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ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

感謝!感謝!の米沢芸文祭

2015-09-06 06:47:27 | 地域文化

 米沢市芸文祭ステージフェスティバル終わった。控えめに言って、ほぼ好評。図々しく言い切れば、大成功!ご覧になった方々から幾つものお褒めの言葉をいただいた。参加者にもとても喜んでもらえた。これが一番だ。演じて楽しければ、お客さんだってほだされるってもんさ。僕自身も、大いに勉強になった。

 会場には「おしょっうしな」の言葉が溢れかえり、まさに「おしょうしな」普及促進大会だったな。米沢の人たちが日頃何気なく口にしている言葉、「おしょうしな」、これ、とっても良い言葉だ。相手への思いやりに満ちた優しい愛の言葉、そんな風にとらえ返し心に刻み直すのが今回のステージフェスティバルの大きな狙いだった。米沢市長の安部さんも芸文会長の佐藤さんも、これでもかとばかりに連発していた。よしよし。

 次の狙いは、多方面、多分野の融合、コラボレーションってことだ。これまで2年の成果をさらに押し広げ、上郷地区のエイサークラブや梓山の子ども獅子踊り、子ども狂言教室、さらに米沢市職員によるコントと、芸術文化協会に所属していない団体にもどんどん出て貰った。もちろん、高校生も九里、米工と大切な部分を担ってもらった。プロの米沢民謡一家には式典の呼び込み太鼓を響かせてもらった。音楽の器楽部門、ポップス部門を除けば、ほぼ米沢芸術ステージオールキャストだったんじゃないかな。

 さらに、ホールに囚われないパフォーマンスっところも目指した所だ。まず、開会前にはエイサークラブが会館前までパレードし、会館前広場で堂々の演舞!多くの観客を魅了した。ホールロビーでは、フルートの演奏、子どもたちの狂言、市職員のコントこれまた沢山の観客を釘付けにした。いずれも熱演で、お客さんがホールの出し物に拍子抜けしたりしないか、心配なほどだった。

 最後に意識したのは、異世代交流、中でも子どもたちも含め、若い人たちへのバトンタッチということだ。エイサークラブ、獅子踊り、モダンダンス教室、狂言に小学生、高校生にはダンスと太鼓演奏を披露してもらうなど、プログラムの半分近くが、若い世代の発表にすることができた。芸術文化活動の継承が課題として掲げられて久しいけれど、なかなかその具体的道筋が見えてこない。その突破口の一つにはなったのじゃないだろうか。この点は、県芸文会長の大谷先生からもたっぷりと評価していただけた。残念なのは中学生。これからの課題だろう。

 隣町の住人、活動拠点も別の町という立場でありながら、脚本制作、舞台演出、舞台進行まですべてを任せてもらえたことにただひたすら感謝だな。取り立ててフェスティバル演出の実績もなく、演劇人としてもそれほどの成果を上げているわけでもない、言ってみれば、どこの馬の骨とかわからぬ人間に、一切合切任せきりにしてくれたその度量の広さ、米沢の懐の深さをつくづく感じる。さらに、金のことなどまったく気にせずアイディアを勝手放題膨らませた実施案を、一瞬のためらいもなく、やり通してくれた資金力、これも置賜の盟主米沢なればこそだと感心している。

 菜の花座のメンバーたちは舞台監督や舞台スタッフとして、置農演劇部の卒業生はキャストとして、大変貴重な経験を得させていただいた。また、幅広い人たちと繋がることができた。この素晴らしい経験、大きな肥やしとなってさらなる成長を支えてくれることだろう。僕も成長する、きっと。

 

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衣装選び、これ難物!

2015-09-04 09:36:53 | 地域文化

 菜の花座でも、シニア演劇学校でもそうなのだが、衣装を決めるってのが、なかなかに難しい。現実から離れたものは離れたもので、イメージ作りから縫製から手が掛かるのは勿論だが、今風ものであっても、これが結構難物なんだ。

 特に、若い人たちの衣装には悩むことが多い。シニアだと長い人生の中で自前の着物や洋服も数多く持っていて、そこから選ぶことができるのだが、若い連中は、自分好みの衣服しか持っていないことが多い。まっ、当然だ、着ない洋服買う理由ないものな。役柄がその役者の趣味と一致するようならいいのだが、まあ、普通、そういうことは希だ。年寄りの僕が描く人物だから、なおのこと当人たちとは隔たっている。

