マーティン・スコセッシ監督
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を見る。
まあなんというか、とにかく下品で馬鹿。
カネとセックスとドラッグにまみれた
ゲスな主人公の栄光と凋落を3時間かけて描き切る。
まさに最低(褒め言葉)な映画であり、スコセッシ久々の傑作だと思う。
ディカプリオ演じるジョーダン・ベルフォードは、
やり手、というか金儲けのためなら何でもやる株屋だ。
その強引なやり方で億万長者に成り上がり、
手に入れたいと思うものは
すべて手に入れることができるのがアメリカだといわんばかりというか。
豪華ヨットに裸のお姉ちゃんをはべらして、
コカインをキメるディカプリオの恍惚の表情。
この人、ハリウッドスターなのが嫌なのかなと思うぐらいの
はじけっぷりが笑いを誘う。こんなお馬鹿演技、
ジャック・ニコルソンやデ・ニーロ、
アル・パチーノもやらなかったぞ。
コントのようなお馬鹿エピソードの積み重ねと
役者たちの怪演で、3時間ノンストップ。
ただそれだけの映画。メッセージのかけらもないところが、いい。