職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

定点的観測で見える世界

2018年10月05日 | ヤスさん日記
毎年のこと
定点的観測で見えてくるもの
そんなことを考えつつ
昨日は
年に1回にツバメコーヒーさんでの展示搬入を
無事に終えることができました。
ほんとギリギリまで
もう少し
もう少しと
手を動かすことになるわけですが
手をかけたからいいものになるわけでもなく
でも
手をかけたいと思う心持ちもあり
そんな自分の中のやりとりに
どんな折り合いをつけるのか。
そんな時
時間とはありがたいもので
それがあるお陰で
ものは完成するのかもしれませんね。
ながさん
東京はいかがお過ごしですか。

川端康成さんの雪国を読んでから
徒労について考えていました。
島村が駒子に
徒労とゆう言葉を叩きつけようとするのですが
くりかえされることの中で
徒労とはなんなんだろうか
と。
繰り返され始める一枚の銅板を前に
考えます。

技術の進歩で省かれる技術
とても良いことと思います。
とともに
省かれることで
無くなってゆく技術に
どう向き合うかも問われているのだろうな
と。

それは重なり合い消えてゆく色のように
見えなくなってしまうけれども
必ず在るとゆうこと
とも共鳴する話です。

昨日から4日間。
燕三条では工場を開いて
多くの方が足を運ばれます。
そこに見えてくるそれぞれの景色。
私の手の中にある技術も
しっかりと繋ぎ止めておきたいな
と思う職人なのでした。

新潟は今日も秋晴れです。
穏やかに製作を進めたいと思います。
ながさんも良き1日を。
コメント
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