二兎社『ザ、空気2』の搬入、仕込みのお手伝いさん、頼まれた。菜の花座のシニア3人。平日昼間てぇと、われわれみたいなシルバー人材プラザ係が役に立つ。プラザ側で、冷房がんがん入れてくれたせいと、珍しくしのぎやすい天候のお陰で、汗一つかかずに作業が進んだ。
事前に、舞台写真で装置の外観見てたからね、そんな大して人いらんのじゃないの?だって、ビルの屋上、あるものって言やぁ、階下に降りる踊り場と上に貯水タンクをのせた給水管理の小振りな建物だけ。これなら小時間もかりゃ終わるだろう、なんて思惑は軽く消し飛ばされた。
なんと!舞台が客席に向かって傾斜する開帳場・八百屋舞台だったんだ。いやいや、そんな舞台は、こまつ座の仕込みで何度も経験してる。すでに出来合いの鉄骨フレームに床板張って仕上げる。重いにゃ重いが、手間はかからない。少なくとも、お手伝いさんの出番はない。ところが今回は、それを平台と簡単な足組で作るんだってんだから、驚いた。
まず、3×6平台を横に並べて裏返し、そこに連結用の木組みを打ち付けてひっくり返して前面を合わせる。その先は、なんと、平台4枚一組を傾斜台に仕上げる。裏替えし、釘で連結、その端に持ち込みの木組みの足を打ち付け、これを7,8人かかりでひっくり返すのだ。これを前面用の平台木組みにかませ、見事きれいな傾斜が完成!なんと、なんと!
これは役に立つ技を見せてもらった。これなら、我々でも開帳場舞台作れるぜ!俄然、貪欲になって写真を撮りまくった。頭にも仕組みを叩き込んだ。この平台4枚組を何か所か作り、その間には平台をはめ込むという至ってシンプルな作り方だ。なるほど、なるほど。
仕上がった傾斜舞台には黒パンチ敷、さらにその上には汚しを入れたリノリューム。その張り方や固定の仕方にも学ぶべきものが多々あった。例えば、つや消しの黒ガムテープとか同じく透明テープとか、あれなら、表側でも照明の反射を気にせず使える。パンチの敷き方にしても、養生テープを利用するとか、さすがはプロ、でも、我々も真似できる、ってことで、大いに興味津々。
屋上の建屋も斜めの土台の上に立てるので、人手勝負、これならお手伝いさん10人、しかも男を希望、ってのも、なるほどの納得だった。
なんだかんだ、仕込みの手伝いを済ませて、終了は予定通り4時ちょうどだった。きっかり3時間。このあと、照明の当たりや手直しが入るってことで、われわれシルバーさんはお役御免。
さっ、この工夫と人手がぎっしり詰まった舞台で、役者たち、どんな芝居見せてくれるんだろうか。
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