 自前のもので間に合わなけりゃ、買ってくればいいのだが、これがまたなかなかに難しい。当人にイメージを伝えたくても、僕の方も言葉不足、というより、漠然としていて、上手く伝えられない。色は?とか、形は?とか、長さは?とか問われても、一概に言い切れるものじゃないのだ。探せと宿題まる投げされる役者の方も、服の趣味は偏っていて、様々な服への知識が足りないことも多い。自分の年齢、自分の趣味、自分の好みには深い知識があっても、そこから少しでも外れると、ほとんど思い浮かべることができない。まあ、それが若いってことでもあるわけだが。

 今回の米沢ステージフェスティバルのコントでも、そこで随分苦労した。僕の思い描いているものと彼らの日頃の服装趣味とが大きく食い違っているし、観客は当然高齢者が多いと予想されるから、ミリタリー系とかだらしな系とかはNGだ。比較的昔風で、なおかつ今にもマッチする服装、これをどう探すか、最後のぎりぎりまで当人たちに任せてきたか、結局、妥協点に到達できなかった。

 仕方ない、高校演劇の時のように、僕が買い出してしてくるしかないか。ということで、ハードオフの女物売り場を1時間歩き回って、どうにか見つけることができた。カントリースタイルのスカートやレースのカーディガン、それとLサイズの男物チノパンツ、レジの売り子も内心、ななんじゃ、このじじい!?って不審に思ったことだろう。

 着て貰った感じは、まずまずの合格点かな。田舎と地域の暮らしを愛する少女、ちょっぴり品があって、勝ち気で元気な少女、どうにか作れたのかな。

 男の方は、自分で買ってきた帽子が生きて、米沢の農業青年から数歩だが、シティボーイに近づけたように感じる。本番はこの恰好で、ステージの進行を支える。さて、お客さんの反応やいかに?

 それにしても、サイズとかどうやって判断するの?そこが演出家の目と経験だ。いちいち当人のサイズ計ったりしなくても、ほぼ的中するね。まっ、人をよく観察することの賜物ってことだな。

 

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脳細胞機能停止!リハで満杯!

2015-09-04 08:56:44 | 地域文化

 米沢市芸文ステージフェスティバル2015、リハーサル1日目が終わった。精神的にかなりのハードワークだった。各団体1時間の持ち時間をどう使うか、それぞれに事情があって大変だ。ほとんどのステージが二つの団体のコラボ、しかも、太鼓とモダンダンスとか、邦楽とダンスとか、普段あまりやったことのない組み合わせなので、難しさは更に倍加する。

 事前に合同稽古を積んでもらっていればまだしもだが、ほとんどのグループが初顔合わせだ。もちろん、事前に音源などやりとりして、それぞれ稽古は積み上げているが。お互いに遠慮やら気づかいもある。衣装の決定を求めてくるチームもある。

そんなこんなを暗黙のうちに汲み取りつつ、リハーサルを続ける。その間に、立ち位置の確認、椅子やマイクの数や位置を場ミリ、出とハケのきっかけ練習、場転明かりのチエックなど、なんとしてもやっておかなくてはならないことが山ほどある。

 僕のプランに無かった吊り看板が届いたり、深く考えていなかった会長挨拶のタイミングを即決したり、頭の中はフル回転、さすがにラスト近くなると脳細胞がゼリー化して役立たなくなった。スタッフから言われることがすっきり入ってこない。出とハケを勘違いする。スクリーンと紗幕のアップダウンを取り違える。いやはやこれは疲れだけのことではないな。明らかに老化現象だ。脳細胞が少なくなっているのか、あるいは、回転速度が遅くなっているのだろう。なんて人ごとのように嘆いてなんかいられない。リハーサルはあと1日、やらねばならないこと、やれること、一つ一つクリアして行かなくちゃな。

 てことで、2日目の今日は、照明の大幅手直しをお願いした。今使えるものを最大限生かし切らなくてはならない。せっかく作ってもらった大きな行灯も色の当て方でもっと映えるはずだ。太鼓の高校生ももっとかっこよくみせたい。伴奏者も引き立てたい。ダンス明かりもめりはりをつけてあげたい。あれもこれも、あっちもこっちも、欲張ること、それが良い舞台に仕上げる最後の決め手だ。

 

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米沢芸文フェス、新趣向は昔話

2015-09-03 08:04:04 | 地域文化

  いよいよ始まった。米沢市芸文協会のステージフェスタ。今年は県芸術祭の開幕記念でもあるので、緊張感たっぷりだ。会場も使い慣れた市民文化会館ではなく伝国の杜なので気を使う。会館を使っての事前の練習もこれまで全くなく、今日明日のリハーサルで、出はけ、立ち位置、音響、照明、すべて決めなくてはならない。臨機応変の決断力が試される。

