現在では都市部の新しい住居にトイレがあるのは当たり前ですが、以前中国の家屋には一般的にトイレがありませんでした。わずか10年ほど前のことですが北京で宿泊した長富宮飯店裏の長屋が密集している地域では中心にある公衆トイレが各家庭のトイレとして使われており、大陸特有の個室のない公衆トイレに戸惑ったものです。台湾では日本統治時代に公衆衛生政策が強力に推し進められたこともあり山間地の原住民部落にもトイレがあるのが当たり前でした。しかし国共内戦に敗れた国民党が多くの兵士を連れて台湾に来て眷村を作る必要に迫られると、急ごしらえのバッラクにはトイレを作る余裕がなく公衆トイレで間に合わせるしかありません。現在の眷村には各家庭にトイレがありますが当時の名残として地区内に公衆トイレが残っています。
中正紀念堂裏の眷村にある公衆トイレ もちろん個室の扉があり水洗です
中正紀念堂裏の眷村にある公衆トイレ もちろん個室の扉があり水洗です
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