泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

劇団可変(かびょん)の「無惨なメディアの詩」に感動

2014-03-29 21:42:34 | 丹下一の泡盛日記
昨夜、ダブルの稽古を終えてへろへろで帰宅。
それでも風呂にだけは入る。
髪洗うの面倒だと思いつつ、自然に頭にざぶざぶお湯かけている。
稽古の後は流さないときついことを身体が覚えているのだ。
わかめと青ネギてんこ盛りのラーメン。


今日(土曜日)は予定が変更になり、急遽新宿のタイニイアリスで韓国の劇団可変(かびょん)の「無惨なメディアの詩」(マチネ)をみる。
素晴らしかった。
これは日韓新進演出家交流の企画。
若手の演出家(イ・ソング=30歳だそうな)の仕事とは思えない深みを感じる。
シンプルな装置と「もの」たち(水、バスタブ、ソファ、毛糸、米など)とその色(白と黒、そして赤)の一つひとつがこちらに訴えかけてくる。
静謐な時間がゆがみはじめて「メディア」の台詞と交差していく構成が素敵。
役者たちも熱い存在感。
そして、これで終わりかと思われた後の「ダンス」(舞踏と言いたい)で完全にノックアウトされた♪
終演後、通訳を介して演出のイさんと装置の方に感動したと伝えることができてよかった。
それにしても意識のレベルが違うんじゃないか、日本の「若手」とは。
「交流」になるのか?
だいたいイさんと同世代の日本の演劇人で「メディア」(とても有名なギリシャ悲劇だ。日本では玉三郎が演じたのを観た)を知っているやついるのか!?
この頃はほとんど日本の舞台を観ていない自分が知らないだけか。。。
そして、例によってこんなにレベルの高い素敵な舞台に立ち会う人が少ないのはなぜなんだろう。
まあ国のトップたちが国家運営と会社経営を同レベルでみていたり、時代遅れのマフィアみたいな格好で海外の公務に出かけるんだもんなあ。
日本固有のだけでなく「文化」を取り戻したいなあ。

舞台の方は、明日、日曜日のマチネで最終。
ご都合つけてぜひぜひお立ち会いくださいませ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする