泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

朗読会三夜目

2006-12-20 20:46:33 | 丹下一の泡盛日記
 昨夜は、薔薇戦争の三夜目。最終日だった。毎回台本が違うので、ちょっと混乱しそうだが、大丈夫。今夜は、悲恋のサフォーク伯爵と好色なエドワード四世。
 集中が深いので終わるとちょっとくらくらした。

 いつもお世話になっている通訳者の野口由紀子さん(シェイクスピアの歴史劇が大好きなのだそうだ)や劇集団流星舎時代(1978~81)の仲間、それに弟も来てくれて幸せな打ち上げ。

 いつもはタクシーで帰る。だって終電に乗るとすると30分しかいられないんだもん。昨夜は、最後まで飲み、タクシーにも乗らなかった。

 電車で新大久保に出た。なつかしいホームタウン。何年かに一度、こうやって夜の街をぶらつきたくなる。おお、Nんちはまだ靴屋やってる! とか、この小道をまがると中国系のS君ちが、おお、まだあった! そして以前自宅があったところへ。

 ここは今公園になっているが、以前庭にあった柿の木が残されている。ずいぶんと太くなっていた。久しぶりだね! とハグをする。枝ぶりも立派で元気なようだ。うれしい。公園になっても、いつまでも彼は「うちの柿の木」なのだ♪

 そのまま馬場に出る。この時間でも絶体にやっているはずだという確信がある、地下のジャズバーへ。やっていた。いつものように一番酔って盛り上がっているのがオーナーのKさん。

 隅の席に座る。11年前、36歳の誕生日の夜中、一人で座りジュネの本を読みながらカイピリーニャを飲んでいる自分が見える。ここには、ブラジルの酒、カイピリーニャがある。今夜もライムを搾って飲む♪

 もう1軒、新しいバーに入る。おしゃれな空間。なんとなくカンがはたらいて、聞いたら若いバーテンは仙台出身だった。

 3時から5時までは、ひたすら歩いた。高田馬場~諏訪神社~大久保方面へ。諏訪神社なんかセンサーつきの門が鳥居の下にできている。気持ちはわかるけど、神社がねえ。。。
 大久保通りでよってくるお姉さんたちとことばを交わしながら。暗い裏道で後ろで足音がするとすっと静かに背後をチェックする。新宿育ちだもんな。

 冷えた外気が頭を冷やし、ひたすら歩くことで舞台の興奮が鎮まっていく。大久保通りはまるで韓国だね。学校で一緒だった在日の友人たちはどうしているだろう。今でも会いたいと思っているA君のことを思い出した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする