Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

つまらないオトナになりたくない

2007年06月23日 | たまには音楽でも
無人島に1枚レコードを持っていくとしたら、
何を持っていくか、という本があったが、
僕だったら、問答無用で佐野元春の『SOMEDAY』を選ぶ。



ビートルズの『アビーロード』でもなく、
ローリングストーンズの『レット・イット・ブリード』でもない。
ボブ・ディランの『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』でもなければ、
ブルース・スプリングスティーンの『ボーン・イン・ザ・USA』でもない。
ニール・ヤングの『アフター・ザ・ゴールドラッシュ』であるどころか、
U2の『ヨシュア・トゥリー』でもない。
佐野元春の『SAMEDAY』。このレコード(CDだけど)に尽きる。

この人の持ち味は、
ロマンチックで疾走感のある楽曲の良さだろう。
子供であることから卒業し、
「つまらない大人になりたくない」オトナとして、
魂の鼓動、喜怒哀楽のすべてをビートに乗せて、
僕らを励ましてくれたロッカーだと思う。
ときには気恥ずかしいまでのロマンチックな歌詞とメロディを
何のてらいもなく、聞かせてくれるエンターテイナーでもある。

『SOMEDAY』は、
もうかれこれ20年以上聞いている
レコードなのだけれど、新作が出るたびに、
追いかけて聞き続けてきた。
そんな佐野元春の新作が出た。
『Coyote コヨーテ』だ。



佐野元春も51歳。
『アンジェリーナ』や『ガラスのジェネレーション』を
シャウトしていた頃とは違い、落ち着いたロックという気がした。
ロックが落ち着くとブルースになるのかな、と
ちょっと思ったりするのだが、
佐野元春流、トーキングブルースという感じ。

「荒地の何処かで」「君が気高い孤独なら」
「折れた翼」「コヨーテ、海へ」あたりが好きだ。
歌詞からもうかがえるのだが、
希望と優しさが入り混じった素敵なアルバムだと思う。
特に「黄金色の天使」(この人の歌詞にはやたらに“天使”が出てくる)は、
アレンジは落ち着いているが、変わってないな、この人、
と昔からのファンは安心するにちがいない。


コメント (5)
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