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ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

いろんな地域の様々な人々!

2022-03-03 11:38:19 | アート・文化

 Netflixにはまるようになった理由、いろいろだけど、世界の様々な地域の、人々や、暮らしや、出来事や、歴史とか知ることができるからってことも大きい。

 例えば、『愛の不時着』じゃ、疑似的だろうけど北朝鮮の暮らしや韓国との境界線付近の様子とか見せてもらえた。あっ、韓国人がチキンにはまる様子とかも。一昨日から見始めた『ブラック・アース・ランジング』なんて、かつてのルワンダの虐殺が背景にあるサスペンスドラマだからねぇ。オランダのハーグにある国際司法裁判所も舞台になっている。オープニングはここの検事が講演後の質問を受けるシーンだ。質問にたったアフリカンの青年が、白人の検事にアフリカ人の犯罪を裁く権利があるのか!って、問い詰める。うわっ、一気にぐさりと来る出だしじゃないか。しかも、この検事は、虐殺を辛うじて生き延びたツチ族(多数派のフツ族に抹殺されたかけ少数部族)の少女を養女として育てているんだ。

 いやぁ、ほとんど知らない世界、忘れてた出来事だよな。こういう普段日の目をみない人々や暮らしをかなり正確な映像で再現してくれる、ここがNetflix映画の魅力の一つなんだよ。うーん、そうか、今でも過去の虐殺の実行者を追求したりしてるんだ、ナチスの戦犯と同じように。

 そうなんだ、世界はめちゃめちゃ多様でしかも深い!知らないことが多過ぎるんだぜ。

 政治向きの情報や、著名な人たちの発言はSNS等に存分に溢れてる。でも、大手メディアやメジャーな映像作家の作品では掬い取られない世界が沢山あるんだ。当然のことだよな。

 そんな不満を持ち始めてた最近、目にしたのが「アジアンドキュメンタリー」 ってドキュメンタリー映画の配信サイトだった。きっとフォローしている人がいいねを押した関係で、こっちのツイッターラインに上がってきたんだと思う。

 それは10歳前後の少女が少林寺拳法に打ち込んでる様子を紹介した動画だった。

『龍の女・ドラゴンガール』少女たちの凛々しくひたむきな表情と切れ味鋭い身のこなし、それとは裏腹の日常のあどけなさに、一気に魅入られてしまった。もっと大きな驚きは、広大な広場に整列して拳法の技を繰り広げる少年、少女たちの圧巻の集団演技だった。その数、数千?いや、なんと3万人!なんじゃぁぁぁぁ?これは。

 見るしかないぜぇ。なになに、「アジアンドキュメンタリー」だってえ?ほう、ドキュメンタリー映画専門に配信してる動画配信サイトなんだ。

 他にも『新彊からの訴え』とか『忘れない 東日本大震災』とか『持続可能な社会を考える』とか『調査報道の闘い』とか、ともかく幅広く、世界の今を片隅で切り取った作品がどぅあーっとラインアップされている。政治向きの話題ばかりじゃない。街中でゴミ拾いしながら楽しく暮らす老女の話しとか、山頂の観測所でただ一人雄大な自然を友として暮らす男の日常、さらには、旨みの秘密に迫った映画なんかまである。

 6カ月5500円で見放題!うーん、なんかどんどん定期視聴、定期購読の経費が膨らんで行って不安だなぁ。政党やボランティア活動へのカンパもあるしなぁ。おっ、1カ月単位てのもある。990円で1カ月。これなら、新書本1冊、安物ウィスキー1本、コーヒー豆200gの価格だしな。Netflixの合間にたまにアマゾンプライム、時々ドキュメンタリーってローテンションで行けば、しまった全然見なかった!無駄にしたって嘆くこともない。よしっ!ってことで契約した。

 さっそく視聴した『ドラゴンガール』、なんと3万数千人の子供たちが一緒に!学ぶ全寮制のカンフー学校だった。きわめて質素な、って言うより貧しい生活環境に置かれながら厳しい訓練に明け暮れる少年少女たち、うはぁぁぁっ、こんなもんが有り得るのか!ってことだけでも圧倒されるドキュメンタリーだった。この学校がどのように経営されているのか、学校制度の中でどんな位置を占めるのか、卒業後の進路はどうなっているのか?・・・舌足らずの部分の多い作品だったが、こんな現実が今も繰り広げられているって事実を知るだけで、大いに考えさせられた。

 気楽に流し見するにはちょい重い作品ぞろいだが、週に一度くらいは、姿勢を正して面と向かうのも大切かな。NHKBS「世界のドキュメント」を丸ごとPCに取りこめたようなものだ。

 きっと、この先、思いがけない出会い、貴重な気づきの機会を与えてくれるだろう。

 あっ、でも、疲れきった夜10時からの映画館タイム?にゃNeflixに引き寄せられちまうだろうな。いかん、いかんぞ、そればかりじゃ!

