スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

チャンピオンズカップ&多様性の肯定

2017-12-03 19:21:08 | 中央競馬
 第18回チャンピオンズカップ。アポロケンタッキーは右の前脚に跛行がみられたため出走取消となり15頭。
 最内からコパノリッキーがハナに。行きたがるのを宥めつつテイエムジンソクが外の2番手。3番手は内からケイティブレイブ,モルトベーネ,ロンドンタウンで併走。6番手にグレンツェントとアウォーディー。8番手はメイショウスミトモとローズプリンスダム。10番手以降はカフジテイク,ゴールドドリーム,ミツバの順で続き,13番手をサウンドトゥルーとノンコノユメで併走。最後尾にキングズガード。最初の800mが48秒9のスローペースになったこともあり,隊列にほぼ切れ目のないレースでした。
 直線の入口ではコパノリッキーとテイエムジンソクが雁行。内から外に出したケイティブレイブが単独の3番手に上がって前を追い掛けていきましたが,競り合う前の2頭が逆に引き離していく形に。展開有利に進めた2頭の争いかに思われましたが外からゴールドドリームが目を瞠る末脚を発揮。競り合う2頭をフィニッシュ手前で差し切って優勝。コパノリッキーを競り落としたテイエムジンソクがクビ差の2着。コパノリッキーがクビ差で3着。
 優勝したゴールドドリームフェブラリーステークス以来の勝利で大レース2勝目。この馬は2000mのレースでは明らかに距離が長いという負け方をしていました。このレースは1800mでも,過去の傾向からはスタミナ面を問われるレースになることが多く,その点で厳しいのではないかと考えていました。勝つことができたのはペースが緩み,どちらかといえばスピード能力のひとつといえる瞬発力に重きが置かれるレースになったからだと考えます。なのでこれ以上の距離延長はマイナスなのではないでしょうか。右回りよりは左回りの方がよいように思います。父はゴールドアリュール
 騎乗したイギリスのライアン・ムーア騎手は香港カップ以来の日本馬に騎乗しての大レース制覇でこのパターンでは大レース9勝目。国内では昨年の天皇賞(秋)以来となる日本の大レース7勝目。チャンピオンズカップは初勝利。管理している平田修調教師はフェブラリーステークス以来の大レース3勝目。チャンピオンズカップは初勝利。

 どういう仕方であれ,実体substantiaに模した形式で植物原型あるいは象徴的植物を定義し得るのであれば,論理的には,個々の植物の発生もまた示すことができるようになります。すなわち個々の植物とは,植物原型が一定の仕方で変状した様態modiであるという仕方で個々の植物を一般的に示すことができますし,植物原型から無限に多くのinfinita植物が必然的にnecessario発生するという仕方で,植物の発生を示すこともできるからです。
                                     
 大槻はゲーテJohann Wolfgang von Goetheにとっての自然学は経験科学ではなく自然の形而上学であるといっていました。ここからは『ゲーテとスピノザ主義』でいわれていることを離れた,僕の類推になるのですが,ゲーテにとって自然学が経験科学ではなく自然の形而上学でなければならなかった理由,あるいは少なくとも形而上学でもなければならなかった理由として,単に個々の植物の発生を示すため,あるいはもっと広く延長の属性Extensionis attributumに属する限りでの自然における個物res singularisすなわち物体corpusの発生を示すためであったというより,多種多様な植物あるいは無限に多くの物体の多様性を肯定するためということがあったのではないかと思うのです。そのためには経験科学では不十分であって,ゆえにスピノザの哲学のような形而上学的思想がゲーテにとってはとても有益であったと思うのです。というのも,スピノザの哲学はこのような多様性を絶対的な意味で肯定するような哲学であるからです。たぶんこの多様性の肯定という観点において,スピノザとゲーテとの間には顕著な一致があったのではないかと僕はみています。たとえば前に検証した『若きウェルテルの悩み』の一節は,確かにスピノザの哲学とは相容れない要素が多く含まれていることも確かですが,基本的に僕たちが自然とみなすものに対する賛美には溢れているのであって,ゲーテの芸術作品のうちにこの類の自然に対する賛歌が多く含まれるのは,ゲーテが自然の多様性を肯定的に評価していたからではないかと僕は思うのです。
 スピノザの哲学はひとつの思想ですから,芸術作品のような自然の賛美が含まれているわけではありません。しかし自然における多様性が絶対的に肯定されているのは間違いないと僕は考えます。

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