亜熱帯天然色百科

夜市・屋台・餐廰・路地・鐡路・猫etc

元製糖工場で歴史を学ぶ @ 總爺藝文中心

2023-02-17 12:26:32 | レトロ&ノスタルジー
日本統治時代に台湾の近代化を支えてきた製糖工場、台湾南部に点在していましたが次々と停産し、現在稼働しているのは虎尾糖廠だけになってしまいました。停産後荒廃する工場も多くありましたが、近年工場建築群の歴史的価値が見直され博物館として再生されたり、かつて砂糖を運んでいた糖廠鐵道を整備し直し遊園地化された糖廠もあります。
現在の台南市麻豆區で操業していた糖廠は1910年明治製糖の總爺製糖所として稼働を開始、付近の糖廠との合併を経て麻豆糖廠へと改称、台湾製糖の有力糖廠となりましたが1990年停産し製糖業務は善化糖廠に移されました。その後、荒廃が進みましたが1999年辦公建築(事務所棟)が台南縣政府の古跡に指定されたのを機に2001年總爺藝文中心として開所、並行して整備が進められました。

台南市中心部から車で30分ほどに位置する總爺藝文中心


広大な敷地が広がります


旧辦公室棟(事務所棟)紅樓


廠長(工場長)宿舎


建築群内部は糖廠の歴史や麻豆地域の自然環境に関する展示がされています



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客家風健康朝食で大満足 @ 美濃文創中心

2022-11-29 11:18:16 | レトロ&ノスタルジー
昨日チャイナエアラインから届いたメールによると名古屋台北線は11・12月は週5便の運航ですが1月からは毎日運航になるそうです。但し台北からの便は朝7時35分発、折り返し名古屋発は12時5分発で名古屋発は使いやすいものの、台北発出発の1時間半前というと6時に桃園国際機場に着く必要があり機場飯店にでも宿泊していれば良いのですが、台北市内からでも早朝5時過ぎには出発しなければならず使い難いスケジュールです。航空各社とも財務状況が悪化しておりセントレアでの駐機料を削減する意図があるものと思われますが以前の台北発17時5分CI150のスジ復活を望みたいものです。
さてまだ台湾南部では30℃近い気温が続いていた10月半ば、甥3號はツーリング仲間と客家の故郷美濃を訪れました。この地域は元々瀰濃荘Mí nóng zhuāngと呼ばれた開拓地でしたが発音がかつての岐阜県南部を指す令制国の呼称美濃に似ていたことから日本統治時代に高雄縣美濃鎮と改称されました。更に2010年行政改革によって高雄縣が高雄市に編入され高雄市美濃區となりました。

お昼近くになると暑くなるので朝早く出発し美濃文創中心内の食堂で朝ごはん 魯肉飯の目玉焼き載せ


豚ほほ肉のスープ 細かく刻んだ中国セロリが油っぽさを和らげてくれます


豚内蔵の湯引き 甘めのタレをかけて千切りの生姜と共食します


食後は静かな文創中心を楽しみます


日本統治時代に建てられた和風の建築物


邸内の一角にカフェスペースがあります


朝ごはんを食べたばかりですが客家鹹蛋糕と冷萃咖啡(水出しコーヒー)をいただきました
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大稲埕を街歩き @ 台北市大同區

2022-07-24 12:00:05 | レトロ&ノスタルジー
艋舺と共に戦前の台北を経済で支えた大稲埕、聞き馴染みがないかもしれませんが迪化街といえばピンとくる方も多いのではないでしょうか?台北駅の北、淡水河に沿った地区は南北貨(各地の特産品)集積地で漢方薬原料・乾物・珍味などを扱う店舗が集まり100年を超える老舗も多くあります。春節前に開催される年貨大市は正月食品を買い求める市民で大賑わいになります。街の中心には恋愛の神様として有名な霞海城隍廟が鎮座し、その隣永楽市場2階にはもう一つの大稲埕の商いである布地問屋が集まっています。騎楼を備えた歴史的建築物も多くあり街歩きが楽しめます。

大稲埕らしいレンガ造りの建物が並びます


内部はモダンにリフォームされています


角地にはRを着けた特徴的な建物


木製品雑貨店の店内


イートインもできる李亭香餅店 創業120年の老舗です


漢方薬屋の軒先では蓮の実が干されていました 自律神経の安定や疲労回復の効用がある漢方薬の原料です
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世界ふしぎ発見と十鼓仁糖文創園区 @ 台南市仁徳區

