泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

言葉にしたら、脳がすっきり

2021-05-04 08:56:51 | 丹下一の泡盛日記
月曜日は憲法記念日。


大気が乱れている。
ゴールデンウイークが開けると花粉症もさて行くのだけど、
火が消える前の蝋燭のように、きつくなっている気がする。

稽古場へ。

緑にも目がいく。
いい状態だ。
「白い影絵」の稽古は、深まってきたからこその、最後の山場に差し掛かっている。
全体のイメージも明確になり、あの手この手を繰り出していたのが整理され、
逆に深まり、役者としても自然に身体を突っ込んでいく。
たくさんの身体的な記憶が蘇る。
テキストがシベリア抑留のストーリーなので、身体的な記憶が蘇る、と言ってもそれはしんどいことばかりだ。
自分が尊重されなかった体験、理不尽な蔑みの目線や海外で体験した人種差別。
学生の頃の旅でぼられた体験、騙された体験。
そんなことばかりが蘇ってくるのだから、稽古が終わると早く帰宅して風呂入らないとやっていけない。
そして、もちろん、そんな体験たちを成仏させるいい機会だ。
なので身体が二の足を踏んでいるところは、構造的な問題が解決されていない部分。
残されたそのパートにみんなで挑戦していく。
台本・演出の吉岡紗矢さんの粘り強さにはいつも感嘆。
ちょっと居残る。
自分のためにもとても良かった。
言葉にしたことで明確になり、脳もすっきり。
いつも何かを抱えたままで電車に乗っていた時のしんどさが消えた。
そして酒量は半分に。(飲み疲れているだけか!?)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする