リンゴ・スター「カントリー・アルバム」を聞く。
70年作。発売から52年。今まで聞かなくて御免、リンゴ。
温かみのあるヴォーカルはこの人の真骨頂。
曲もいちいち素晴らしい。スタンダード曲を歌わせたら、
ほかのビートル3人よりいいのでは、と思ったりする。
歌声が誰かに似てるなあと思ったら、
そうか、「ナッシュヴィル・スカイライン」で
ツルツルの美声を聞かせたディランに、近い。
本作はそのナッシュヴィルで
たった2日で録音されたと聞くが、
リンゴの元に100以上の曲が集められたらしい。
そこからの厳選だから、いい曲が多いのは当然か。
冒頭のタイトル曲「ボークー・オブ・ブルース」から快調。
曲もみんな短いので、一気に聞かせる。ナッシュヴィルの無名の
ソングライターたちの曲ばかりのようだけど、
カントリーの名曲のカバーだと言われたら信じてしまいそう。
ドラムは叩いていないらしい。このアルバムに限っては、
自分がドラムじゃない方がいいと判断したのかな。
それはたぶん正解なのだろう。やるなリンゴ。
ファーストの「センチメンタルジャーニー」と本作。
そして名盤「リンゴ」と続くわけで、
70年代初頭の好調ぶりがうかがれる。
見損なっていたわけじゃないけれど、見直しました。