  

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誰か教えてくれ!日本映画の不振の理由

2022-02-20 11:40:32 | アート・文化

 Netflix信者としちゃ、すっごく残念なんだよ、なんだってアニメ以外、これだっ!ってエンタメ映画が出て来ないのかって。もう、韓ドラとは別ランクの勝負、あっちワールドクラスに対して、こっち地場産業、サッカーに譬えるなら、プレミアリーグに対してJ3、いやJFLか。今朝の朝日新聞見てたら、トルコ映画にもだってよ。

 なぁに、『ドライブマイカー』アカデミー賞ノミネートされてるじゃないか、って言われてもなぁ、国民レベルで夢中になれるって作品じゃなさそうだし。『鬼滅の刃』?アニメだろ。

 日本映画がぐずぐずしてる状態の分析、いろいろ出てる。金がないからさ、って言ってた監督の作品も見たけど、偉そうによく言うよ!レベル、視聴開始15分ですぐ別の映画に切り換えた。

 スタッフ力は高いんだ、ただ、テレビドラマじゃ力発揮できないから、なんて泣き言も聞いたけど、だったら、練りに練った企画をNetflixとかに持ち込んだらいいじゃねえか、って話しだぜ。

 間違いないのは、日本の創作力が低下してるってことだな。国力のじり貧と同一歩調でな。で、その理由についても似たものがあるんじゃないの?

 それは、過去の栄光の過信だぜ。先進諸国に追いつき、追い越したと思い込んだ頃の夢から覚めてないってことさ。経済ならクルマ、映画の場合、アニメかな?一つの山頂に立って、いい気になってたら、あらっ、雲が晴れたら、あっちにもこっちにももっと高い山頂が出現してた!で、大慌て、あっちゃぁぁぁ。アニメのリードを映画全体につなげるなんて無理だよなぁ。

 観客が育たなかった、あるいは育てなかった、ってこと、大きいって思うが、どうだい?テレビや映画のアイドル主義、これ足引っ張り要因だよな。演技なんて二の次のアイドル、その魅力で視聴率稼ぐ。アイドルのイメージに合わせて作品作る。冒険させたとしても、人気落ち目のアイドルの再売出しのためだったりな。ちゃちなドラマで満足してる観客相手に作り続けてりゃ、想像力も萎れてくるし、それ以上に向上心が腐って行く。

 音楽の流行も、なんかチマチマしたものが主流な気がしてる。昔の「神田川」みたいな4畳半もの、今時風に装い変えたのとか、10年一日、いや、30年前が今に生きながらえてるようなアイドルサウンドと、オタクに支えられたアニソンとか。世界で勝負できる質はないよ。内輪の人気ばかりに目が向いて、それに満足してるんだもの、BTSの破壊力、発信力に到底かないっこないのさ。

 そこに文化全般に対する軽視、蔑視、無視の泥沼だろ、溺れる表現者たちは掴める藁1本ないもんな。この2年間のコロナ禍、芸術分野への支援なんてほとんどなかったろ。居酒屋や観光地の土産物屋には頭が回っても、役者や演奏者の苦しさが話題に上がることなんてほぼなかった。ライブなんて、叩かれまくってた。

 クールジャパンで世界に売り出したのだって、伝統文化、って言うより観光向けの京都・奈良とアニメとコスプレ、立ち止まって見直せば、どんだけ偏ってんだよ、ってこと。しかもコロナ前、大騒ぎしたインバウンドだって、結局、なんもかも安い日本!が売れただけだしな。

 わかっちゃいないよ、俺だって。アニメとかテレビドラマとか、ほぼ最初の5分で、次!だし、たまに、SpotifyでJpop再生してみるかって気まぐれ起こしても、まず3曲聞くのが精いっぱいな人間だから、何がこの国のエンタメをダメにしてるか、ずばり的を射当てるなんてできっこない。

 ただなぁ、いつまでも内向きの自己満足に浸ってると、感性とかも萎れきっちまうぜ、ほら、気づいたら30年も給料上がらず、じり貧暮らしになってた、みたいにな。

 売れるから、見てくれるから、騒いでくれるからって、そういった人たちだけに顔向けてると、どんどん世界から取り残されて行くぜ。いつの間にか、コンビニとスマホがあればいい、なんて社会、すぐ目の前じゃないのかい。えっ、もう来てる?