2022-05-17 12:53:00 | レトロ&ノスタルジー
土曜日、テレビ欄を見ていると夜9時から世界ふしぎ発見で「京都の中の台湾 台湾の中の京都」とあったのでとりあえず録画しておき日曜日にゆっくり見ました。新生南路の暗渠と堀川通を結び付けたり疑問に思えるエピソードが目立ち期待外れの部分が多かったのですが、台北の西本願寺廣場と京都の台南料理店微風台南tears2は初耳で興味が湧きました。台北の西本願寺廣場は浄土真宗本願寺派の旧台湾別院跡地を公園に整備したもので西門町のすぐ南になります。また微風台南は河原町丸太町交差点近くで以前は会社の保養所が近くにあり良く歩いた場所です。次回台湾・京都を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみたいと思います。
さて今日からは新しいシリーズとして台南のアミューズメントパーク「十鼓仁糖文創園区」を紹介します。台南市南部で日本統治時代から操業していた台糖仁徳糖廠は操業停止後長らく放置されていましたが2005年に太鼓パフォーマンス集団の十鼓撃楽團が経営を引き継ぎアミューズメントパークとして再出発しました。
      臺鐡保安站からほど近い十鼓仁糖文創園区

工場や倉庫をリノベーションしてあり園内にはカフェやショップも点在しています

      大きな榕樹(ガジュマル)が印象的な広場

    工廠内には製糖工場時代の製造機械も残されています

十鼓撃楽團が使用する大太鼓 残念ながらこの日はパフォーマンス時間に間に合いませんでした
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臺灣大學周辺の日式宿舎保存と台南の日式住宅 @ 水交社文化園區

2022-05-09 12:56:00 | レトロ&ノスタルジー
台北市南部の温州街・羅斯福路・汀州路・青田街などには國立臺灣大學の前身、臺北帝國大學時代に建てられた教職員宿舎が多く建てられ一部は修復されて今でも往時の雰囲気を留めています。しかし市内有数の高級住宅地でもあり、長屋式の住宅を取り壊しマンションに立て替わることもしばしばありました。そこで臺灣大學はこれまでの文化や歴史の継承に努めたいとして市政府とキャンパスに隣接するエリアに残る日本時代の建築物の修復で合意したということです。この地区は閑静な住宅地に日式住宅を利用したカフェや茶館が点在しており散策して楽しい地区です。観光に行けるようになったらぜひ訪れてほしい場所です。
さて台南市にも日本統治時代の住宅を使った眷村がありました。日本時代は台南空港守備の軍人とその家族が住み、戦後には空軍雷虎特技小組の眷村となりました。この眷村が2019年水交社文化園區としてオープンしました。
日本で水交社といえば旧海軍将校の親睦団体の名称ですがそれを引き継いだようです
     園内にはF5-E戦闘機の実機が展示されています

      日式住宅を保存活用した建物が点在します

       水交社グッズも豊富にそろっています

     子供には飛行服の貸し出しサービスもあります

      子供連れ家族は一日中楽しめる園区です

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レトロな瓶蓋工廠台北製造所でDIY @ 南港路2段13號

2022-02-14 12:37:00 | レトロ&ノスタルジー
今回の北京オリンピック、ジャンプのスーツ問題やスピードスケートスタート時のフライング問題など何だか腑に落ちない点が目立ちます。それからボブスレーやリュージュ・スケルトンの中継が無いんですよね。これらの競技は国内大会での中継がないためオリンピックの時だけしか見られず楽しみにしていたんですが日本選手の活躍が期待できないため中継がないようです。そういえば荒川静香が金メダルを獲得した2006年トリノオリンピック当時は台湾に滞在していましたが、台湾では冬季オリンピックの中継がほとんどなくネットで結果を知ることしかできませんでした。自国選手の活躍が期待できないとなればテレビ中継がないのは仕方ないことですね。
さて臺鐡で台北車站から二つ目の南港車站付近は世貿南港展覧館開設以降、IT開発企業の集積が進み内湖・汐止と共に発展してきました。ここ南港に日本統治時代に開設された台北南港瓶蓋工廠台北製造所は役割を終え長い間廃工場となっていましたが、2020年12月リノベーションされ新しい文化創造區として出発しました。
日本統治時代台湾総督府専売局傘下の工場としてビールの蓋などを作っていました 戦後は台灣省菸酒公賣局瓶蓋工廠となり2004年生産を停止しました
  館内は木工などDIY工作ができるスペースが設けられています

        工廠時代の木組みが残された天井

旧事務所棟もきれいにリノベーションされワーキングスペースになっています

         外には各種ショップが並びます

  台北の有名パン屋 堂本麺包のショップも出店していました

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サボテンアイスクリーム @ 屏東勝利星村

2022-01-09 14:32:00 | レトロ&ノスタルジー
木曜日の東京の雪は凄かったですね、見る間見る間に雪が積もっていき積雪量は10cm、雪を纏った東京駅は美しかったものの、首都高での立ち往生解消は翌朝までかかったというので巻き込まれた車は災難でした。幸い電車は若干の遅れ程度で済んだので帰宅に大きな支障は無かったようですが普段雪の降らない地域では5cmでも渋滞が発生したりするので、厳寒期には気を付けなければなりません。
さてお正月休みに南部を訪れた姪3號、嘉義から更に南下して屏東へ入り去年眷村が再生され生まれ変わった勝利星村創意生活園区を訪ねました。
日本統治時代に整備された屏東飛行場の軍人住宅として使用されたのち国民党軍の眷村になりました
国民党軍では上佐以上専用の眷村で69棟の建築物が残っています

