズタボロだもの一見でわかる状態じゃない。が、汲み取り便所の、って言ったとたんに、ああ、換気扇ね、あるある。っておおっ、凄いぞ荒井金物屋。2列ほどの奥の陳列棚の下から引っ張り出してきてくれた。あるんだねぇ!今でもちゃんと。しかも常時置いてあるってのが凄い!

 あたふたと持ち帰り、設置してみる。強力な旋回音とともに回り始めた換気扇、これ、効きそう!10分も経たぬうちに便室内もその周囲からもあのしつこい臭気が消え去った!なんだ、そういうことだったんだ。

 これで便所くさぁぁぁい問題も解決。爽やかな日常生活が戻ってきた。

 それにしても、換気の音、大きいなぁ。あんなでかい音出しながら四六時中回り続けるのかい、ご苦労なことだなぁ。常時電気を使うってのも引っ掛かるところだが、ここは一つ、耳をつぶろう。

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