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好きな事 嫌いな事

普通の生活の中での、思いついたこと、考えたこと。何かを表現したい、書いておきたいと思った時に、ココで発散しています。

梅子軍団

2008-10-23 22:21:00 | ひとりごと。
午前中は郊外学習のため、休講だったので、
大江戸博物館の「浮世絵展」へ行ってきました。

平日の午前中なんてガラガラかも、と思って行った所

あにはからんや お年寄りの波、波、行列。

「はとバス」が3台と観光バスも何台か、停まっているのをみたときに「もしや」と予感はしたのですが^^;

入ってからはどこの老人センターかと思うぐらい^^;

ほとんどがOVER60。私より頭ひとつ小さい軍団がウゴウゴひしめいているよう見えるのです^^;

…この方達のほうがよっぽど浮世絵みたいだった。

特に、私の後ろに並んで回覧していた、4人組。
名前は、梅子留美子幸江逸美。たぶんそうに違いない。(うめこ るみこ さちえ いつみ。)頭とって(う・る・さ・い)!!


仲良し姉妹なのかお友達なのか定かではないけど、まーよくしゃべるしゃべる。

梅子が驚嘆の声をあげる。「あらあらー。きれいねえ。」
それを受けて留美子が指をさす。「ちょっとみてごらんなさいよこれ」
幸江は「手法」にこだわりの一言をもつ。「こういうのって全部手書きなんでしょう。おどろくわねー」
逸美は、自分充分な体勢に持ち込む。「ええと、○○、ね。なんだか見たことあるわこれ。えーと何で見たんだったかしらねー」
負けずに梅子が返す。「永谷園のお茶漬けに入ってたわこの絵」
幸江は、たぶん見たことはない。で、ずらす。「…そういえばこの前亀岡さんがね。」

…無視しようと思っても、ぜーんぶ耳に入ってきてしまう 亀岡さんて誰。気になる。
以下、まだ続く。

「それでね、わたしそう言ったのよ」「だからねーあなたそこでそう言っちゃいけなかったのよ」「そうかしら」「だってそうでしょー」「あなたの気持ちもわかるけどね」
浮世絵展とはほとんど関係のない話で盛り上がりつつ、「富獄三十六景」を覗き込む梅子留美子幸江逸美。平均年齢62歳。

見るのかしゃべるのかどっちかにして。

うるさくって仕方ないので、2、3個飛ばして、少し人の少ない作品の前にみて「ああ抜け出せた」とほっとしつつ見てると、

いきなり左後方から「あらららーまあこの細かいこと」「なんて書いてあるの?」
「なんとか、と書いてある」「どこどこ」「説明のところ」「こんな細かい字じゃ。困るわねえ」「拡大鏡でも、もってきたらよかった」「ほんとにねー」
「うちの主人なんかね、このまえもね」「あらーうちだってよ」…
…しかる声の主は例の4人組。

ついてこないで!

じゃ、いっそ抜かしてもらえばいいやと思って、列から離れて、少し待ち、
4人組が行ってしまってから、あいているところへすっと入って再び鑑賞・・・江戸郊外らしき、風景画。風雅だなあ、と思ってみていると

左後方から思いがけぬ連打。「色がきれいよね色が」「広尾のあたりなのこれ」「この頃買っておけば安かったかしらね」「あらーそんなことばっかり」「オホホホホ」「安田さんちってこのあたりでしょ」「あらそうなの」「あの方広尾だったの」「たしかご主人の実家がね」「今でも土地あるみたいよ」「まあ、リッチねー」


…梅子軍団パート2。どこまでも不滅…ひとつ、やりすごしてもパート2、パート3とやってくるわけです。梅子軍団。
もはや落ち着いて見ることは不可能と見て、鑑賞の足を速めて、さっさと出口へ向かい、売店はスルー、午後の講義のある水道橋へ向かう。

…浮世絵見に行ったんだか、梅子軍団と闘ってきたんだか、よくわからない。ヘンに疲れた。
でも、見た。それは事実。


勤務先:
ちょうどお昼休憩の時間で、仲良しのチイ先生に会って講師室で一緒にお昼を食べる。
コンビニのサンドイッチ。「フレッシュたまごツナサンド」と、エビアン。
フレッシュなのはたまごなのかツナなのか。どっちでもいいや。

教室では暖房に切り替わっていて、冷房はすでにつかないとのこと、
ずっと送風にしていたけど、暑い!学生は暑い暑いといってじゃかすか脱ぐけれど
私は上着脱いだだけ。汗脇パッドがじわりと染みる。


治りかけてるノド、ここの学校は黒板にチョークなので、白墨の粉をモロにかぶり
たぶん結構吸ってる。
板書しないってわけにもいかないので。いたしかたなし。

テキストは学生に輪読してもらう。ポイントだけ解説するけど
やってるとやっぱり熱入っちゃって、ずっとしゃべっちゃう。

ということで、再びノド痛い。治ってきてたのに!



でも、トータルでは、梅子たちはうるさかったけど、見たかった浮世絵展にもいけたし、
授業に差し障りない程度に声は戻ったし、
帰ってきてから娘達のスイミングだったのだけど、今日はプールサイド参観日で
楽しかったし、忙しいけど楽しい一日でした。まだ、終わってないけど、今日。


「富獄」つながりで、
…本棚から、太宰治「富獄百景」:岩波文庫 を引っ張り出してきて、読むことにする。
   「富士には、月見草がよく似合う」の、あれです。

浮世絵を思い出しつつ、 梅子たちに邪魔されずにゆっくりと読書 くつろぐわー…(^_-)-☆
トローチ舐めながら太宰。雨の夜、22時20分。「梅子には勝った」と、なぜか思ったのでした。


ではまた

(^^)/~~~