桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

志布志に

2012-06-04 | Weblog

今日は、大崎弁護団の先生たちと鹿児島から志布志に移動した。この15日に85歳になる原口さんの、少し早い誕生日祝いでの志布志入りだった。
ダグリ国民宿舎に集まったのは、原口さんを交えた12名。テレビ局2社が取材にも来て、皆さんでお祝いの昼御飯を食べた。
原口さんは聞いていたよりも元気で、何しろ、俺よりも沢山を食べるのだから驚いた。「もう死んだ方が良い。なんの役にも立たない」と言っていたが、裁判のことを語れば「早く勝ちたい、勝つまで頑張る」と言うので安心した。
年齢なりの衰えはあるし、何時までも時間があるわけではない心配はあるが、思っていたよりも元気で安心した。
写真は、鴨志田先生の用意した花束贈呈の瞬間。取材の様子。

鹿児島の夜

2012-06-04 | Weblog
昨夜は、大崎弁護団の鴨志田先生、泉先生に接待されて「梅屋」と言う店で食事をした。
この店は、店主が野菜ソムリエだそうで、黒豚と鶏肉のしゃぶしゃぶも美味かったが、それと同じくらいに野菜が美味かった。
その後、日曜日は休みだと言う「カラオケcafeサクセス」で貸し切りで楽しんだ。何でも、その店主は冤罪に興味を持ってくれている方で、鴨志田先生が行って「桜井が来る」と話したらば「休みだけど開けるから連れて来て」と言ったのだとか。
店は清潔感に溢れて味がある。ギターが飾られて、何?と聞けば、店主は「海童稔」と名乗る歌謡道場主であるとか。道理で唄う場所としての雰囲気が満ちているはずだ。
楽しく唄い、語り、日付の変わる前にお開きとなった。
写真は店主も入れた1枚。

仙巌園

2012-06-04 | Weblog




昨日は、早々に鹿児島市内見学を終えてホテルに戻って休んでいたらば、東京に出張して帰った大崎事件弁護団の弁護士さんから電話があった。
鴨志田先生は若いころにはバンド活動をした経験があってピアノを弾く。7月にある大崎事件弁護団の1人である八尋弁護士の開くライブに出るらしく、話の勢いで俺も遍路を中断して出演することになった。で、今回、鹿児島に来る機会に音合わせをすることになって電話をくれたのだが、「鹿児島は見るべきものがなくてホテルで寝ている」と話したところ、「城山へ行ってはダメ。仙巌園へ」となった。
行って驚いた。石造りの重厚な別邸があり、その広大さと贅沢さには、これこそ薩摩らしさか!と感じ入った。
写真は、島津の殿様の住まい、庭、鎧兜。先のNHK大河ドラマ「篤姫」撮影で使用した門などだが、桜島を我が景観とする居宅や庭は、密貿易をするなどの豊かな薩摩藩だと、かしこに感じた。
隣接する尚古収集館の展示物は、外国の先進技術を得る歴代の当主の姿勢を教えて、この当主たちの姿勢こそ、時代の変革を支えた偉人たちを薩摩から生み出したと感じさせた。
いやぁ、これが薩摩だった。鴨志田先生が言ってくれなかったらば、大きな誤解をして帰るところだった。