たけちゃん活動・生活日誌

県議としての活動に追われてきましたが、引退後の生活の様子や、感じていることを発信しています・・・。

信濃美術館整備検討委員会を傍聴

2016年09月21日 | 長野県政

 9月12日は、午後1時半から開催された第6回となる信濃美術館整備検討委員会を傍聴しました。
 今回の議題は、信濃美術館の今後のあり方及び整備に関する基本方針と北野美術館からの収蔵品等の寄付の申し出についてでした。
 この内、今後のあり方及び整備に関する基本方針(案)については、この間、長野市や善光寺等と行って来た検討の結果、3月時点からの変更点が示され了承されました。
 その主なものは、当初、善光寺東庭園の整備も含め城山公園と一体的な整備をするとしていましたが、善光寺側の同意が得られず、東庭園北側の土地を一体的に整備する「善光寺東庭園と城山公園の回遊性を高めるために周辺整備を行う」と変更されました。
 また、東山魁夷館の補修については、必要な改修を行うことが明確に位置付けられました。
 さらに、運営の考え方が追加され、美術館の運営で最も大切なのは安定した運営体制とした上で、「長期的な展望、継続性を持って責任ある運営や専門性の高いスタッフの育成を行うため、長期の指定管理者制度を導入するなど、新しい美術館にふさわしい運営体制とする」として、「開館に向けて、学芸員等の充実が必要である」といった内容です。
 質疑では、範囲を広げ門前町の魅力を生かした位置付けをすべきとか、学芸員は何名採用予定なのか、指定管理者制度でなく直営に出来ないのか等々の質問が出されました。
 この問いに、県側からは門前町の魅力を生かした計画にしたい。
 学芸員は、充実させたい。(現在7名で、内、現在指定管理されている県文化振興事業団の正規職員は2名)
 指定管理者制度は、現在5年だが10年程度を予定している向きの答弁がありました。
 この質疑の中で、指定管理者制度でなく直営で出来ないのかという問いに対し、委員長を務める竹内順一東京芸術大学名誉教授が、私はこの点について阿部知事と懇談したが、知事は指定管理による人件費の抑制にこだわっており、財政難の折りその意向を踏まえた上での提案である旨を説明しました。
 信濃美術館や東山魁夷館の再スタートにあたり、優秀な学芸員の採用は、これまで県が怠って来ただけに、絶対必要なことです。
 しかし、竹内委員長と阿部知事との会談では、知事は、あくまで人件費の抑制に拘った様子であり、この知事の姿勢では安あがりで美術愛好家にも支持されない中途中途な美術館となってしまうのではないかと危機感を感じました。
 この点については、指定管理であっても美術館の中核を担う優秀な学芸員を県職員として採用することなども、今後検討すべきと思いました。
 老朽化している信濃美術館の改築は、県有財産の保存も使命であり、早期に基本構想を策定し、基本設計予算を計上して欲しいと願うものです。

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