なんだったんだ、あれは?
平坦な地面だし、もの持ってたわけじゃないし、障害物もなかった。蹴躓く要因、なぁぁんにもなしだぜ。なのに、ものの見事にすっころんだ。しかも、転倒した先は1メートル下のコンクリート駐車場!あっちゃぁ、やっちまったぜ!との、瞬時の閃きに反して、骨折、打撲も擦り傷さえなし。ほほほっ、大したもんだぜ、回転受け身の要領で直地してたんだ。
咄嗟の受け身、どうしてできた?いや、そんなことはどうでもいい。それより、まったく躓く余地ないとこで、足先が突っかかったことだ。
年寄りは、なんでもないところで転ぶ、そうかぁ、これかもな。だが、癪じゃないか、歳は歳だが、体内年齢は49歳(タニタ体重計)トレーニング年齢は56歳(ガーミンランニングウオッチ)と実年齢をものともせぬ若さを内心誇りにしてたってえのに。うーん、何故だ!?
以来、頭の片隅にゃこの疑問がこびりついちまった。何故だ?どうして気躓いた?大した怪我はなかったものの、その後、落下で捻ったんだな、きっと、右足首軽い捻挫感覚発生、違和感継続中、ってことあって、常にこの難問を考え続けて来た。その間、何度か原因不明の躓き、おっとっとっ!にも遭遇してたしな。
歩いては考え、階段を上り下りして悩み、マシンで走っては思いを集中してきた。
で、わかったんだよ!
原因は、体の傾きだった!そう、右に軸が傾いているんだ俺の体って。座っている時も、歩く時も、走っている時も、右肩が下がって、重心が右に偏っている、ってことを発見したんだ。
きっかけは、ジムラン。冬、長い距離走れないなら、せめてフォームを正そう、それにゃまず足を上げて上から踏むように一歩を出すことだ。意識して、意識して、足を上から地面を踏みつけるように下ろす。あれっ右足、上がってねぇじゃねえか!いや、辛いぞ、右足を左と同じに踏み出すのが。
そうか、体が右に傾いてるんだ。右利きで右足についつい頼って生きて来たから、体が右傾斜の癖がついちまってんだ。だからかぁ、靴も右足踵が減りが早いし、走行中こわばるのは、常に右肩だ。座ってPCと対面してる今だって右半身右四つの構え、車の運転時もそう言いやそうだ。
右肩下がりの体になっちまってたんだ。うわぁ、右肩下がりだぜぇ、先は短いな、今の日本と同じだ。
演出とか演技の指導してる時には、役者の姿勢や体の癖、うるさくチェックしてたってのに、お恥ずかしい!てめえの体がわかってなかったってことだぜ。
こういうものなんだろうな、自分の体や癖は、自分では気付きにくい。身体だけのことじゃない。話し方や表情や声の出し方やありとあらゆる身体的特徴って奴は、要するにこの癖なんだぜ。いや、ものの考え方や興味の方向にだって同じことが言える。
人間ってものは傾いている!これが蹴躓きからたどり着いた貴重な発見だ。ってことは、さらに考えるなら、すべてがすべて直すべき短所ってわけじゃない。何でも矯正しなきゃならんってもんでもない。自分に害をなしたり、マイナスをもたらすものを直せばいい。
だが、そのためには、自分の癖を知っているってことだな。
つまり、己を知れ!ってことだ。
うわぁっ!なんてありきたりの結論なんだぁぁぁ!
