ステージおきたま

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地場産ミュージカル小さな1歩だけど!菜の花座公演『ガード下魔女は踊る』報告➀

2018-12-17 12:26:13 | 菜の花座

 本番前日はリハ途中までしか行けなかったからねぇ、本番前午前中はフル回転!残りのリハをぎっちりやって、さて、ゲネ行くか。おっと、やべっ!11時近いぞ。うーん、終わりまで通すと、昼休憩が無くなるかも?でも、やる!ともかくやる!役者も不安いっぱいだし、何より照明調光さんと音響さんは、置農演劇部卒業生のお手伝いさんたちだから。彼らのためにもここはすべて押さえておかにゃならん。まっ、2時間ちょいだろうから、大丈夫、やり通せる。演出があたふたしちゃ始まらない。ここは腹を括る。

 いやぁ、ダメだねえ、事前に通してくらいしとかなくっちゃ。な、な、なんと、休憩なし2時間40分だぜ。これは少しばっかり想定外!昼のおにぎり、かっ込ませてしまって、役者さん、スタッフさん、ごめん!

 さて、舞台、おっと!のっけから大こけ!出てるべき役者がいない!うわぁ、どこ行った?なんと、小道具忘れて袖に戻ってた!あり得ねぇえぇぇ!もち、その役者、終演から打ち上げのお開きまで非難と叱責と皮肉と侮蔑と・・・、ありとあらゆる責め言葉の雨嵐だった。自身のサックス演奏で幕開けてことで、舞い上がっちまったんだろうね。その躓きの余波か、シーン全体慎重運転、ぎごちない。でもどうにか最初の歌とダンスにたどり着いて落ち着きを取り戻した。

 あとは大きな失敗もなく、初出演の役者など、普段できないような名演技を披露して客席大いに沸かせたり、ファンを持ってる役者はそれぞれに拍手を浴びていた。そうそう、オープニングも拍手で始まった。なんか、地元密着大衆劇団になりつつあるなぁ。とてもいい。笑いもまっ、あんなもんでしょ、ってくらいには取れていた。

 今回の目玉は何と言っても、オリジナルミュージカルに挑戦できた。こと。それも、地元置賜の作曲家、振付師と共に作り上げられたこと。これは大きい!間違いなく、この地で最初の画期的舞台だったと思う。これまでも、地元劇団のミュージカルはちらほらと演じれちゃいたが、作詞、作曲、振り付け、すべて置賜人、ってのは初めてなはずだ。お願いした作曲のあべあいこさんはこの地でプロを目指すシンガーソングライター、振り付けはいつも御馴染み九里学園ダンス部の涼子先生、心に残る曲の数々とかっこい振り付け、それが舞台を引き締めてくれていた。この先もこの路線、大切に育てていかなくっちゃね。

 ただ、稽古不足は目についたなぁ、振りが曖昧だったり、歌詞を間違えたりがところどころ見られた。ここは2か月半という、超短期勝負、やはり無理はあった。それと、役者の得意不得意も大きい。みながみな、ダンスが好きってわけじゃないから、どうしても、差は出ちまう。そこはこれからの大きな課題だ。

 見事とは言い切れないダンスじゃあったけど、装置と照明のお陰で、大いに救われていた。これについては、また次回ってことだが、やはり舞台は魔法陣だな。現実をはるかに飛び越えた別世界が成立していた。

 反省点は多々あるが、初の地場産ミュージカル、優秀な劇団外サポートと劇団員の頑張りと、そして、温かい観客に守られて一歩を踏み出すことができた。そう、観客数、400近く!これまでの最高だ。この寒さと雪の中なのに。本当に、ありがたい!この期待、この評判、大切にしていかなくっちゃね。

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