桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

しぶとく

2012-06-26 | Weblog
今朝の新聞に検察人事が載っていた。
こいつら、公安調査庁まで支配してるんだね。
いゃあ、強大な支配力だぁ。
水戸地検検事正から最高検に異動した粂原。何時、どこへ移るのかと、何時も興味を持って検察人事を注目しているが、まだほとぼりを冷ましているらしい。
まあ検事正が飲み屋で乱心、普通の神経ならば、自ら職を辞するだろうし、公益の代表たる職責を自覚すれば、検察庁としてのなにがしかがあるべきだろうが、こっちも無自覚。
かくして本日も検察庁に異常なし!ってところかもね。
来月辺り、泉町にあるらしい粂原の暴れた店、夜の虫に行ってみようかな。

恥さらし

2012-06-26 | Weblog
こう題する本がある。元北海道警警察官稲葉圭昭(よしあき)氏の書いた懺悔録題する。
現役警部として覚醒剤使用の罪で逮捕された稲葉氏は、その裁判でも自らが警察官として犯した犯罪行為を告白したが、社会的には、全く黙殺された。逆怨みで嘘の告白をしたかのように受け取られたのかも知れないが、この「恥さらし」に書かれた内容は、底知れない警察の犯罪行為が溢れている。
違法捜査はもちろんのこと、幹部の実績作りのでっち上げ、お定まりの裏金まで、腐敗し切った警察内部の実情が書かれている。
この稲葉氏、千葉刑務所にいて連合赤軍事件の吉野さんと同じ工場にいて、年寄りの受刑者の面倒を見たことも書いているが、その内容は誠実だ。かの金ジュンゾウが宝島社から出版した千葉刑務所は嘘に満ちていて、嘘を描いて面白くして売りたい姿勢が見え見えだったが、稲葉氏は違う。
俺は警察官が嫌いで、この本を読むまでは、稲葉氏も会いたくない対象だったが、今は千葉仲間として、頑張って欲しい思いに変わった。
犯した行為への懺悔と反省。警察官の職務に対する一途な正義感を知り、こういう人の正義感が通る警察にしたいと、改めて思った。しかし、現実の警察を改革するには、警察の犯罪行為を取り締まる法律を作る必要があると思う、これまでに俺が語って来たことの実現しかないと判り、検察改革よりも困難なことだと、認識を深くした。
警察の腐敗は限りなく深い。