このところ、農作業忙しくってさぁ。ランニングの方は、自己都合にーよる延期、中止が続いてる。田んぼの除草が一段落する8月までは仕方ないことだぜ。
農作業はトレーニングの代用にゃならん、そりゃわかってる。ランニングと同じように心拍数が上がるのなんて、除草機押しくらいのもんだ。畑仕事や草刈りなんかは、まっ、軽作業だよな。筋力維持効果はあまり期待できない。それでも、早歩きするとか、無駄に歩いて歩数を稼ぐとかすれば、健康維持になんかしら役立つんじゃないの。
そんな思惑もあって、ランニングウオッチを腕に着けて仕事に当たっている。一日の終わり、その日の歩数を確認して、健康活動レベルをチェックする。1日10,00歩!まっ、これが基本のノルマかな。これを超えていれば、まず、その日は活動的な一日だったっ、よしよし、って納得する。まっ、ただの自己満足ってことじゃあるが。足りなかったすると、用もないのに、階段を何度も上り下りして、歩数計の数値を追い込む。バカな話したぜ。いや、階段昇降の方がよっぽど筋トレ的か。
この歩数計の数値で、大いに不満に思ってることがある。
除草機押しの際のカウントだ。1反部の田を押し切るのに、時間は3時間を超える。1列40メートル押しては隣に移って戻って来る。これをほぼ30往復はする。距離にすれば、80×30=2400メートル。仮に2歩で1メートルとすれば、4800歩は間違いなく歩いているはずだ。よしよし、今日は存分にあるいたぜ。と、歩数計をチェックすると、これがなんと!2000歩弱だったりするのだ。ウソだろ!あり得んだろ!
田んぼの1歩、舗装道路すたすたの1歩とはわけが違うぜ。太ももと尻の筋肉を思いっきり張りつめて踏み出す1歩だ。しかも、疲労度には腕、肩、体幹の酷使も上乗せされてる。まっ、俺の感覚じゃ、ハーフマラソンくらいだな。歩数にするなら2万数千歩。それは無理として、せめて、正しい数字を表示してくれよ。
なんだって、こんな人をおちょくった数値が出るのか?理由は簡単だ。
除草機押しの1歩は1歩としてカウントされていないのだ。歩数計の計測は足が踏み下ろされた時の衝撃なんじゃないか。と、すると、田んぼの歩みはほぼすり足に近いから、時計に伝わってこないんだ。そう、田んぼを歩くコツは、そっと足を抜き、静かに土の中に滑りこませることだからな。
除草機を押した日は、いつも不満だ。己が努力が無視された。働けど働けど、ボーナス査定に加味されぬサラリーマンの憤懣だ。
同じことは草刈りでも言える。こちらは1歩が10センチとあまりに小さすぎて、歩数計の計測能力をはみ出している。働き方の強度まで評価しろとは言わぬ。せめて歩数だけでも認めろ。これはもう、サービス残業みたいなもんだぜ!
って、なに、そんなに息巻いてんだよ。作業は作業。ランニングのキロ数じゃないんだぜ。そう、わかってる。重労働を歩数で数値化して、トレーニング度を推し量ること自体ほぼ無意味だ。わかってんだよ、そんなこと。
でもな、人間、なんかお褒めの言葉が欲しいじゃないか。認めてもらいたいじゃないか。おおーっ!頑張ったねぇ、12,000歩も歩いて働いたのかいってさ。
ジム、7月も通常どり営業ってお知らせもらった。
通常通りったってなぁ、入り口検温、極力マスク着用!なんだろ。ZUMBAの知り合いも、怖いからマスク着けて踊ってるってSNSで書いてたしなぁ。マスクでZUMBAって、もうなんの荒行だよ!いやぁ、その克己心!忍耐力!責任感!参った。ただただ平伏するぜ、マスク大嫌い人間としちゃ。
内緒の話し、コロナ自粛が始まってからこれまで使用したマスクはわずかに2枚!洗いまわし、そんなもんしちゃいない。使いっぱなしが2枚!プリウスとワゴンR、2台の車に常備?いや置きっ放してある。だってそうだろう。出かけるときにしか着けないもの。農作業するのにだれがマスクするっていうのさ。この間の河川清掃だって、誰一人マスク着用なんていないぜ。これ田舎の常識!