 今回は、昨年、一昨年と舞台を仕切ってくれたエミがおめでたで出られないのも痛い。格上げのカナミの負担は相当のものになるなあ。手足として元気一杯働いてくれた米沢中央演劇部が大会で手伝ってもらえないのも本当に辛い。

 予定していた出演者がでられず、急遽、置農演劇部卒業生に助けてもらったり、九里ダンス部救われたりと、これまでのご縁の有難さをつくづく感じている。

 今年の目玉はいろいろあるが、中でも、昔話の語り部をお願いしたことだろうか。「姥捨」と「笠地蔵」を語ってもらうことにしている。これまで4回稽古してみたが日頃から語り慣れていることもあって、心地よく聞いていられる。この、語り口の懐かしさはだれもが記憶の片隅にしまっているものだろう。可動型座敷も特注し、囲炉裏端で若者が話を聞く情景を作った。この語りから、伝統=年寄りを大切にすることとか、思いやる気持ちの大切さなどにストーリーをつなげている。

テーマは「おしょおしな」それは愛の言葉だというにある。舞台全体に散りばめた「愛」「米沢」、観客にきっと伝わることだろう。

 

 

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出番でしょ、地域劇団:認知症サポーターキャラバン

2015-07-15 12:35:40 | 地域文化

 演劇なんて、役にも立たない!ヘタな横好き手前味噌!時間つぶしの暇つぶし!

 まっ、世間の評価はこんなもんだろう。せいぜいが、やってる人は元気になるよね、だったり、やることあるっていいよね、といった慰めくらいのことだろう。

 ちょっと待て!週に何度も夜遅くまで稽古して、必死でせりふやふりをたたき込み、挙げ句は自腹を切ってチケットを配り歩く。ここまでやって、自己満足の域を出ない、なんてことがあるか?ぜったい!役に立つはずだ。いつか世間からお呼びがあるはずだ。

 信じて待てば、救いはくる!

 今、厚生労働省の肝いりで進められている認知症サポーターキャラバン、川西町では小学生に認知症に対する正しい知識を広めようと、学校ごとにコントと講演を組み合わせたプログラムを実施している。このコント、今年は、これまでも実績のある介護施設職員の演劇グループ「喜楽座」が担当しているのだが、来年は菜の花座でできないか?とのオーファーが来たわけなんだ。

 おーおー、爺婆ものなら任せないよ菜の花座に!認知症直前の?年寄り劇団員だって選り取り見取り、ババアならアイツてくらい名の通った若手婆さん役者まで粒ぞろいなんだ。去年は菜の花プラザシニア団で認知症をテーマにしたお芝居『Goodnight Baby』だって上演している。子どもたち相手のコントなら、置農食育ミュージカル制作の経験が生かせるはず。

 ただ、認知症のサポーターを作り出すってかなり啓蒙的な部分が色濃いのがちょびっと心配だ。面白さ追求すると、一歩踏みだし易いから、認知症コント作りのタブーなども知っておきたい。コントの後の講演との役割分担ってことも考えなくちゃならないし。

 来年からの請負に先立って、実際のプログラムを見ておきたい。どんな内容なのか、どの程度のコントなのか、介護プロ集団の演技にも興味津々だ。小松小学校の6年生の授業を見学させてもらった。

 職域劇団、タンスやらテーブル、事務机などなかなか豪勢に大道具持ち込んで、幟旗まで立てる気合いの入れようだ。ストーリーは、認知症のお婆ちゃんが出歩いてしまって居場所も自分の家もわからなくなってしまったのを、通りがかりの親切なおばさんのお陰で駐在所に引き渡され、無事家まで送り届けられるというもの。

 お婆ちゃんとおばさん役の二人がなかなか達者で、さすが日頃からお年寄りを相手にしているだけのことはある、と感心させられた。お婆ちゃんの子どもたちいじりも堂に入ったもので、小学生の爆笑を誘っていた。ただ、もっと面白くなるのに、残念!って部分は少なくなかったかな。ストーリーにも意外性が欲しいし、もっと観客の小学生を引き込む仕組みやキャラクターを作り出せれば、もっと身近なものに感じてもらえるだろうとも思った。

 よしよし、これなら任せてもらって大丈夫!さらに勉強を重ねて、誤解されないような、それでいて楽しんでもらえるような作品仕上げてみせますぞ。劇団だからね!コント集団なんだからね!

 良かった良かった、劇団なんてごろつき集団のお役立ち場面が見つかった。そう、これからもこういった出番、お待ちしてますからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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