 

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ツイッターで教えてもらう、本も映画も!

2022-01-11 12:06:29 | アート・文化

 ツイッターで時間を費やすことが多くなってる。いいのか、悪いのか?ちょい依存症的かな?要注意かも。新聞もとんと読まなくなった。ざっと見出しに目を通すと、記事の内容あらかた想像できるんだよな、すでに後追いだから。大手メディアの記者たちの萎縮ぶりも酷くて腰が引けてるのがありありで、かえって地方支局の若手の方が気兼ねなく、いや、きっと圧力は受けてるんだろうが、元気に発信してる。って言ってもこれもツイッターの話し。

 なんたって、こっちの知りたい出来事や同様の傾向を持った人たちのつぶやきが多いってこと、ここだよな、ツイッターの良さは。ただ、それは情報が偏るって弱点でもあるんだが、それは、十分気を付けようと自戒しつつ、数百人のフォローアカウントの発信を安心して覗いていられる。

 出入国法の問題とか、食料配布の現場の報告とか、生活保護申請の寄り添いとか、女系天皇の問題解説とか、フェミニズム論争とか、NHKの忖度報道とか、反原発の運動報告とか、各地の選挙や候補者の選挙活動の様子とか、興味の赴くままに、さまざまな情報がリアルタイムで入って来る。あっ、もちろん、野党各党の主だった人たち、いや、地方で地道に活動している議員たちなんかの発信もつどつどに。中でもれいわ新選組の大石あきこ姐御とやはた愛ちゃん関連は逃すもんかいの勢いでいいねを押してるぜ。

 情報入手ってことで、このところ役に立ってるのが、推薦本とかお勧め映画だな。間近なところでは宇都宮健児さんお薦めの「閔妃暗殺」角田房子とか、著者及び愛読者から知った「本心」平野啓一郎とか、「賃金破壊」竹信三恵子、「賃労働の系譜学」今野晴貴なんか今野さんの自薦他薦本だ。いずれも期待に違わずの面白さ、有用さ、うん、ありがとう勧めてくれて。何故か引っかかった「向う岸からの世界史」良知力なんて、1848年のウィーン革命の話し、まず、ツイッターで紹介されなきゃ一生お目に掛かれなかった本だよな。

 映画でも情報をいろいろもらってる。ユダヤ教の超正統派の社会とその抑圧から脱出する女性を描いた「アンオーソドックス」なんて、目から鱗どころか、まったく未知の深海を覗かせてもらえた。これも、見ず知らずのフェミ界隈の女性からのお薦めだった。もしツイートを目にしなけりゃ、Netflixの膨大なコンテンツの中に埋もれたままにしてたことだろうな。

 昨夜は、GYAOで「金子文子と朴烈」が無料公開中だよぉってお知らせ受けて、おっ、そりゃ見逃せねえぜ、ってさっそく検索、楽しんだ。

 改めて、金子文子ってすげぇ女だなぁ!こんな、時代を一気に何層も突き抜けた女がいたなんて、驚きだぜ。未熟な爆弾テロ計画から外れていたのに、愛する男と諸悪の根源天皇制打倒を目指して、敢えて大逆罪を主張して堂々と裁判の場を主義主張の場とした。まさしくアナーキーだな。

 ただ、映画としては、うーん、どうもなぁ?

 文子のキャラ描写がどうにも軽い。明るく無邪気屈託なしで、今時のギャル、あっ、もうそんなのいないか、みたいで、彼女の、親族から裏切られ男たちに弄ばれた半生から、それ、ちょっと違うんじゃないか、って違和感は感じ続けたね。まっ、あんな可愛くて芯の通った襲撃犯、映画的で魅力的じゃあったんだが。

 文子と朴を無理やり死刑判決に追い込む、当時の内務大臣やその周辺の閣僚たちも、かなり戯画化し過ぎてて、かえって、時代の暗さ、重さ、朝鮮人差別の実相を伝えきれなかった気がする。それと、2時間超と長尺の大半が、逮捕拘禁中と取り調べ、公判で費やされてるって、飽きるよなぁ。差別的で残虐な看守が、文子の手記を読んで共感を持つように変わっていくとか、同じ不逞社の仲間たちや朝鮮から来た新聞記者とか出して、いろいろ工夫はしているんだが、やっぱり、長い。どうしても天皇論とか朝鮮の不当支配の問題とか、理屈っぽい内容のやり取りになるからなぁ。ネトフリのトップギア失踪のオリジナルなんか見続けてる身にはかなりキツイ鑑賞タイムだった。