街中に出るのだって、週に1度、猫のえさと生クリーム買いにヨーク行くのと、ショートステイから帰って来る年寄り迎えに施設行くだけだもの。車に乗せておきゃ間違いないのさ。店内を歩き回る数分間だけマスク着用。車に戻ればさっさと外す。行き交う人や店員さんたちへの思いやりだけのことだから、これで十分なんだぜ。言ってみればエチケット着用ってこと。この使用頻度で使い捨てなんてありえないだろ。まっ、洗濯だって不要なわけさ。不潔、って言えば不潔だが、そりゃ着けてる自分が週一数分間、我慢すりゃいいだけの話しだから。
マスク着けてるだけで、息苦しいし、のぼせて頭ぼーっとしてくる。そんな、マスクはご勘弁人間が、マスクでZUMBAなんて、もう、絶対、むり、ムリ、無理!着けないで踊ってる人もいるようだが、お隣にマスク姿の修行僧がいたんじゃ、とてもじゃない、気兼ねして楽しめない。すいません、気配り足らん人間でって小さくなって踊るなんてさ。
ランニングだって同じこと。胸いっぱい空気を吸い込んで、たっぷり酸素をエネルギー燃やしながら走る、これでなくっちゃ。田舎の田んぼ道なら、すれ違うのは学校帰りの小中学生数人、そん時は大きく迂回して目で挨拶、あとは心置きなく吸って吐いて、吸って吐いて、気持ちよく走り続けている。そこは、都会と違うところだぜ。マスク着けずに走ってて注意されるなんてまったく!あり得ないからな。
それと、除草機押しに草刈りに薪作りの連続ヘビーローテーションだろ、1日10,000歩以上歩くなんてほぼ毎日だから、疲れすぎの問題はあっても、運動不足なんてお呼びじゃない。
と、なると、いっくら頑張って営業してます、って言われても、気持ちはまったく動かない。まず、この農繁期中はジムに足が向くこたぁないだろうぜ。
毎日、ジム通いが日課だった去年まで。なんだか、ずいぶん遠くに来ちまったもんだよなぁ。これがコロナ後ってことかもな。
待ちに待ってたジム再開、のはずだった。6月1日、2カ月半ぶりに営業、ってご案内が来た。
なんだってぇ?入り口で殺菌と検温、うん、まぁこれはどこでもやってるからな。コロナ対策って名の儀式みたいになってる。もちろん、熱のある人は入場不可だ。で、中に入れたら、ロッカールームで会話の場合はマスク着用。これも、たまに挨拶するくらいだから苦にならない。
問題はマシーンの利用だ。これもマスクしてするのか?うへぇだな。さすがにランニングマシーンについちゃ着用必須とはなっていないようだが、ウォーキングしてる人なんかは、マスク姿だろうな。マスク外してえっほえっほと息せき切って走る俺なんか、きっと横目でじろり、胡散臭い目で見られること必死だぜ。
ZUMBAやエアロのスタジオレッスンは、定員削減の受付整理番号配布だってよ。こりゃダメだ。いつだって、開始時間直前に飛び込む身、絶対締め出されるな。踊りながら掛け声出すなんてもっての外だろうし、なんだか、葬儀でダンス踊れって言われてるみたいで、湿っぽくて乗れないよ。
久しぶりの開業で、スタッフの若い人たちの無事な顔を見たい気持ちはあるんだが、こうもあれこれ制限されると、気晴らしにゃならんよ。だいたい、マスクって奴が、めちゃくちゃ嫌なんだ。週に1回、スーパーとかコンビニに買い物行く時だけ着けるお付き合いマスクだ、効用についてもほとんど信じていない。もちろん、家でも農作業でも、ノーマスク。ジムトレでマスクしろって言われてもなぁ。
昨日あたりまでは、田植え農繁期でトレーニングの暇もなかったが、これからはちっとは走れそうだ。と、なれば、マスクなんて無しで、すっきりさっぱり田舎の道を走った方が、爽快だよな。人に会うのも、なんか億劫だし、往復の時間が無駄だって意識も根付いてしまった。そうか、これもコロナ後の新しい暮らし方ってことなんだぜ。
さっ、明日あたりから、軽く田園コースランと行こうかね。