ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

田植えの始末はセンチメンタル

2015-06-03 11:35:28 | 農業
 田植え?もう終わってんじゃない。苗はすでに活着して、背丈も伸びてきているし、色も緑が上がってきた。田植えから2週間弱経つからね。でも、育苗ハウスの中には残った苗がプールの風呂で気持ちよく過ごしている。2日前、小学校の実習田にコシヒカリとモチの苗を提供して、今年の苗関係はすべて終わった。

 残った苗、なんと!ヒトメボレが20枚、餅が8枚、黒米が6枚。随分余ってしまった。苗の出来、良かったしなぁ、それと田植機が新しくなって、ついでに株間もこれまでの15cmから18cmに変更、たった3cm広くしただけだけど、仮に30m×30mの田だとすると、条間は30cmだから、畝は100本、これに30を掛けて3000m。15cmだと20,000株に対して、18cmだと16,700株ってことで、苗は3,700少なくて済む計算だ。苗箱1枚800株だから、箱4枚半少なくて済むわけだ。ふー!計算つらい!、歳を感じる瞬間。4反分ってことだと、18枚が余る。それと、機械の性能が良くなって無駄にする苗も減った関係もあったから、かくも多くの苗が余ってしまったってことだ。まっ、足りないよりははるかにましなんたけど。

 残った苗、そのままにしておくわけにゃいかんでしょ。普通の苗箱なら、一方をひっつかんで引っぱがせば、簡単にずるりと取り出せるのだが、ポットだとそうはいかない。一本一本引っこ抜く必要がある。これがえらく手間なんだなぁ。なんかとても虚しく切ない作業でもあるし。



 どの苗だって、田んぼですくすく育って実りにまで到達したいはずなんだ。なのに、この余り苗たちは、役立たず、厄介者として処分されてしまう。なんか、とても哀れを感じないか?人間だって同じかもしれない。他の人の下支えとなって、本意でない一生を過ごす、こういう人けっこういるはずなんだよ。仕方ないことかもしれない。それが生きるってことの一つのあり方かも知れない。

 なーんて感傷に浸ってばかりいるわけにゃいかない。仕事は次から次と追いすがって来る。このハウスは、イネの育苗が終われば、トマトのハウスに早変わりする。雨嫌い、乾燥大好きのトマトを育てるには、ハウスが最適だからだ。今年は、トマト以外にすいかやメロンも植えてみるつもりだ。ってことなんで、残った余り者の、イネ苗たちよ、悪いが最後のお勤めを果たしておくれ。



 苗たちの最後の仕事、それは、ブルーベリーの株元を被覆することだ。乾燥を防ぎ、肥料となり、酸性の土は培土となる。ありがとう、苗たち、そして、お疲れさん!
コメント
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