泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

ロンドンの暴動

2011-08-11 11:02:50 | 丹下一の泡盛日記
ロンドンにたどり着いたJosephineが「暴動すごいよ」と。
4ヶ月間、ストーリーテリングの授業受ける予定だが無事を祈るばかりだ。

先日、夜回り先生こと水谷さんも言っていたが、夜中徘徊したり悪場所に足を踏み入れる子どもは出会うことができる。だが、部屋に閉じこもってリストカットしている子どもには夜回りしていても出会えない。どうしたらよいのか、と。
そしてリストカットが多いのはまず英国(UK)、次に日本。そして米国と続く。
英国の若者が受けてきた抑圧が今爆発している。
彼らの上には英国の大人社会があり、長い植民地主義の末に新自由主義と言う暴力で世界を支配している。
アメリカが世界を支配していると思い人も多いと思うが、自分は長い間新聞社で資料を作成していた結果、英国がアメリカを動かしているのだと信じている。
その大人に抑圧された若者が外にむかって悲鳴をあげている。
内に向かって陰湿ないじめに浸るよりもましかもしれない。

日本でもかつてデモとストレートな暴力の嵐が吹き荒れた。
それに懲りた権力側の人たちは無抵抗な子どもたちを育てることに腐心した。
結果、この国は周辺国にさっさと追い抜かれ経済的な信用はボツワナの方が上になった。
(ボツワナ,好きな国です。友人もいるし彼に教わったダンスも大好き)
国境よりも利益を優先する大企業は、国を捨てて周辺国に拠点を移し始めている。

日本の若者が暴動を起こした方がいいとは決して思わない。
暴力の連鎖は必ず間違った方向に向かうからだ。
銃で国土を奪い支配したアメリカの社会は銃に復讐されてもそれを捨てることができないでいる。

10月に南京大学でのセミナーに参加する。
メインファシリテーターはサンフランシスコのアルマンド。
彼がコンダクターとなりプレイバッカーズのメンバーが出演した京都でのパフォーマンスをきっかけにこの企画が生まれたと聞く。
数日のセミナーの後半に日中米合同チームでパフォーマンスの予定。
中国は4回目だが、南京ははじめて。
すでにこの訪中に疑問を呈する声も聞いている。
もちろんそれでも行く。
そこに出かけていって会って話して一緒にパフォーマンスすることの方が、椅子に座ってパソコンから情報得ているよりもずっと信頼できる出会いがあると信じているからだ。
コメント
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