 ただ、この事件を当時の朝鮮でどのように見られていたか、とか、周囲の朝鮮人たちがどうかかわったか、なんて、これまで知らなかった、って言ってもたかだか数冊関連本読んだだけだけど、史実を教えてもらえたのは大いに役立った。ただし、どこまで史実に忠実なのか、そこが問題じゃあるんだが。

 なんだ、なんだ。ツイッターの有用性で書き始めたのに、いつの間にか、「金子文子と朴烈」の話しになっちまったぜ。って、言うか、最初はこの映画感想を書こうと思ってたんだ。ちょい評価低いんで、ツイッターのお役立ちについて前ぶりが長くなってしまったってことだ。

 ツイッターに感謝を捧げつつ、さぁて、また、新しいツイートチェックするかな。

 

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ZUMBA再開!

2021-08-09 15:42:56 | アート・文化

 1年半のご無沙汰だぜ。去年の非常事態宣言でジムがしばらく休止になって以来だからさぁ。その後、ジムは再開されたが、コロナ蔓延の中とても通う気になれず、自宅界隈をしょぽしょぽ走って、運動不足を紛らわせていた。

 11月の公演も無事済んだことだし、感染もやや下火、冬場の外走りてのもなぁ、だったら、ランニングだけは許そう、って、そっと隠れるようにしてジム通いだけは続けてきた。アクリル板で囲われたマシーン、内緒で鼻だけ出したマスク姿で軽く走り、風呂もさらっと汗流すだけ。脇目も振らず、挨拶含め無駄話し一切なしの、修行のようなトレーニングだ。

 ZUMBA?とてもとても、無理!踊れないだろ!あの狭いスタジオ空間でぎっちり詰め込まれて激しい動き、息遣い。それをマスク付けてだぜ、窒息死絶対保証。感染の不安もあるが、心はシャットダウン、ダンスなんてね、へん!だ。

 でも、先月、ワクチン2回の接種が終わって、ちょい気持ちも変わって来た。罹り難いはずだし、人様にも感染させ難いはずだよな。だったら、ZUMBA再開も? 

 ちら、と気持ちは動くも1年半のブランク、踊り心は完全にすり減っちまってる。まっ、走って筋力温存しときゃいいのさ、ジジイなんだし。

 が、菜の花座の次回公演、ダンス入れただろ。レッスン受ける団員たちの横でついステップ踏んでみて、驚愕の事実に行き当たった。なんと、体が切れない!リズムに乗れない!手足がぎこちない!うへぇぇっ!ここまで退化してたか!?こりゃヤバいぞ。このまま体も心も凝り固まって棺桶まっしぐらかよ、それってあまりに切ないぜ。それでなくとも、好奇心がどんどすり減って、興味関心の視界が狭くなって来てるてのに。

 いかん、これはいかんぞ!せめて、ダンスや音楽はお馴染みさんにしておかねば。

 よっしゃ、ZUMBA再開だぜぇ!

 恐る恐るの久しぶり、スタジオ入るのに、整理券もらってロッカー番号もチェック、ますますビビッて来るぜ。きっと曲もがらっと変わって、ついて行くの苦労するだろうな。マスク着用のダンスてのも、不安は大きいし。

 なんのなんの、始まってみたら、新しい曲はわずかに2曲!あとの10曲ほどは1年半前のまんまだよ。おいおい、いいのか?そんな旧態然で。進歩がねぇなぁ。まっ、ジムのZUMBAレッスンなんて、上手くなるためのものじゃない。楽しめりゃいいわけだからな、いいんだよこれで。

 顔振れもそれほど変化なし。お姉さん、おじさんたちの身ごなしも1年半前から上達なし、変化なし。だから、いいんだって、それで!

 で、最高齢の俺が、一番激しく、これ間違いなし、切れ味良く?これは勝手な自己評価、踊ってやった。嫌な奴だぜ!またあのジイサン、これ見よがしに踊ってるぜ、ってうざがられたな、絶対!いいのいいの、俺が後ろで煽ってやっからね、みんな、もうちょい、本気で踊ろうぜ。そうすりゃもっと上手くなるからさ、って、大きなお世話だな。

 うーん、さすがにマスクは苦しいぃぃぃぃ!鼻マスク、ってわけにゃいかんからな。掛け声なし、ってのもなんか、発散できなくて辛い。初めて踊る曲は、インストラクターの振り見ながら、追って行く。目で見て、理解して、体に伝えて、手足を動かす。これがいいんだよ、頭の体操に。目で見て、理解して、体に伝えて、手足を動かす。老化防止にゃ最適だな。