電線地下化で設置された台湾電力のマンホールの蓋にはカラーで飛行機が描かれていました
         村内の餐店で麻醤麺のお昼ごはん

カフェで抹茶プリンアイスクリーム 抹茶で丸いサボテンがよく表現されていました
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台湾発泡スチロール製カップの使用禁止と高雄逍遥園 @ 高雄市新興區六合一路55巷內

2021-12-24 12:32:00 | レトロ&ノスタルジー
台湾では来年7月1日からコンビニ、ジューススタンドなどで使い捨て発泡スチロール製カップの使用が禁止されることになりました。もちろんゴミの削減を目的とした政策ですが、発泡スチロールのカップを見かけた覚えがないのですが、冷たい飲料の保冷に優れるので中南部で夏場に使われているそうです。
ということで久々に南部高雄の話題です。浄土真宗本願寺派(西本願寺)の第22代法主であった大谷光瑞はシルクロードの探検(大谷探検隊)で知られますが大谷家の莫大な借財と教団の疑獄事件によって法主を退任、以降農園経営など実業界に身を置きました。海外では中国の旅順・大連・上海・台湾・インドネシアなどに別荘を設け、高雄ではバナナ・パイナップル・レモンなどを生産する大谷農園を経営しています。当時の別荘が逍遥園で取り壊しの危機にありましたが保存気運が高まり昨年11月修復が完了して一般に開放されています。
高雄站からもほど近い逍遥園 戦後は中華民国政府に接収され陸軍病院などとして使われました
    大港埔は当時の地名です 京都華族の別邸とあります

台湾製糖から広大な土地を譲り受け別邸と農園が整備されました

大谷光瑞の妻は大正天皇の皇后九条節子の姉壽子で皇室との縁続きでした

    大きなテーブルが据えられたダイニングルーム

       和室の風情を楽しむ台湾人カップル

今はマンションやビルに囲まれていますが当時はだだっ広い農地だったようです

園内にはお茶屋さんが出店しており濃厚な抹茶ソフトが楽しめます

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レトロでノスタルジーな大人小學古文具 @ 信義路二段86巷62號

2021-05-06 13:09:00 | レトロ&ノスタルジー
GWも昨日で終わりましたが、昨年に続き遠出を控え天気が良くなかったこともあり普段手を付けてない家の中の細々とした後片付けなどをして過ごしていました。ただニュースを見ていると新幹線や高速道路は空いていたものの各地の繁華街は昨年に比べて人出が数倍に増えており、自粛疲れは仕方ないにしてもGW明けのコロナ感染者の動向が気になるところです。早くワクチンが打てるようになるといいのですがねぇ!!
さて中正記念堂裏の杭州小籠湯包・盛園絲瓜小籠湯包がある辺りは、愛國東路以南に以前は市内中心部最後の眷村が残るレトロな街でしたがすっかり取り壊され跡形もなくなってしまいました。市内一等地を占領してきた眷村が消えていくのは仕方ないことなのかもしれませんが、このあたりにはまだまだレトロな巷仔が残っています。そんな巷仔にひっそりと店を構えるのが大人小學古文具、日本統治時代の台湾製文具・戦後の日本製文具を並べています。
          藍の暖簾が期待を高めます

       狭い店舗入り口もなんだかいい感じです

        古びたブリキのバケツに金魚が三匹

地球儀に通学かばん・計算尺・鉛筆削り用の小刀などが並んでいます

 足踏み式ミシンなどもいつの間にか家庭から消えてしまいました

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馬祖新村でリフレッシュ @ 桃園市中壢區

2020-12-08 17:05:00 | レトロ&ノスタルジー
台湾では日本統治時代の住宅・街並み、國民党が台湾へ移ってから下級軍人向けに作られた眷村が歴史を現在に伝える証人として保存されています。眷村は台北市内にもありましたが北部で特に多かったのが桃園縣、ヨメの従兄弟の家も桃園の眷村内にあり雑貨やお菓子を売るアジのある家屋でしたがもう20年ほど前に取壊されてしまいました。
ここ中壢は台北防衛の拠点として陸軍第6軍団指揮部が置かれており桃園縣の中でも眷村が集中していましたが、次々と消えていく眷村を残そうと地元政府が中心となりこの馬祖新村が整備されました。
最盛期には226戸の住宅が立ち並びましたが現在残されているのは5区画ほどです
      あずまやを中心に四方に住宅が広がっています

定期的に催し物が開かれておりこの日はハンドメイドの小物などが売られていました
共産党軍との最前線馬祖に駐留する軍人の家族のため建設された馬祖新村です
外壁だけが残された住宅では台湾らしくヘゴ板で蘭が栽培されていました

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