 音楽がストレートに入って来るか、ってのが不安だったが、これまったくの杞憂。レッスン始まる前から、リズムに合わせて体が動き始めてた。そう、これが大切なんだ。音が伝わってくれば、体が自然と反応する。この交歓、いつまでも忘れたくない。だから、ZUMBAは続けよう。夜、出掛けるてのが億劫だけど、ってほれ、それが老いぼれ退行現象なんだってば。

 

 

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ネトフリの良さは地域性だ、俺の場合。

2020-11-17 11:16:23 | アート・文化

 8月に契約して以来、ずっとネットフリックスを見続けている。くせになるんだよなぁ、オリジナルはほとんどシリーズものだから、続きが気になって、気になって。どうしても先が知りたくて、ぶっ通しで3話連続、2時間半見続けた、なんてこともある。当初は時間が奪われるぅ!なんて、懸命に我慢して見始め時間を10時と決めたりもしたんだが、それでも続き見たさに引きずられちまうんで、今はもう諦めて、9時半、鑑賞開始で、1時間半と妥協したんだ。まったく、弱い奴だぜ。

 一昨日完結したのは、『トラップ・凍れる死体』。

 アイスランドのサスペンス・警察映画だ。吹雪に閉じ込められたフィヨルドの小さな港町、豪華フェリーの接岸とともに、切断された遺体の胴体部分が海から引き揚げられる。動き出す地元警察、なんだが、これがたった3人の警官しかいない。いわく有り気なひげ面署長、そこらのおばさんにしか見えない女性警官、それとややドジ踏み役のオッサン。本署からの応援が得られぬまま、3人だけで事件の核心に迫って行く。(イケメンとか美人とかおよそ縁遠い人たちが主人公てのもいいよなぁ。人気女優やアイドル使わないとドラマ作れない日本がほんとに情けない。)

 二転三転、アップテンポの展開にはグイグイ引き込まれて行くんだが、何より、惹かれるのは、寒々としたアイスランドの田舎町の光景なんだな。背後に迫った鋭い岩山は雪に覆われ、吹き降る雪の中で、人々はモソモソと動き回る。ああ、わかるぜ、雪国の厳しさ、美しさが。雪崩で全戸停電とか、家の傍らで自動車が雪に埋もれてるとか。アイスランドの暮らしや風景、ってこんななんだ!との驚き、発見、これが見もの第一だった、俺の場合は。そして、冬のフィヨルド、その暗さのままに、主人公も辛い過去を背負い、厳しい現実を突きつけられる。解き明かされる謎も、実に惨く暗い。ここも俺好み、日本じゃ無理!

 アイスランド、へき地、ちっぽけな警察、こんな情景、ネットフリックスオリジナルだからこそだよ。振り返ってみると、これまで数カ月、夢中で見続けた映画ってどれも、地域性に富んだ作品なんだ。前にも書いた気もするが、ナルコスはコロンビアだし、ファウダはパレスチナ、ラストキングダムはイングランド創世期、ピーキーブラインダーズはイギリスだが、20世紀初頭のバーミンガム、アンオーソドックスはアメリカの今とは言え、隔絶された超正統派ユダヤ教徒の世界。ほれ、どれもこれも、日ごろ馴染みのない場面設定ばかりじゃないか。

 これだな、地域性に富んだ作品、ネトフリの良さは。これまで、様々な事情で、制作できなかったり、作っても発信できなかった国々や地域の映像作家たちが、ネトフリのバックアップ、たっぷりの予算と上映の保証を得て、思う存分力を発揮しているってことなんだろう。今日、朝日新聞に載ったネットフリックスの創始者・最高経営責任者も同じことを語っていた。

 「私たちはずっと、世界各地のコンテンツ作りに飢えており、世界中でそれらの作品を共有したいと考えています」

 「私たちは、大半の会社とは違います。最も優れた制作者の世界連合を作ろうとしているのです」

 手を挙げた、あるいは、目をつけられた制作者、作家たちは、当然、自分の持ち場を十分に意識し、しかも世界的な普遍性を兼ね備えた作品作りに熱中しているってことだ。こりゃ、見応えのある映画ができるはずだぜ。

 中米、中東、北欧と楽しんできたその土地ならではの映像、物語、さぁて、次はどんな世界を見せてもらえるかな。

 それにしても、日本の優れた作品が、アニメと「全裸監督」!てのは、かなり微妙だよな。

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